競馬サロン

2021/12/27 19:30
【ホープフルS】 有馬記念の興奮冷めやらぬなか、トップジョッキー同士の名勝負を期待!


いよいよ、中央競馬の最終開催日がやってきました。前開催から中1日で行なわれるのが、年末ならではの開催スケジュール。有馬記念の興奮冷めやらぬ中、すぐにGIというのも、また良いものです。
その有馬記念。素晴らしいレースでしたね。コントレイル、グランアレグリア、クロノジェネシスと、GIを4勝以上した馬たちを次々と撃破したエフフォーリアは、間違いなく2021年の最強馬です。年度代表馬の座も一気に近づきました。
そして、これがラストランとなったクロノジェネシスも、素晴らしい走り。直前追いきりの動きを見ると、どうなることかと思いましたが、さすがはグランプリ三連覇を達成した馬。地力の違いで、格好を付けました。
その2頭の勝敗を分けたのは、やはり3から4コーナー中間。勝負所の位置取りでしょうか。横山武史騎手がエフフォーリアを信じてスパートをかけ、先にクロノジェネシスとルメール騎手をかわし、自ら勝ちにいきました。
一方のクロノジェネシスは、続く4コーナーで前から下がってきたキセキが壁になり、1つ目のロス。直線に入っても、外にステラヴェローチェがいたため進路を確保できず、中山の短い直線では痛い2つ目のロスとなってしまいました。
そんなルメール騎手との駆け引きを制し、エフフォーリアの勝利を演出した横山武史騎手。今年1年で手にした成長は、本当に素晴らしいものでした。
2年連続の関東リーディング。初の年間100勝。皐月賞での初GI制覇から、一気にGI・4勝。弱冠23歳にして、全国を代表するジョッキーになったといっても過言ではありません。GI・4勝は、福永騎手と並び今年の2位タイ。ホープフルSでルメール騎手の5勝に並ぶ可能性も十分にあります。
また、皐月賞のインタビューと見比べても、一人の人間として成長した姿は一目瞭然。有馬記念に関しては、土曜日に騎乗停止処分を受けたことも大きいとは思いますが、実に謙虚に、そして冷静にレースを振り返り、淡々と語る姿が印象的でした。
人馬が互いに高め合って手にした成長。2022年もさらに進化し続け、世界制覇を実現して欲しいと思います。
そんな素晴らしい戦いから中1日で行なわれるのが、今年の中央競馬の掉尾を飾るホープフルS。大阪杯と並び、GIとしての歴史は最も浅いレースです。
その舞台は、皐月賞と同じ中山芝2000m。翌年のクラシックで活躍が期待される馬が出走し、実際、ホープフルSで好走した馬は、翌年以降も活躍しました。
その代表格として外せないのがコントレイル。2019年の当レースを制し、翌年は父のディープインパクトに続いて、無敗のクラシック三冠を達成。先月のジャパンカップで有終の美を飾ったのも、記憶に新しいところです。
また、2018年の覇者サートゥルナーリアは、そこからの休み明けという、常識外れのローテーションで皐月賞も連勝。また、昨年の4着馬タイトルホルダーは菊花賞を制し、2着のオーソクレースは、菊花賞でも2着に好走。ホープフルS出走馬が、ワン・ツーを決めました。
このように、ホープフルSは後にも活躍するような素質馬が毎年参戦。そのまま好結果を収めるため堅い決着となることが多く、現在1番人気馬が5連勝中です。
そんなホープフルSの、今年の見所の一つに、武豊騎手がJRA・GI完全制覇なるかという点が挙げられます。
先日の朝日杯フューチュリティSではドウデュースに騎乗し、22回目の挑戦でついに初勝利。「JRAが新たにGIを創設する前に、達成してしまいたい」と、武騎手が話されたように、一気の完全制覇が期待されます。
その武騎手ですが、GIに昇格する以前、前身のラジオNIKKEI杯2歳Sは5勝。オープン時代のホープフルSも2勝しています。それだけに、全制覇を達成したとみなしても良いのではないかという声もあります。もちろん、公式には認められないのですが、確かにそれも一理あるなと思うほど、偉大な記録といえます。
そしてこの2レース。とりわけラジオNIKKEI杯2歳S(旧・ラジオたんぱ杯3歳ステークス、ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス)は、超のつく出世レースとして知られていましたが、武騎手とともに制した馬の多くは、やはり後に大出世。
ラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったアドマイヤベガとヴィクトワールピサ。そして、オープン時代のホープフルSを勝ったエアシャカールは、翌年クラシックを勝利。2004年の覇者ヴァーミリアンは、芝のGIを勝てなかったものの、ダートのGI級をなんと9勝。一時代を築きました。
もちろん、武騎手とともに今回参戦するアスクワイルドモアにも、同様の期待が懸かります。
