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UMAJIN.net編集部

2022/10/02 18:30

【海外馬券攻略】凱旋門賞をデータで斬る!

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(※編集部注:「競馬サロン」内における記事掲載順入れ替えのため、記事公開時刻を修正しております。本記事は当初、1日(土)17:45に公開したものとなります。)

日本時間の10月2日夜、フランスのパリロンシャン競馬場で凱旋門賞が開催されます。

日本調教馬初となる凱旋門賞馬の栄光を目指して今年はGI3勝のタイトルホルダーを筆頭に精鋭4頭が挑戦!

それにあわせて日本でも馬券販売が実施されることになりました。

この記事では凱旋門賞について、近10年の結果を基にデータ面からのポイントをご紹介します。

凱旋門賞の攻略にぜひご活用ください!

☆レースの展望はコチラから!
【凱旋門賞】悲願達成へ4頭の日本調教馬が挑む 立ちはだかる外国馬も多士済済の顔ぶれ(UMAJINニュース 22/09/30)

■凱旋門賞(GI、芝2400m)/発走予定時刻:10月2日23時05分(日本時間)

【性齢別成績】
牡3【1.1.5.44】
勝率2.0%、連対率3.9%、複勝率13.7%
牝3【2.1.1.13】
勝率11.8%、連対率17.6%、複勝率23.5%
牡4【2.4.3.31】
勝率5.0%、連対率15.0%、複勝率22.5%
牝4【4.0.0.9】
勝率30.8%、連対率30.8%、複勝率30.8%
牡5【1.2.1.18】
勝率4.5%、連対率13.6%、複勝率18.2%
牝5【0.2.0.6】
勝率0.0%、連対率25.0%、複勝率25.0%
6歳以上(牡牝問わず)【0.0.0.11】
勝率、連対率、複勝率いずれも0.0%

過去10年で好成績を残してきた3歳牝馬、4歳牝馬はなんと今年出走ゼロ。とても珍しい年になった。

5歳牝馬はサンプルが少ないため一概には言えないものの、連対率は25.0%。ひとまず年齢だけで嫌う必要はなさそうだ。
その一方で、5歳牝馬の優勝は過去100回の歴史で1937年のコリーダのみ。昨年のタルナワも2着だった。
もし5歳牝馬のアルピニスタが勝てば、歴史上の名牝に肩を並べることになる。

オルフェーヴルを打ち負かしたソレミア&トレヴや女傑エネイブルといった面々の印象があまりにも強いため、「凱旋門賞は牝馬有利」というのが定説となりつつあるが、近3年の凱旋門賞を制しているのは牡馬。

しかも斤量的に最も背負うはずの古馬というのは注目に値する。昨年の凱旋門賞を制したのも4歳牡馬のトルカータータッソだった。

牡馬の成績を年齢順に比較すると4歳=5歳>3歳といったところ。アタマの期待は古馬牡馬に、3歳牡馬は3着多しという点は押さえておきたいポイントだ。

6歳以上は牡馬・牝馬ともに大苦戦。出走が少ないものあるが、1頭も馬券に絡めていない。

あのエネイブルですら6歳秋の凱旋門賞では6着に敗れている。
7歳馬ステイフーリッシュや昨年のジャパンCにも出走し日本のファンにも馴染み深いブルーム、グランドグローリー(いずれも6歳馬)にとってはやや気がかりなデータと言える。

【血統傾向】
過去10年のうち、パリロンシャン(※12-15年はロンシャン)競馬場で開催された凱旋門賞における上位3頭の父およびその血統分類は以下の通り。


※SW系=サドラーズウェルズ系、ミスプロ系=ミスタープロスペクター系

ガリレオをはじめとするサドラーズウェルズ系(緑色網かけ)およびシーザスターズをはじめとするダンチヒ系(橙色網掛け)が大きく二分する形となっているあたり、いかにも欧州競馬という感がある。

興味深いのは馬場状態と血統の関係性。この10年、パリロンシャン競馬場の良馬場で実施された凱旋門賞ではダンチヒ系の馬が2頭以上3着以内に入っているのだ。

ざっくりキャラ分けすると、スピード寄りのダンチヒに対し、サドラーズウェルズはスタミナ寄りの血統。このあたりのキャラクターが馬場状態とリンクする傾向と言えそうだ。

上記8回のうち、ミスタープロスペクター系が唯一3着以内に入ったのも良馬場だった15年(3着ニューベイ)という点も同様の背景によるものだろう。

ちなみに近10年のうち、パリロンシャン競馬場の良馬場で実施された凱旋門賞を制したのはトレヴとエネイブル。いずれも歴史に名を残す女傑であるということは申し添えておく。
スピードが求められる状況になると、並のサドラーズウェルズ系では対応できないということかもしれない。

