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競馬サロン

齋藤翔人

2023/06/17 18:30

【マーメイドS】芝初勝利から一気の連勝なるか 波乱の立役者となり、重賞初制覇を目論むビジン

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ほぼ全国的に、梅雨の中休みとなりそうな今週末。競馬も、宝塚記念までGIは中休みですが、日曜阪神のメインレースは、荒れる重賞の代表格マーメイドSが組まれています。

早速、その予想へ移りたいところですが、まずは先週の振り返りを。エプソムCを取り上げます。

勝ったのは1番人気ジャスティンカフェ。4コーナー11番手からの差し切り勝ちでした。

レースは、きれいに揃ったスタートからカワキタレブリーがいこうとするところ、押してショウナンマグマが先手を奪います。

大外枠のルージュエヴァイユが、内の様子を窺いながら2番手につけ、マテンロウスカイ、フィアスプライド、ガロアクリークと続いて、2番人気インダストリアは中団やや前。対して、3番人気レインフロムヘヴンは中団やや後ろに位置し、ジャスティンカフェは後ろから3頭目に控えていました。

前半1000m通過は、58秒3の平均ペース。ただ、過去のエプソムCで前半1000mがこれより速かったのは、58秒0で通過した01年まで遡らねばならず、データが残っている86年以降、かつ良馬場以外のエプソムCでは最速でした。

その後、3、4コーナー中間で全17頭が10馬身ほどに固まって迎えた直線。ルージュエヴァイユが先頭に立つと、これを内からマテンロウスカイが交わしにかかりますが、ルージュエヴァイユも必死の抵抗。前に出ることを許しません。

しかし、坂を上りきったところで勢いがつき、一気に末脚を伸ばしてきたのがジャスティンカフェ。残り100mで先頭に躍り出ると、最後は後続に1馬身1/4差をつけ1着ゴールイン。2着にルージュエヴァイユが粘り、マテンロウスカイがクビ差で続きました。

勝ったジャスティンカフェは、7度目の挑戦で重賞初制覇。ただ、昨年の毎日王冠でサリオスと接戦の2着があるなど度々好走しており、人気どおりの完勝でした。安田記念の除外は痛かったですが、今年も毎日王冠に出てきた際は、注目の存在となるでしょう。

ところで、ジャスティンカフェの父は、現在種付け料が日本一高額な種牡馬エピファネイア。昨年、産駒の重賞勝利はまさかの1勝に終わってしまいましたが、今年もこれが初勝利。2年連続無敗のクラシックホースを送り出した2021年までと比べると、ややトーンダウンした感は否めません。ジャスティンカフェは安定して力を発揮するタイプですが、気難しさが産駒に伝わり、出世を阻んでいるのではないでしょうか。

聞いたところによると、エピファネイア(産駒)は耳が大きく、非常に敏感なのだそう。そういわれてみると、コロナ渦で無観客となった2020年に誕生した無敗の三冠牝馬がデアリングタクト。さらに、翌21年の年度代表馬がエフフォーリア。

対して、ほぼ以前のような観戦スタイルとなった2022年以降は、前述したとおり1年で重賞1勝。確かに比例しています。

ただ、東京芝1800mの重賞は得意で、今回が通算3勝目。コース別では最多です。昨年、唯一重賞を制した(府中牝馬S)イズジョーノキセキも、舞台はこのコースでした。

ちなみに、産駒の重賞勝利はすべて芝で、計12勝。他のコースを見ると、阪神1600mが2勝。東京1600mと2000mが各1勝。そして、中山1600mは未勝利ですが、2、3着が2回ずつ。もちろん、スタンド前発走の重賞も勝利していますが、どちらかといえば、スタート地点がスタンドから離れているコースで好走しており、敏感すぎる気性と関係がありそうです。

ジャスティンカフェに話を戻すと、母の父はワークフォース。母父ワークフォースのJRA重賞勝ちも、これが初めてでした。

エピファネイアといえば、前述したデアリングタクトなど、キングカメハメハを持つ繁殖牝馬との相性の良さが知られていますが、ワークフォースの2代父と、キングカメハメハの父は同じキングマンボ。キングカメハメハというよりは、キングマンボと相性が良いのかもしれませんね。

そして最後に、私の本命ルージュエヴァイユは惜しくも2着。なんとか馬券は的中しましたが、1番人気ジャスティンカフェが勝利したため、配当は今ひとつでした。

ただ、初めてコンビを組んだ石川裕紀人騎手の好騎乗は見逃せないポイント。これまでとは一転して同馬を先行させ、出していったために序盤は引っ掛かりそうになりましたが、なんとか我慢。ジャスティンカフェには完敗も、後続に交わされそうになりながらも粘ってくれました。現状、賞金は足りなさそうですが、来年のヴィクトリアマイルに出走した際は、面白い存在になるかもしれません。

