競馬サロン

2023/06/04 02:35
【6/4 阪神10R・岸和田S、阪神8R・3歳以上1勝クラス】阪神芝の驚異的な“超回復”に丸乗りする…!?


【第220夜-01・岸和田S、阪神8R・3歳上1勝クラス】
今年のダービーをタイム差なしの僅差で制したタスティエーラ。
勝敗の分かれ目は、“1コーナーへ入るまでの騎乗”にありました。
よく見ていないとわからなかったかもしれませんが、タスティエーラはスタートで1完歩目が遅かったんですよね。
出遅れとまではいえないものの、明らかに一歩目は遅かった。同馬を凝視していた僕は、その瞬間、ヒヤッ! と肝を冷やしたものです。
しかし鞍上のレーン騎手は慌てることなく出していき、1完歩目の悪さをきっちりリカバーしてくれました。僕は「さすがレーン」と思いながら、ホッと胸をなでおろしました。
2023年日本ダービー(GI) | タスティエーラ | JRA公式
一見、ごく当たり前の騎乗に映るかもしれません。けれども日本人ジョッキーの多くは、あの“1完歩目の出負け”をリカバーできず、位置取りを悪くしてしまうケースがしょっちゅうあるのです。
さらに、そこからの乗り方も見逃せません。
タスティエーラの隣枠13番のシーズンリッチに跨る戸崎騎手は、先手を取ろうとタスティエーラの前に入ろうとします。しかしレーン騎手は“絶対に前には入れない”とばかり、馬体を併せて突っ張っていきます。
この突っ張り加減が絶妙で、行き過ぎず、かといって、引き過ぎず。行き過ぎればオーバーペースになってスタミナをロスするし、引いてしまえばポジションが悪くなる。そのどちらにもならない塩梅で、シーズンリッチに前に入られるのを阻止していたのです。
最終的に1-2コーナーを回るところで、シーズンリッチはタスティエーラより前に行きました。けれども、ホームストレッチ部分でレーン騎手が突っ張らずにシーズンリッチを前に入れていれば、その分、余計なスタミナをロスしなかったシーズンリッチは、最後の直線でもっと頑張れたかもしれない。
シーズンリッチは7着とはいえ、1-4着からはコンマ4秒差ですからね。この程度の差は道中の動きひとつでかなり詰められるものです。
レースラップを見れば、シーズンリッチがタスティエーラを追い抜いた3ハロン目は12秒0。これはスローに流れたダービーにしては、そこそこ速めのラップであり、しかもシーズンリッチはカーブ部分で外から追い抜いたので、距離ロスもしています。ラップを速めたロスと距離ロスがあわさって、ここでシーズンリッチはスタミナを余計に消耗してしまった。
もうひとつ。もしシーズンリッチをすんなり前に入れていたら、その外から同じく先行しようとしていた15番のノッキングポイントにも前に入られていたでしょう。
その後の実際の隊列を見ればわかりますが、ノッキングポイントは道中ソールオリエンスと併走していました。もし、ノッキングポイントにも前に入られていたとしたら、位置関係的に、タスティエーラはソールオリエンスよりも後ろで競馬をすることになっていたはずです。
今年のダービーは、ハナに立ったパクスオトマニカだけは別として、2番手以降はかなりのスロー。そして上位3頭は4角通過順位の順番でゴールしており、つまりは道中の位置取りが明暗をわけたレースでありました。
タスティエーラがソールオリエンスよりも後ろを走っていたら、こういった流れからも逆転は不可能。それどころかタスティエーラは一瞬の瞬発力に欠ける分、2、3着にも残れない。いや、惨敗まであったと思います。
最後の直線でソールオリエンスの進路をブロックしたことを勝因のように語る向きもありますが、僕としては、それまでに“ブロックできる位置を取れていたこと”のほうが、ずっとずっと重要。だって、後ろにいたらブロックできないじゃないですか。
地味に映る“1コーナーまでの進入”ではありますが、タスティエーラのダービー戴冠は、この箇所におけるレーン騎手の“神騎乗”がもたらしてくれたのです。
こういう騎乗をしてくれる日本人ジョッキーって、本当に少ないんですよね。特にダービーみたいな芝中長距離の大舞台では。みんな馬が引っかかるのにビクビクして、長手綱で馬なりでやり過ごそうとするから。
ファントムシーフで8着に敗れた武豊騎手がレース後にはからずも言っていたじゃないですか。
〈結果的にもっと行くべきでした。勇気が足りなかったかもしれません〉と。
正直、“レジェンド”が口にはしてほしくなかったものの、確かに日本人ジョッキーは「勇気がない」。
ルメール騎手がダービーの向正面でレイデオロを押し上げていったのを「神騎乗」だなんて持ち上げるメディアがたくさんありましたが、あんなの当然の騎乗です。スローに流れた東京芝2400mでポジションを挽回するには、バックストレッチしかないんですから。
福永元騎手が素質馬に数多く乗りながらダービーをなかなか勝てなかったのも、決して追えなかったからではなく、こういった道中の挙動に問題があったからにほかなりません。そして彼が初めて栄冠を手にしたのは、外枠から“勇気をもって”出していったワグネリアンだったのです。
