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坂井千明の「コースの達人」

福島競馬場

ダートコース改装によって、安全性がさらに向上

わたし個人としては、福島は非常に好きなコース。79年の東北記念(タケノテンジン)をはじめ、94年のラジオたんぱ賞(ヤシマソブリン)などJRAの重賞を4つも勝たせてもらったのが福島です。もうひとつ福島を好きな理由が、小回りコースということもあり、ジョッキーの乗り方次第では力の劣る馬でも勝てる可能性がある点。現役時代はクセのある馬ばかりに騎乗していたこともあり、ごまかしの利く福島は自然と好みのコースになったんですね。

03年のダートコース改修によって、従来のダート1000mと1700mに加えて、1150mと2400mが新設されました。またコース自体も安全性向上のため、それまで20m均一だった幅員も内側に広げる形で2〜5mほど増えました。コーナーの幅も2mほど広がったので、それまでよりも回りやすいコーナーになったといえるでしょう。

また08年の3回福島開催より、一部の芝が、JRAの開発した「エクイターフ」という野芝に張り替えられます。この芝の特徴は、とにかくはがれにくい点。導入により若干傾向に変化が出るかもしれませんので、注意が必要になりますね。

コース選択
芝コース
ダートコース
1000m
芝 1000m

芝1000mは2歳戦のみで行われますが、ここは逃げ・先行馬の独壇場です。スタートしてから3コーナーまでが212mしかないのですが、ここまでに前につけられない馬は、勝つ可能性は少ないと考えてもいいぐらいです。これは3コーナーがスパイラルカーブになっていて角度も緩いので、スピードを持続したまま直線に入ってこられるからです。なおかつ直線が短いから、そのまま押し切れるわけですね。

ただし枠順は意外にも、5枠から外が好成績で、特に7枠、8枠に入った馬の成績がいいという傾向があります。


1200m
芝 1200m

スタート地点は2コーナー奥にあるポケット。スタートして少し走ると、緩やかな上り坂になります。芝1000m同様、スピードに乗ったまま3コーナーに入っていくので、基本的には先行馬に有利な条件だといえます。最初のコーナーまでの距離が長いですから、基本的に枠順の有利不利は見受けられません。

かつては開催が進むごとに内の馬場が悪化していましたが、最近はそれも解消されつつありますね。このコースは特にリピーター、いわゆる福島芝1200m巧者が活躍する舞台だともいえます。


1700m
芝 1700m

福島の芝レースは、どの距離もスタートしてから、最初のコーナーまでの距離が長い。ですから、基本的には枠順の有利不利はないといっていいと思います。ただし、芝1700mだけは例外。

このコースはホームストレッチ半ばからのスタートですから、すぐにコーナーに入ります。なので、前に行きたい馬が外枠に入ったら不利。ちょっとでもスタートが遅れれば、外々を回らされて距離損をしてしまいますから、乗り役からしてみれば、かなりスタートに気をつかうはずです。外枠の逃げ・先行馬に関しては過去に出遅れがあるのかないのかをチェックしておきましょう。


1800m
芝 1800m

ラジオNIKKEI賞、福島牝馬Sなど重賞も開催されるこのコース。他のローカル芝1800mと同様に、スタート後2ハロン目までの流れがレース展開を大きく左右します。至極単純で、前半が平均よりゆったり流れれば前が残り、逆に平均より速くなれば差し・追い込み勢が届きます。

ただし、先行勢でも追い込み勢でも、決め手のある馬がいい。直線が短いですからね。ジリジリと伸びる馬よりも、極端にいえば一瞬しか脚を使えない馬のほうが勝てる可能性があるわけです。枠はやはり、1枠2枠の連対率がかなり高いようですね。


2000m
芝 2000m

福島記念、七夕賞などの重賞が組まれている芝2000m。最初の1コーナーまでの距離は約500mと長く、枠順による有利不利はないと考えていいでしょう。全体的に平均ペース以上の流れになりやすく、最後はスタミナも必要な消耗戦になることが多いですね。特に開催後半で馬場が荒れ出すと、その傾向が顕著になります。

前述の両重賞は開催後半に行われるためか、差し馬の活躍が目立ちます。内に進路をとる先行馬が馬場に脚をとられ最後の最後に失速してしまい、外差しが決まりやすくなるのです。


2600m
芝 2600m

スタート地点は向正面の真ん中付近で、スタンドから見てちょうど正面。 最初の3コーナーまで212mしかないが、意外なことに先行争いは落ち着き、隊列も決まりやすい。3コーナーが緩いですからね。

前半はゆったり流れる長丁場ですが、2周目の3コーナー手前から一気にピッチが上がります。ここからの激しい消耗戦を制するためのスタミナは必要不可欠であり、手応え抜群のまま直線に向いた馬が、3コーナーから追い通しのスタミナタイプに競り負けるケースもあります。中央での長距離実績よりも、ローカルでの実績がある馬に分があるコースだともいえますね。


ダート 1000m
ダート 1000m

スタート地点は向正面の2コーナー出口付近。ダート1150mが新設されたため、それ以降はレース数が減っていますが、3歳未勝利や夏の2歳新馬戦でわずかに行われています。

スタートから3コーナーまでの距離は334m。とにかく、逃げ・先行馬の独壇場です。距離が短いうえに直線も長くないため、差しが届かないのです。枠順も圧倒的に内枠を引いた馬が有利で、逆に大外枠は厳しいコースですね。


ダート 1150m
ダート 1150m

バックストレッチの左端にスタート用の引込み線を造って、芝のポケット発走にしたのがダート1150m。土地の広さの関係上1200mを造るのが不可能であり、1150mという中途半端な距離になってしまったんです。ですが、この引込み線のおかげで幅員が25mになり、フルゲートは16頭まで行えるようになりました。

外枠はスピードの出やすい芝の部分を長く走るため、若干有利な傾向にあります。しかし内枠でも、スタートしてから3コーナーまでの距離が長いため、行き脚がつけばそれほど大きなロスにはなりませんね。


ダート 1700m
ダート 1700m

このコースも改修により幅員が広くなり、フルゲートがそれまでの13頭から15頭に増えました。スタート地点は4コーナーを曲がり終えてすぐのところにあり、最初のコーナーまでの距離が長いので、それほど枠順による有利・不利はありません。

スタート直後に上り、1コーナーから下るのが特徴で、やはりスタートから上手く好位につけて直線で抜け出すことのできる脚質が理想ですね。ただ、ほかの距離に比べて、多少ではありますが差し馬の活躍が目立ちます。逃げ・先行馬が多くハイペースになりそうなときは、「マクる脚のある馬」に注意が必要でしょう。


ダート 2400m
ダート 2400m

こちらも03年の改修により新設されたコース。スタート地点はゴール板から向正面を見て真っ直ぐの位置にあり、ダートコースをちょうど一周半することになります。

サンプル数が少ないので何ともいえない部分はありますが、基本的には折り合いの付く先行馬が有利な傾向。差し、追い込み馬は早めにマクリにくるので、4コーナーで4、5番手以内にいることが連対の条件ですね。ただし逃げ切りは非常に難しいコースで、逃げ馬は2着や3着に負けることが多い。

また8枠に入った馬の成績が抜群にいいのも、特筆できる点だと思われます。



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