それでは予想に。

今回は、マーメイドSの過去5年を深掘り調査。好走傾向から重視できそうな指標を見つけ出し、そこから予想を組み立てます。

(1)父の系統
(2)前走場所
(3)前走頭数
(4)前走4コーナーの位置取り
(5)前走人気
(6)乗り替わりの有無

近年の傾向から重視できそうな指標は、上記6項目。その中で、まずは(1)。父の系統です。
過去5年の3着内馬15頭中12頭は、ロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒。その中でも関西馬。かつ、前走3勝クラスかオープン(重賞除く)に460kg以上で出走した馬は[4-1-2-7/14]。勝率28.6%、複勝率50.0%。単勝回収率474%、複勝回収率211%。素晴らしい成績を収めています。

一方、ネイティブダンサー系種牡馬の産駒は、前走クラスなどに関係なく[0-0-1-18/19]。厳しい結果に終わっていました。

(2)は、前走場所です。
前走、西日本の競馬場(中京、京都、阪神、小倉)で開催されたレースに出走した馬が強さを発揮しているマーメイドS。中でも、前走馬番が1から5番だった馬は[1-4-2-5/12]。勝率8.3%、複勝率58.3%。単勝回収率170%、複勝回収率250%と、超のつく好成績でした。

次は(3)。前走の頭数について。
前走、少頭数のレースに出走した馬が強いマーメイドS。具体的には、前走13頭立て以下のレースに出走し、中4週から8週の間隔を開け、なおかつ今回奇数番を引いた馬が[4-1-2-5/12]。勝率33.3%、複勝回収率58.3%。単勝回収率505%、複勝回収率239%。(2)と、同レベルの素晴らしい成績でした。

続いては(4)。前走4コーナーの位置取り別成績。
阪神の内回りコースを使うマーメイドSは、先行力を兼ね備えた馬が強いレース。前走4コーナーで3番手以内に位置し、なおかつキャリア15戦以下の馬は[3-3-1-4/11]。勝率27.3%、複勝率63.6%。単勝回収率452%、複勝回収率314%。恐ろしいほどの成績です。

(5)は、前走人気について。
前走3番人気以内馬が[0-2-1-27/30]。複勝率10.0%と苦戦しているマーメイドS。

一方、前走4から8番人気。かつ、前走上がりが6位以下の馬は[3-2-2-4/11]。勝率27.3%、複勝率63.6%。単勝回収率452%、複勝回収率249%。(4)と同レベルの、驚異的な成績でした。

そして、最後は(6)。乗り替わりの有無別成績について。
近年のマーメイドSは、継続騎乗組が乗り替わり組を、複勝率と複勝回収率で大きく上回っています。その中でも、ロイヤルチャージャー系以外の種牡馬を母の父に持ち、なおかつ、前走8着以内であれば[1-2-2-4/9]。勝率11.1%、複勝率55.6%。単勝回収率157%、複勝回収率215%。こちらも、超抜の成績です。

これら6項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎11 ビジン
○8  ウインマイティー
▲7  ランスオブアース
☆1  シンシアウィッシュ
△3  ヒヅルジョウ
△6  タガノフィナーレ
△13 ゴールドエクリプス
△12 サンカルパ
△5  ホウオウエミーズ
△9  ストーリア
△10 ハギノメーテル


【買い目】

・単勝 11
・馬単マルチ 11=1、3、5、6、7、8、9、10、12、13 計20点
・ワイド 11→1、3、5、6、7、8、9、10、12、13 計10点
・3連複軸2頭ながし 8、11→3、5、6、9、10、12、13 計7点
・3連複ボックス 1、7、8、11 計4点


本命候補は、3項目に該当した2頭。レース史上初の連覇が懸かるウインマイティーと、前走3勝クラスを勝ったばかりのビジンです。

前者は、マーメイドS以外にも、3年前に当コースでおこなわれたリステッドの忘れな草賞を勝利した実績があり、父は阪神競馬場で「あの出遅れ」を喫した宝塚記念以外、ほぼ無双だったゴールドシップ。

一方、後者の父キズナも、マーメイドS勝ち馬(2021年の覇者シャムロックヒル)を送り出しており、どちらにするか本当に迷うところですが、より好走率の高い(4)(5)に該当しているビジンを本命としました。

前走、8週間続いた中山のフィナーレを飾るサンシャインSに出走、見事に勝利したビジン。小雨の重馬場で、勝ちタイムが2分36秒を要するサバイバルマッチでしたが、しぶとく勝ち切りオープンに昇級しました。実は、これが芝の初勝利となったわけですが、3走前の愛知杯7着など、適性がなかったわけではありません。

とはいえ、ダートで出世してきたように、スピードよりも持久力で勝負するタイプ。時計が速くなりすぎると苦戦する可能性はありますが、本来スピードや瞬発力をさほど問われない当コースは、この馬に向くはず。先行、粘り込みを期待します。

馬券は、ビジンの単勝と馬単マルチ、ワイド。さらに、もう一頭の本命候補ウインマイティーとの3連複軸2頭ながしも購入し、相手は手広く。また、2項目に該当したシンシアウィッシュとランスオブアースに関しては、前述した2頭と合わせて計4頭の3連複ボックスを買います。

一方で、人気になりそうなビッグリボンは1項目も該当せず、まさかのノーマークに。これはもう嫌な予感しかしませんが、割り切ります。

それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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