2024年4月「競馬をより深く楽しんでいただく」ため新たなPROJECTがスタート！
その名も「重賞深掘りPROJECT」。

重賞のことなら「ここを見れば完璧！」と言っていただける『重賞コーナー』に育てていくことを目指します！
『重賞深掘りPROJECT』では血統、DATA、馬体、追い切り、情報の5大ファクターを中心にその道のプロが各重賞の最終結論まで導き出していきます。

『重賞深掘りPROJECT』深掘り隊の今後の活躍にどうぞご期待ください！

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【競馬サロン】読者の皆さん、こんにちは。

調教ライター・西村武輝です。

ダービーウィーク恒例の古馬ハンデ重賞。

調教傾向としては単純に全体時計の速さではなく、ここをしっかり目標にして乗り込み本数を重ねてきた馬が優勢ですね。

まずはシンプルに調整過程と動きの部分での気配評価、採点を行った以下のレポートをご確認ください。

週末には「調教診断」を軸として調教ライター・西村武輝の「印・見解・買い目」を公開する重賞の最終結論コラムもお届けいたします。こちらもどうぞご期待ください。

それでは「目黒記念」全頭追い切り診断となります。


●5月26日　目黒記念（GII、東京、芝2500m)

■クロミナンス　助手騎乗　美浦ウッド単走　序盤から気持ちを乗せ、ある程度速いラップを刻む意欲的な内容。直線半ばに入っても勢いを失うことなく、仕掛けに応えて鋭く脚を伸ばした。同じ中8週だった前走時以上の攻め気配で、文句なしの絶好調。【8】

■ケイアイサンデラ　藤懸騎手騎乗　栗東CW単走　道中は気乗りしないのか、やや迫力に乏しい雰囲気。ラストはグイグイ追われてようやくジワッと伸びるという内容だった。とはいえ、もともと稽古では地味なタイプ。ガサがない馬がしっかり追われたこと自体は評価していいか。この馬の競馬はできそう。【6】

■サトノグランツ　助手騎乗　栗東坂路併せ馬　1週前のCW3頭併せで仕上げはほぼ完了。輸送を控えた今週は息を整える程度の内容に留まる。古馬1勝クラスと併走し、貫禄の違いを示すようにアオるとラストは自然体のまま抜け出し3馬身の先着を果たした。中間は質の高い併せ馬を再三こなせており、海外帰りを感じさせない万全の状態。【7】

■シュヴァリエローズ　助手騎乗　栗東坂路単走　輸送を考慮し序盤は折り合いに専念。力むことなく、それでいて適度な前向きさを感じさせ登坂し、ラストで機敏に手前を替えてから軽快な加速を示した。3カ月ぶりだった前走からの上積みは大きそう。【7】

■シュトルーヴェ　助手騎乗　美浦ウッド併せ馬　日本ダービーに出走するゴンバデカーブースらと3頭併せ。直線では真ん中に割って入る形で、ゴンバデカーブースにこそ手応えで見劣ったが、渋太く脚を伸ばして併入とした。もう1頭には先着。派手さはないが、もともとズブい馬なので問題はない。ここまでの本数は十二分で、目標の一戦にいい状態で臨めそう。【7】

■ジューンアヲニヨシ　助手騎乗　栗東坂路単走　ブレの少ないシャープなフォームで登坂。折り合いが素晴らしく、その分脚がしっかり溜まっておりラストはギアを一気に上げて切れた。精神面ですこぶるいい状態にありそうだ。好気配。【7】

■シークレットラン　泉谷騎手騎乗　栗東CW併せ馬　3歳未勝利を外から追走。序盤はまずまず折り合えており脚は溜まっていたはずだが、仕掛けられてもなかなかギアが上がらず取り付いていけない。懸命に追われて、ラストになんとか食らいついての併入とした。長期休養明けを2回使われたが、まだ良化に手間取っている印象。【5】

■ダンディズム　岩田望騎手騎乗　栗東坂路併せ馬　新潟遠征から中2週で再東上とあって、終いだけ伸ばす内容を消化。動く相手に手応えで見劣ってはいたが、気迫十分に伸びて食らいつき、併入とした。一定の上積みは見込める。【6】

■ナイトインロンドン　助手騎乗　美浦坂路単走　中1週なので調整程度の内容。緩いペースのなか若干だけ力みはあったようだが、ラストはジワッと加速できていた。順調。本来ウッドで最終追いがルーティンの馬で、今回坂路での最終追いがどう出るか。【6】

■バラジ　連闘のため中間の速い時計なし。前走は長期休養明けを1回使われての2戦目で、気配良化で臨んでいた一戦だった。そこからの連闘となると、上積みよりも反動が気になるシチュエーションだ。【5】

■ヒートオンビート　助手騎乗　栗東CW単走　1週前のCW併せ馬で強い負荷を掛けられ豪快に追走先着。これで仕上げはほぼ完了で、今週は折り合い面を確認するよう内容だった。ベテランらしく、リラックスして直線に向かいラストは首をリズミカルに使って鋭く加速できていた。前走時から大きく上昇。【7】
　
■マイネルウィルトス　助手騎乗　栗東CW単走　序盤から集中して速いラップを刻んで進んでいく、ラストはさすがに少しだけ苦しくなったがお釣りを残した手応えでいい伸びを示した。単走とすれば気合い乗りも上々。万全の仕上がりと言える。【7】

■メイショウブレゲ　助手騎乗　栗東坂路単走　頭が高く時折気難しさも見せる。それでも一定の素軽さを保って登坂し、ラストは馬なりのまま加速ラップで締めくくれていた。GI後だが、極端なデキ落ちはなく順調。【6】


＜追い切り評価＞は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価（10が最高、1が最低）です。