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調教ライター 西村武輝

2024/06/14 12:39

マーメイドステークス 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「マーメイドS」全頭追い切り診断動画はこちら!

【マーメイドステークス 2024|調教診断】“仕上げ名人”に導かれ真一文字の伸び!推定14番人気馬に【S評価】好調!新馬戦追い切り推奨馬も必見

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「マーメイドS」です!

■ジューンオレンジ

【中間調整】昨年のフィリーズRで11番人気3着と激走し、アッと言わせた馬。16着に終わった桜花賞後は自己条件戦でジワジワと勝ちを重ね、今年からはオープンで走り始めている。シルクロードSが12着、京都牝馬Sが16着と短距離重賞では歯が立たない感じだったが、2走前の谷川岳Sが上がり最速で4着、前走のメイSは出遅れがあって着順こそ8着も、自身初の1800m戦で上がり最速をマークと中距離路線に活路を見出している。

2走前から1Fずつ距離を延ばし、休み明け3戦目としてもう1F延ばしたマーメイドSに進むのは当初からの予定通り。中3週の今回は在厩で調整され、5月29日の中間初時計では坂路2F25秒1(馬なり)と、さっそく軽快に動いた。疲れはなさそう。1週前追いではぴったり折り合ってから、坂路ラスト2Fラップ12秒8-12秒0(馬なり)と鋭く加速した。変に行きたがる面はなかったのは好感。

【最終追い切り】レース当週も長谷川師が騎乗し、坂路で単走。終い重点ではあるが、序盤からいい気合い乗りでブレのないフォームで登坂する。ラストまで真一文字の姿勢を保ち、楽々ラスト1F11秒9をマークした。

【見解】常に攻めではよく見せる馬だが、先週と今週の動きは絶品。気持ちの乗ったブレのほとんどないフォームという見た目上もそうだし、いい手応えのまま鋭くギアチェンジしての加速ラップという数字面も素晴らしい。長谷川師の“仕上げ名人”ぶりには舌を巻くばかりだ。距離延長路線を意識し段階を踏んでいるローテが好感が持てるし、攻めでもメリハリがあり、充実しているいまなら2000mはなんなくこなせそう。大駆けの可能性十分。

総合評価「S」

■ホールネス

【中間調整】アイルランド生産のマル外馬で、父は仏ダービーにあたるジョッケクルブ賞勝ち馬ロペデヴェガだ。体質に弱さがあったようでデビューは3歳4月。新馬戦は終わっており、既走馬相手の未勝利戦でアタマ差2着だった。そこからは未勝利戦、1勝クラス、そして前走の2勝クラスと休みを大きく取りつつ3連勝。前走時で524キロと大型な馬だが、近2走いずれも休み明けでポン駆けできているあたりポテンシャルは相当高そうだ。

前走後はまたひと息入れて、軽ハンデで走れるマーメイドSで初の重賞へ挑むことに。5月上旬から坂路とCW併用でじっくり時間を掛けて乗り込まれており、基礎固めが進んでいる。レースが近づいた1週前追いは疲労を残さないよう負荷の少ない芝コースで単走。芝で見栄えがするのを差し引いても、伸びやかに体を使えており、大型馬の久々をまったく感じさせない。

【最終追い切り】1週前追いで猛時計を出しており、レース当週は芝コース終い重点で不動の主戦・西塚騎手との意思疎通を深めるような内容となった。序盤はリズム重視で入り、直線半ばから促されると1週前以上に体を大きく使って鋭く加速した。

【見解】じっくり手元に置いて乗り込まれており、名門・藤原厩舎がこの馬に懸ける期待はかなり大きそう。近2走は1週前CW→最終芝という調整で来ていたが、今回は2週前CW→1週前芝→最終芝。パターンチェンジがどうかも、今回は調整が順調ゆえCWで負荷を掛ける段階が早めに終わり、芝での微調整により時間を割けた……といい方に解釈できる。

西塚騎手にとっては昨年急遽鞍上に指名されたゴールドエクリプスをうまく導けず、4着止まりだった悔しい思いが残るレース。デビュー戦から手綱を託されたホールネスとのコンビで、昨年のリベンジに挑む。

総合評価「A」


■ラヴェル

【中間調整】2歳時にリバティアイランドに先着してアルテミスSを勝利し、昨年のオークスでは4着。今年の京都記念ではプラダリア、ベラジオオペラら牡馬一線級を相手に0秒5差と健闘している。それを考えれば牝馬限定戦の前走・中山牝馬Sが11着と案外も、水分が残った馬場に脚を取られたようだし、勝負どころから進路がなくなる不利もあった。そもそも大外枠がキツかった。

その後は巻き返しを期し、ひと息入れて前走と同じ牝馬限定のハンデ重賞・マーメイドSへ進むことに。短期放牧を挟んで5月末に帰厩。緩めずある程度基礎は固められていたようで、帰厩後の初時計だった6月5日の1週前追いでCW5F66秒4とさっそく強い負荷を掛けた。しかし行きたがってしまい序盤に消耗したのか、鞍上・坂井騎手が懸命にしごいてもラスト1F13秒4(一杯)と伸びあぐねてしまった。

【最終追い切り】レース当週は助手が騎乗し、CW単走。1週前追いを踏まえて折り合い面を意識したものの、やや掛かり気味に進んでしまう。ラストは気乗りしないのか鞍上が目一杯負荷を掛けてもなかなかギアが上がらず、ドタドタした走りに終わってしまった。ラスト1F11秒8(一杯)と数字上は向上も、やはり素軽さに欠ける走りだった。

【見解】能力上位は誰の目にも明らか。不利が重なったゆえの凡走だった前走から据え置きのハンデ54キロはポテンシャルを考えると有利に映る。しかし帰厩後は変にイライラしているのか、攻めでは余裕がない感じ。序盤に力んで、終いの手応えを失う……という内容が続いてしまった。新馬戦勝ちが夏の小倉だったので暑さがどうこうはないはずだが、なにか精神的に気乗りしない状況なのかも。

オークス時や京都記念時では1週前までにCWであらかた鍛錬を終え、最終追いは坂路でリラックスさせ微調整というのが好走パターン。最終追いまでCWでの調整がズレこんだ形の今回、信頼は置きづらい。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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