有馬記念の振り返り。そして、武豊騎手とホープフルSの過去の歴史など、話がそれまくってしまいましたが、そろそろ、ホープフルSの予想という本題へ。GIIだった2016年を含め、過去5年の当レースの傾向を深掘り。重視できそうな指標を探して、予想を組み立てます。
(1)前走人気と前走クラス
(2)前走着順
(3)騎手の東西別とキャリア
(4)前走上がり
(5)生産牧場
重視できそうな指標は、上記の5項目。まずは、(1)の前走人気と前走クラスについてです。
ホープフルSは、根幹距離の2歳GI。例年、ほぼ人気どおり、実力どおりの決着に終わっていますが、それは、前走1番人気馬が[5-3-3-11/22]と、強さを見せているからです。
その中でも、前走1勝クラス以上、そして芝のレースに出走していた馬は[5-2-2-3/12]と、好成績。勝率41.7%、複勝率75.0%。単勝回収率96%、複勝回収率106%。複勝回収率はやや低いですが、複勝率の高さは魅力です。
次に(2)は、前走着順。
ここも、まずは前走1番人気馬にフォーカス。その中でも、前走2着以内、そして関西馬に限定すると[4-2-2-2/10]。勝率40.0%、複勝率80.0%。単勝回収率101%、複勝回収率121%。的中率、回収率とも申し分のない数値となっています。
(3)からは、騎手の東西別に注目します。
ホープフルSは、東西の騎手で明暗が分かれています。まず、外国所属騎手は[1-2-0-3/6]と、さすがの好成績。複勝回収率も116%あります。今年は、2017年の当レースを制したC・デムーロ騎手も参戦します。
なお、ルメール騎手とM・デムーロ騎手は、下記の関西所属騎手に含まれます。
その関西所属騎手が、過去5年で[4-3-4-21/32]という成績に対し、関東所属騎手は[0-0-1-33/34]。出走数はほぼ同じながら、大きな差がついています。
そして、この関西所属騎手が今回1枠から4枠に入り、キャリア2戦以内の馬に乗ると[3-1-2-2/8]。勝率37.5%、複勝率75.0%。単勝回収率66%、複勝回収率117%。数は少ないですが、的中率の高さは魅力です。
(4)は、前走上がりです。
ホープフルSは2歳の重賞らしく、前走で速い上がりを使った馬が好成績。過去5年の3着内馬15頭は、すべて前走上がり最速か、上がり2位をマークしていました。
その中でも、前走上がり最速だった馬に、今回関西所属騎手が騎乗すると[3-2-3-4/12]。勝率25.0%、複勝率66.7%。単勝回収率46%、複勝回収率135%。サンプル数が多く、高的中率、高回収率の素晴らしい指標です。
最後の(5)は、生産牧場について。
このホープフルSも、やはりノーザンファーム生産馬が強いレース。[3-3-3-12/21]と、さすがの成績です。
中でも、同場生産馬に関西所属騎手が騎乗し、今回1枠から4枠に入ると[2-1-2-3/8]。勝率25.0%、複勝率62.5%。単勝回収率41%、複勝回収率103%。どうしても人気になるので回収率は低いですが、高い的中率を誇っています。
ということで、今回はこれら5項目を重視し、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎6 コマンドライン
○5 キラーアビリティ
▲8 ジャスティンパレス
☆1 シェルビーズアイ
△7 サトノヘリオス
【買い目】
・馬単マルチ 6=5、8、1、7 計8点
・ワイド 1→6、5、8、7 計4点
・3連単フォーメーション 6→5、8、1→5、8、1、7
5、8→6→5、8、1、7
5、8→5、8、1、7→6 計21点
いつもと違い、今回は印が少なくなりました。
その中で本命に推したのは、(1)(3)(5)に該当したコマンドライン。2番手候補は、(1)(2)に該当したキラーアビリティとジャスティンパレスです。いずれも、ノーザンファーム生産のディープインパクト産駒。どちらかといえば、持久力が問われる中山コース。正直、少し心配ではあります。
その中で注目しているのがキラーアビリティ。関東所属騎手が騎乗するため2項目の該当に留まりましたが、その背には横山武史騎手。続・有馬記念ということで、再びルメール騎手を負かしにいく場面、そして名勝負を期待します。
一方、面白そうなのが、(3)(4)に該当したシェルビーズアイ。新馬戦を勝ったばかりで、同じく2項目に該当したキラーアビリティとジャスティンパレスよりも評価を下げましたが、この馬が絡めば配当も跳ねそう。そして5番手評価が、(4)のみ1項目に該当したサトノヘリオスです。
馬券は、コマンドラインから相手4頭に流す馬単マルチ。ワイドは、逆にシェルビーズアイから、それ以外の印をつけた4頭へ。そして、3連単フォーメーションを3パターン買います。