これを踏まえたうえで今年の出走馬を見てみると、外国調教馬16頭のうち、なんと13頭がサドラーズウェルズ系

「ほとんどサドラーズウェルズ系じゃないか!」というお叱りの声が聞こえてきそうなので、この系統に関する近年の傾向をもう1点補足しておきたい。

近3年の凱旋門賞で馬券に絡んだサドラーズウェルズ系は以下の通り。

<2019年>
1着 ヴァルトガイスト
2着 エネイブル

<2020年>
2着 インスウープ

<2021年>
1着 トルカータータッソ
3着 ハリケーンレーン

このうちエネイブル以外の4頭は母父もしくは母母父にモンズンやシロッコ、アカテナンゴなどといった、いわゆる“ドイツ血統”が鎮座していた。

この3年に共通していたのは重-不良のタフな芝で開催されていたこと。パワーとスタミナが要求されるコンディションになると、サドラーズウェルズ系のスタミナに加えて、ドイツ血統のタフさが効果を発揮するのかもしれない。

後述するように今のところ今年の凱旋門賞も比較的ソフトな馬場で開催される見込み。そうなると母系に抱えるドイツ血統が活きてくる結果になる可能性はあるだろう。

ちなみに「父サドラーズウェルズ系かつ母父もしくは母母父がドイツ血統」という条件を満たすのは以下の4頭だ。

・トルカータータッソ
(父アドラーフルク、母母父アカテナンゴ)
・マレオーストラリス
(父オーストラリア、母母父プラティニ)
・アレンカー
(父アドラーフルク、母父アレイオン)
・ヴァデニ
(父チャーチル、母父モンズン)

サンデーサイレンス系のほとんどは日本馬。好走したのは13年のオルフェーヴルが最後となる。
昨年はアイルランド調教のディープインパクト産駒スノーフォールが出走したものの、結果は6着に終わった。

ミスタープロスペクター系の中でもキングマンボ系はさらに出走数が少なく、この10年間で出走したのは12年のケザンプールと19年のキセキのみ。
サンプル数が極端に少なく、これだけでは何とも言えないというのが率直なところ。
ただ10年にはキングズベスト産駒のワークフォースが勝利しており、全くこなせないということもないだろう。

タイトルホルダーの母メーヴェはサドラーズウェルズ系モティヴェイター×ミルリーフ系シャーリーハイツというコテコテの欧州血統でもあり、ここからタイトルホルダーに欧州適性が伝わっている可能性も高い。

【ローテーション】




過去10年の1-3着馬とその前走に共通するのは、いずれも8月以降のレースを1度は使っていた点
この10年の3着以内馬全てがこの条件を満たしていた。

なかでも近年は9月の愛チャンピオンSをステップにした馬が好成績で、3勝2着2回の結果を残している。
今年はルクセンブルクを筆頭に、オネスト、ヴァデニと有力どころがこのローテーションで参戦する。

牝馬GI・ヨークシャーオークスもエネイブルやシーオブクラスなどといった好走馬を送り出してきた。

ちなみにヨークシャーオークスを勝って凱旋門賞に直行した馬はこの10年で【1.2.0.0】で連対率100%を記録。

一方で、ヨークシャーオークスを勝った後に1戦挟んで凱旋門賞に向かうパターンだと【0.0.0.3】(12年シャレータ、14年タペストリー、21年スノーフォール)と明暗がハッキリ分かれる形に。

今年のヨークシャーオークス勝ち馬アルピニスタは凱旋門賞へ直行するローテーションを選んだ。データからは好判断と言える。

7月後半に行われる“キングジョージ”からの直行で好走したのは10年のワークフォースが最後。近年は少々分が悪いローテーションになっている。また6月からのぶっつけはそれ以上に好走例がない。

これらを考慮すると凱旋門賞の前に1回使っておくのがベターの感も。宝塚記念以来となるタイトルホルダー、ディープボンドの両者にとっては気になる傾向だ。

また前哨戦のGII、GIIIで4着以下に敗れた馬が凱旋門賞本番で巻き返すのはかなり難しく、このパターンで好走したのは今のところ94年2着のエルナンドが最後(フォワ賞4着→凱旋門賞2着)。