タスティエーラが松山騎手からテン乗りのレーン騎手に替わると聞いたとき、僕も多少は不安に感じました。けれどもレースを終えて、鞍上がレーン騎手で本当に良かった。松山騎手のままなら負けていたなどとはまったく思わないものの、それでも現実のレースを見る限りでは、“レーンだから勝てた”としか評することができないので。
横山武史騎手はエフフォーリアで負けたダービーがあまりにも悔しくて、いまだ一度もレース映像を見返していないのだとか。ソールオリエンスで負けたダービーも直視できないのでしょうか。
正直、そんな姿勢ではダービー制覇は“夢のまた夢”ですね。心の底から勝ちたいと思うのなら、負けたレースを擦り切れるほど見返して、勝因と敗因を刻み付ける必要があります。
タスティエーラの“1コーナーまでの進入”には、大願成就のヒントが隠されているはずですから…。
本日もすっかり枕が長くなってしまって、誠に申し訳ありません。
それでは、予想に参ります。
まずは阪神10Rの岸和田S(芝2000m)。
阪神というかJRAの芝の水はけの凄さに驚かされたのは、僕だけではないでしょう。前日にあれだけの雨が降りながら、9R前には良馬場に回復。芝1200mの小豆島特別の勝ち時計は1分07秒3ですからね。我が目を疑いましたよ。苦笑
日曜はもっと馬場が乾くでしょうから、より高速馬場になるはず。ならば、“イン先行有利”でいくしかない。
そこで本命は3番のアサケレディにしました。
ここ、頭数が少ないわりには、先に行きたい馬がソコソコいるんですよね。テーオーソラネル、アウスヴァール、サウンドウォリアーは前走逃げているし、ディナースタやタイソウも前に行きたいクチ。レヴェッツァも先行意識の強い鮫島駿騎手に替わり、外枠だからこそ積極的に出していく可能性もある。
イン先行有利な馬場でペースが上がれば、内で脚を溜められる馬に展開が向く。3番枠を引いたアサケレディは絶好の狙い目です。
近走の成績はパッとしないものの、当クラスではすでに2回3着に好走。また、4走前の逆瀬川Sではドーブネからコンマ2秒差、3走前のサンタクロースSではビッグリボンからコンマ7秒差と、のちに重賞で好走する実力馬相手にも健闘しています。
さらに2走前の寿Sでは終始内々を回ってコンマ4秒の4着に善戦。このように内を立ち回るのが得意な馬で、先に述べたような展開はうってつけと言えます。
前走で競走中止していることを心配する人がいるかもしれません。けれども陣営は「影響ない」と言っていますし、そうでなければ中1週で出走させないはず。調教でもいい時計を出していましたし。
むしろそれで人気が落ちるのなら、“穴屋”としては好都合。先月初の新潟リーディングに輝いて調子がいい菱田騎手に手が戻るのも歓迎材料。ここは“アクシデント明け”の馬から狙います。
対抗以下のシルシや序列は以下にまとめました。買い目と一緒に発表します。
〈阪神10R・2023年岸和田S予想〉
◎3 アサケレディ
○2 テーオーソラネル
▲10 レヴェッツァ
☆5 アウスヴァール
注8 サウンドウォリアー
△7 タイソウ
△6 サジェス
△1 ディナースタ
△11 アップデート
【馬単ウラオモテ】3⇔1、2、5、6、7、8、10、11(16点)
【3連複フォーメ】3=2、5、8、10=1、2、5、6、7、8、10、11(22点)
もうひとつは、阪神8Rの3歳以上1勝クラス(芝2000m)。
岸和田Sと同じ阪神芝2000m戦。こちらも“イン先行”狙いでいきます。
本命は1番のサトノクロークです。
岸和田Sとは異なり、本レースは先行馬が少ない組み合わせ。ならば素直に先行馬から買うのが吉となるはず。
サトノクロークは前走は差しに構えて8着に敗れたものの、2走前のすみれSではハナに行って4着に入りました。
この結果を受けてか、今回陣営は「切れ味勝負は不向き。渋太さを活かす競馬なら」とコメントしています。そして鞍上を、騎乗経験があり、かつ、先行意識の強い鮫島駿騎手を乗せてきました。
そして枠は1枠1番。これはもうハナに行かないはずがありません。おまけに隣枠には同馬主のサトノマジェスタが入ったので、“アシスト”も期待できそうです。
先行有利な馬場で1番枠の先行馬狙いは、なんとも芸のない予想ではあります(汗)。でもときに競馬は、こういうミエミネの作戦がモロにハマることもあるのです。
当コースは未勝利を勝ち上がった舞台で、奇しくもそのときも10頭立ての1番枠でした。鮫島駿騎手が“勇気をもって”出していけば、きっとふたつ目の勝ち星を手にできるはずです。
〈阪神8R・3歳以上1勝クラス〉
◎1 サトノクローク
○5 シリンガバルガリス
▲10 ブレイヴロッカー
☆4 パーサヴィアランス
注7 ディーンズリスター
△8 ダズリングブレイヴ
【3連単フォーメ】1⇒4、5、7、10⇒4、5、7、8、10(16点)
【3連単フォーメ】4、5、7、10⇒1⇒4、5、7、8、10(16点)
ここは3連単で攻めてみます。
日曜日はこの2レースのほかに、安田記念を有料記事として出しております。興味のある方はご覧いただけると嬉しいです。
【6/4 東京11R・安田記念】昨年のソウルラッシュの借りを超大穴馬で返してもらう…!!
それでは、無敵の現状維持を突破せよ!
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