また、予想の前に、武豊騎手の偉業なるかに触れましたが、アスクワイルドモアは1項目も該当せず、私がPOGで指名しているフィデルとともに無印に・・・。この2頭が来たら、泣くに泣けません。
ということで、27日が終われば、2021年もあと4日です。
あっという間の1年でしたが、競馬サロンでコラムを書かせていただくようになってからの7ヶ月間は、特にあっという間でした。
予想は、函館記念あたりから段々と調子が出てきたものの、11月以降は尻すぼみに。予想を参考にしてくださった方々には、大いにご迷惑をかけてしまったと思います。本当に申し訳ありませんでした。
ここからは、その7ヶ月間を簡単に振り返りたいと思います。
まず、会心の的中として思い浮かぶのは、京都大賞典でしょうか。27年ぶりの阪神開催で、例年とは異なる条件でしたが、前走宝塚記念組が好走している点。そして、阪神芝2400mで友道厩舎が超のつく好成績という点に着目し、アリストテレスやマカヒキを軸に。
結果、馬単、3連複、ワイドが的中して、配当は50,450円。マカヒキが感動の復活を果たしたということからも、2021年のマイベストレースです。
また、狙いがずばりハマったのは函館記念。
東西別や、馬番が奇数か偶数かなど。重視した3つの指標から、最終的に14番人気の大穴アイスバブルがあぶり出された時は、本当に大丈夫だろうか・・・、というのが正直な気持ちでした。しかしながら、レースは最後の直線でインを突いたアイスバブルが2着を死守。ここまで未勝利だった水口騎手が、会心の騎乗を見せてくれました。
おかげで、なりふり構わず総流しにしたワイドと、馬単をともに的中。これも、印象に残っているレースです。
一方、悔しかったのが先日の中日新聞杯。本命に指名したのは、昨年2着ながら、今年は10番人気だったシゲルピンクダイヤでした。
レースは、シゲルピンクダイヤが今年も3着と頑張ってくれたのですが、勝ったのが8番人気のショウナンバルディで、2着はなんと17番人気のアフリカンゴールド。例年、人気馬と穴馬で決着する当レースですが、今年はとんでもない大波乱に。
函館記念のようにワイドを総流しにしていれば、アフリカンゴールドとの268.7倍が的中していただけに、これは非常に悔しかったレース。来年、穴馬を本命にしたレースでは、ワイド総流しも、使っていこうと思います。
そんなこんなで簡単に1年を振り返りましたが、もちろん、年明けも東西の金杯から予想しますので、よろしければ、引き続き参考にしていただければと思います。
それでは、火曜日も競馬を楽しみましょう。7ヶ月間、お読みいただきましてありがとうございました。引き続きよろしくお願い致します。良いお年をお迎えください。

この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)
この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます
新着記事
-
SPREAD編集長・山田2025/05/08 20:00
「競馬の真実、見えていますか?」新・馬柱革命!新時代の競馬サイト【Winsight(ウインサイト)】リリースのご案内
いつもUMAJIN.netをご利用いただき、誠にありがとうございます。 スポーツメディア『SPREAD』の編集長であり、現在『競馬サロン』の監修を務めつつ、YouTube『岡...
その他特集 -
684
- 固定記事
-
UMAJIN.net編集部2025/07/22 11:00
【7月第3週(小倉記念/函館2歳S週)的中結果一覧】塾長・岡井が両重賞Vをはじめ日曜全勝の大暴れ!田原も土曜メインW的中で波に乗る!
※競馬サロンメンバーシップに加入いただいたことがある会員様には、メルマガに特典情報のご案内がございますので、必ずご確認ください。 ◆【6月第3週(しらさぎS/府中牝馬S週)的...
その他 -
106
-
UMAJIN.net編集部2025/07/20 11:00
【7/20(日)午後の提供レースPICK UP】予想コラムダイレクト一覧
※競馬サロンメンバーシップに加入いただいたことがある会員様には、メルマガに特典情報のご案内がございますので、必ずご確認ください。 皆様、おはようございます! UMAJIN....
その他 -
83

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!
先着800名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中
月額コースはコチラ
ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!
全コラムが見放題
月額コースはコチラ
この記事のみをご覧になりたい方はコチラ
単品購入(500pt)に進む本記事は単品購入限定となります