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「厩（うまや）スポイラー」とは、トレセン、牧場、競馬場、外厩など、日々、競馬情報に聞き耳を立てている「ウマ屋」が仕入れたスポイラー＝馬券直結情報をお届けする「事情通集団」である。

■スポイラー：栗東取材班・T

京都11R　天皇賞・春
5枠8番　ショウナンラプンタ（武豊騎手／栗東・高野友和厩舎）
スポイラーレベル：S

「そんなに強かったか？　展開のアヤやったと思うんやけどなぁ」

世間はGWの真っ只中。開口一番、戦前の評判に疑問を呈したのが栗東取材班・Tだ。サンライズアースが圧勝劇を演じた阪神大賞典、誰もが同馬のパフォーマンスに度肝を抜かれたが、同氏はショウナンラプンタのレースぶりに感心したという。

「逃げ馬不在のメンバー構成で、1000m通過は63秒1。その後の道中も中だるみする場面があったし、本来なら動いていったほうが良い結果が出た可能性は高いわな。ただ、あくまで当時は前哨戦。2歳時の経験がフラッシュバックしないように、最後までジッと我慢した経験は今回に活きるんとちゃうかな」

ショウナンラプンタが2歳時に参戦したホープフルS。終始口を割る形で鞍上と”喧嘩”していたように、油断するとビュンビュン行ってしまうリスクを抱えている。さらに距離が延びる本番＝天皇賞・春を見据えた競馬をした……それが同氏の見解だ。

「サンライズアースは前に行く形がベスト。同馬を捕まえようとヘデントール、マイネルエンペラーあたりも早めに動くとなると後方待機組に漁夫の利があるはず。ユタカさん（武豊騎手）もこの馬に京都向きの印象を持っているようだし、イメージとしてはマヤノトップガンがサクラローレル、マーベラスサンデーを差し切った1997年の天皇賞・春。ちょっと話が古すぎたか？（笑）いずれにしろ、一発あるならこの馬だと思ってるよ」

4歳馬2頭が抜けた評価の今年。こうしたケースでは得てして、2強が互いに意識し合うことで”第三の馬”が浮上するものだ。戦前から白旗ムードが漂う一戦に待ったをかける刺客が狙う春の盾奪取。押さえるべき。

（厩スポイラー情報部）

■スポイラー：栗東取材班・G

京都11R　天皇賞・春
8枠15番　ハヤテノフクノスケ（岩田望来騎手／栗東・中村直也厩舎）
スポイラーレベル：A

3勝クラスの阪神リニューアル記念勝利と、馬柱に並ぶ中では1枚も2枚も落ちるステップを踏んでの出走となった同馬。しかし、その前走の濃さを栗東取材班・Gは力説する。

「世間でも言われてることだけど、前走はまかした相手の陣営から白旗宣言が出るほどの勝ちっぷりで、同じコースの阪神大賞典より勝ちタイムが速かったからね。ここに入っても力は劣らないよ」

続けて、

「菊花賞じゃ勝負どころで頭を上げる不利があったし、あの頃からグングン成長して馬体も20キロくらい増えてるからね。1週前追いでもCWで併せた相手をぶっ千切って終い10秒9の猛時計の絶好調。強い4歳世代に新星現るかもよ？」

と、話が進む毎に熱を帯びるGだった。大外枠に収まったことで想定よりはオッズがつきそうな同馬。それでも前述したようにポテンシャルの高さは関係者筋が認めるところ。前走3勝クラスからの下剋上成るか、要注目。

（厩スポイラー情報部）

■スポイラー：栗東取材班・T

東京11R　プリンシパルS
7枠12番　レディネス（横山典弘騎手／栗東・昆貢厩舎）
スポイラーレベル：A

「長年この業界に携わってるけどさ、やっぱりああいう場面は見たくないよな」

香港カップで故障を発症し、予後不良という最悪の結末を迎えてしまったリバティアイランド。トレセン内もその話題で持ち切りとなっていたが、それでも競馬は続いていく。三冠牝馬の記憶を胸に刻み込みつつ、新たなスターホースの誕生を待ちわびたいところだ。

「プリンシパルSのレディネス、これはいいぞ。弥生賞は想像以上に内がボコボコした馬場。きれいな走りをするこの馬にとって厳しいシチュエーションだった。良馬場なら順当に巻き返してくるんじゃないかな」

改めて弥生賞を振り返ると、ファウストラーゼンのマクリで異例の消耗戦に。次走皐月賞をレコード勝ちすることになるミュージアムマイルですら馬券外に敗れており、異質なレースであることは明らかだった。

「東京の新馬戦は、とても届かないようなところからズバッと差し切った。あの一戦で普通じゃないポテンシャルだな、と思ったよ。ハードな稽古を課す厩舎やけど、この馬は調教後も何事もなかったかのようにケロッとしている。デビューからノリさん（横山典騎手）が手綱を離さないのは同馬を高く評価している証だろうし、ダービーの切符を掴みとってくれると思っているよ」

と、陣営サイドに自信ありとジャッジ。馬券に加えるべき1頭だ。

（厩スポイラー情報部）

■スポイラー：美浦取材班・G

新潟8R　4歳上1勝クラス
1枠1番　トレミニョン（長浜鴻緒騎手／美浦・和田勇介厩舎）
スポイラーレベル：A

北海道シリーズでは2着、2着、3着と好走し、クラスのメドを立てていたが、ここ2走は11着と低迷。美浦取材班・Gが原因を聞くと、

「最近は気難しさというか、口向きの悪さが出てきたから。それで思うような結果を出せない感じ。だから今回は対策として口向きの矯正する馬具を着けてみる」

と、操作性に問題があったとのこと。続けて

「キネトンノーズバンドって最近トレンドの馬具でハミと鼻革を連結させる構造のもの。実際に稽古で着けてみたけど、凄い乗りやすくなって効果は十分。もともと能力はあるし、ガラッと変わると思う」

と、自信を見せていた。9頭立ての少頭数で抜けた馬もいないメンバー構成だけに積極的に狙うのも手だろう。

（厩スポイラー情報部）

なお、厩スポイラーのオフレコレベルは3段階。

「スポイラーレベル：SS」…物議を呼ぶ可能性のある情報でオフレコレベルMAX
「スポイラーレベル：S」…世に公開されていない裏話満載でオフレコレベル上
「スポイラーレベル：A」…馬券的中への重要参考情報でオフレコレベル中

他ではゼッタイ知り得ない現場からの「オフレコ話」を信じるか信じないかはアナタ次第……！