前哨戦のGII・ニエル賞で4着だったドウデュースにとっては向かい風のデータとなる。逆境を跳ね返せるか。

【騎手】
L.デットーリ【3.1.1.3】
O.ペリエ  【1.0.1.5】
C.デムーロ 【1.0.1.4】
R.ムーア  【1.0.0.8】
R.ピーチュレク【1.0.0.0】
C.スミヨン 【0.3.0.5】
M.ギュイヨン【0.2.0.5】
M.バルザローナ【0.1.1.7】
J.クローリー【0.0.1.0】
W.ビュイック【0.0.0.6】
S.パスキエ 【0.0.0.5】
C.ルメール 【0.0.0.5】
武豊    【0.0.0.4】
川田将雅  【0.0.0.3】
W.ローダン 【0.0.0.2】
T.マーカンド【0.0.0.1】

L.デットーリ騎手が近10年で3勝を挙げる。連覇を達成したエネイブルの主戦だったということも大きいが、15年1着のゴールデンホーンや16年3着のオーダーオブセントジョージなどでもしっかり結果を残しているあたりはさすがのひと言。
今年は前回王者・トルカータータッソに騎乗予定。当然チェックが必要だろう。

同じく名手として知られるR.ムーア騎手だが、凱旋門賞ではそれほど抜けた成績を残しているわけではない。
この10年で3着以内に入ったのは16年1着のファウンドのみ。この時はパリロンシャン競馬場の改装に伴いシャンティ競馬場での開催だった。

今回、R.ムーア騎手は人気が予想されるルクセンブルクに騎乗予定。久々に結果を残せるか注目したい。

C.スミヨン騎手の2着3回のうち、2回はオルフェーヴルとのコンビによるもの。もう1回は昨年のタルナワ。いずれも上位人気に推されていた馬で、人気馬に騎乗した際はキッチリと走らせてくる傾向にある。

今年騎乗する予定のヴァデニも海外ブックメーカーのオッズを見るとある程度人気しそうな1頭。こちらは08年ザルカヴァ以来の優勝を目指す。

【予想される馬場状態について】
最後はデータではなく、週末のパリロンシャン競馬場の想定される馬場状態について軽く触れておきたい。

当初、それほど天候は悪化しないという想定だったよう。それもあってか、運営サイドもレース1週前の25日にコースへの散水を実施している。しかしながら実際には27日(火)に9ミリの降雨があり、その後も水曜、木曜と断続的に雨が降る形に。

そのうえ、土曜にもまとまった雨が降る予報となっている。日曜も快晴は望めないようで、馬場状態がいわゆる“パンパンの良馬場”まで回復する可能性は低い。今年の凱旋門賞もソフトなコンディションでの競馬になることは避けられないだろう。

ただ、乾いた良馬場が向くイメージの日本馬だが、凱旋門賞で2着だったエルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴル(2回)のレースはいずれも渋った馬場コンディション。
重馬場=日本馬にノーチャンス、ということにはならないはずだ。

使用する馬場については、凱旋門賞当日は内に設けていた仮柵を外す予定とのこと。仮柵で保護されていた部分は当然ながら状態が良いため、内枠優位の傾向が想定される

そのうえ、凱旋門賞当日は直線内側の「オープンストレッチ」を使用する予定
直線入り口を境に内にガバっと広大なスペースができるため、なおさらインの馬群で脚を溜められる馬が優位になりそうだ。

ちなみに凱旋門賞で「オープンストレッチ」が使用されたのは19年、20年、21年の3回。その3回における上位3頭のゲート番は以下の通りだった。

<2019年>
1着 ヴァルトガイスト(3番ゲート)
2着 エネイブル(9番ゲート)
3着 ソットサス(1番ゲート)

<2020年>
1着 ソットサス(4番ゲート)
2着 インスウープ(1番ゲート)
3着 ペルシアンキング(7番ゲート)

<2021年>
1着 トルカータータッソ(12番ゲート)
2着 タルナワ(3番ゲート)
3着 ハリケーンレーン(2番ゲート)

なんと4番ゲートより内に入った馬のなかから、2頭は馬券に絡む結果になっている。
いずれのレースでもオープンストレッチまで馬群の中で脚を溜め、直線では内外の馬場を比較しつつ進路を選んで脚を伸ばした馬が好走していた。

発表された枠順を見ると、内からメンドシーノ、ヴァデニ、ドウデュース、アルハキームというゲートの並びに。

この中に高配当の使者が潜んでいる可能性もありそうだ。

▼【2022凱旋門賞】日本馬全力応援プレゼントキャンペーン!
https://uma-jin.net/new/pc/news/umajin_news_detail.do?und_id=24235



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