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田原基成

2018/08/05 09:45

小倉記念/レパードS/小倉10R 天草特別予想

10
【小倉11R 小倉記念】

「スタミナ型の祭典」

私が小倉記念に抱くイメージはこの言葉に集約される。

ヴィータローザにケンブリッジレーザ、ニホンピロレガーロにキタサンアミーゴ。上位入線を果たした馬の多くがスタミナ型となっている。オール野芝で施行される夏の小倉は時計が速い。一見すると時計勝負には向いていない印象を抱くこれらの馬が好走している事実は見逃せないだろう。

思えば、レコードホルダーはいつだって「スタミナ型」だ。

天皇賞(秋)を驚異的な時計で走破したトーセンジョーダンは当時芝2200-2500m重賞を2勝。芝1400mのマグナーテンはのちに毎日王冠、AJCC勝ち……スタミナとレコードの相関関係は論ずるに値するシロモノと言えよう。

その前提を踏まえ、今年の小倉記念をどう紐解くべきか。

重要なポイントとなるのは芝2200m以上での勝利実績。小倉芝2000mはたとえ道中スローで流れても3-4コーナーすぎの「マクリ合戦」で様相は一変する。マイル寄りに適性を持つタイプでは厳しい。

キーマンは2人。

武豊と池添謙一だ。

今年のメンバーを見渡すと、確たる逃げ馬は不在。とはいえ前述のマクリ合戦を想定したとき、レースを動かす「第一の矢」、その馬についていく「第二の矢」が生まれるはず。前者はトリオンフ騎乗の武豊、後者はサンマルティン騎乗の池添謙一。この2人が実質的なレースの主導権を握っている。

トリオンフの勝ちパターンは4角先頭。
サンマルティンの勝ちパターンはマクリ差し。

互いの長所がぶつかり合う展開は、ある陣営にとって願ってもないものだろう。勝負どころの3-4コーナーからロングスパートでスタミナが削られるその展開……ありあまるスタミナを持つ「あの馬」に大いなるチャンスが生まれるからだ。

7枠10番、サトノクロニクル。

正直なところ、この馬の適性条件を私はいまだに掴めないでいる。実績を踏まえれば京都芝外回りコースや急坂コースがその答えに近いと思うが「覚醒期」にさしかかったハーツクライ産駒に適性を決め付けるなど意味のない行為だ。

改めてサトノクロニクルの戦績を見返すと、面白い傾向に気が付く。

京都新聞杯では馬群を割って抜け出す競馬を経験。
セントライト記念ではオール野芝の馬場を経験。
阪神大賞典では古馬との初対戦を経験。

これらの経験には必ず「休み明け」がついて回っているのだ。

私はさきほど「覚醒期」との言葉を用いたが、ハーツクライ産駒が激変するタイミングは休み明けと相場は決まっている。カレンミロティック、アドマイヤラクティ、シュンドルボン、マジックタイム……一度スイッチが入ったハーツクライ産駒はとどまることなく好走を続ける。私が何度も書いてきた「本命馬は次走を想像して決める」重要性は、こういった場面でこそ真価を発揮するものだ。

今回の休み明けではどんな姿を見せてくれるのだろうか?

パフォーマンス次第だが、秋の大舞台で打つ印が変わってくる予感がする。

ともあれ、まずは小倉記念で賞金加算しないことには何もはじまらない。スタミナがモノを言うレースかつ圧倒的な好相性を誇るトニービンの血を内包する唯一の馬……求められる適性とのマッチング数が際立つサトノクロニクルが私の本命だ。

サンマルティンは昨年私が本命に抜擢した馬。

この馬に対する印象は当時と比べて大きく変わっていない。高速馬場適性に加えてスローの芝2200mを引っかかりつつ押し切ってしまうスタミナ。ここ一本に照準を絞った「ゆとりあるローテーション」も夏競馬において評価したいポイントのひとつとなる。

早めに動く展開が予想されるトリオンフは「何かに差される」可能性を考えて3番手評価。高速馬場適性なら国内トップクラスのストロングタイタンも侮れない。

【小倉11R 小倉記念予想の印】
◎10 サトノクロニクル
〇12 サンマルティン
▲11 トリオンフ
☆4 ストロングタイタン
注1 キョウヘイ
△7 マウントゴールド
△3 ストーンウェア

【3連複/フォーメ】10-12,11,4,1-12,11,4,1,7,3(14点)

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【新潟11R レパードS】

トランセンド、ミラクルレジェンド、ホッコータルマエ、インカンテーション……過去の勝ち馬には「豪華絢爛」の言葉がしっくりくる。

新設当初は「なぜこの時期に?」と疑問を抱いたものだが、当時の自分を恥じたい気持ちにさせられるレースレベル。冷静になって考えたとき、早くから世代上位の能力を示していた馬に同世代の上がり馬が挑む。こんな面白い構図はそうそう目にかかれないだろう。

別方向にベクトルを向けるとトランセンド産駒にスマートファルコン産駒、除外の憂き目に遭ったものの想定段階ではエスポワールシチー産駒も名を連ねていた。「カエルの子はカエル」そのことわざは決して間違っていない。血統の面白さもまたレパードSには詰まっている。

さて、今年のメンバーを見渡すと大きく2分類することができる。

2歳からトップクラスに位置する馬。
3歳夏に成長を示した馬。

前者の代表格はドンフォルティス。世代最強馬・ルヴァンスレーヴと何度も好勝負を繰り広げ、同馬を下した経験を持つ。前走敗因を距離に求めるなら、2戦2勝の1800m替わりは能力をいかんなく発揮できる条件だ。

後者から1頭を挙げるのは難しいが「夏競馬で古馬を撃破した馬」をこのゾーンに分類したい。アルクトス、アドマイヤビクター、プロスパラスデイズ……過去の惨敗をバネに巻き返した馬たちだ。成長期にある3歳馬は、いわば高校生。昨夏の中村奨成が良い例だが、夏の甲子園で「覚醒」する選手を見るたび競走馬の姿と重ね合わせてしまうのは私だけだろうか。

既存勢力か?
上がり馬か?

私は「既存勢力」に軍配を上げる。

同世代間の戦いは「ヨコの比較」が何より重要。よく「今年はレベルが低い」などと評する声があるが、同世代のレースにおいてそんなことはどうでもいい。見極めるべき本質はたったひとつだ。

「どのレースがハイレベルだったのか?」

私が血眼になって探すのはハイレベルレース。大前提として、ルヴァンスレーヴが世代最強であることに異論はないだろう。この馬を物差しとしたとき、ハイレベルレースの候補はおのずと絞られてくる。

「ルヴァンスレーヴが出走したレース」だ。

衝撃的なデビューを飾った新馬戦で2着に入ったのはビッグスモーキー。無傷の3連勝でGI馬の称号を手にした全日本2歳優駿はドンフォルティスが2着を確保した。そして驚異的な時計を叩き出したユニコーンSはグレートタイムが2着……私の本命馬候補はこの3頭だ。

ここは・・・
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【小倉10R 天草特別】

レパードSと関連するが、個人的に今年の3歳ダート世代は強いと感じている。いまはゴールドドリームを中心とした5歳世代の天下だが、おそらく来年には勢力図が塗り替えられていることだろう。

テイエムディランはその3歳世代に位置する馬。

オープンクラスでは厳しい戦いを強いられたものの、勝ち馬とは0秒5差。ひと夏で激変する魅力を秘めた若駒だけに見限るには早計だ。未勝利勝ちと同じ休み明けローテで臨む今回、ポテンシャルの高さに賭けてみたい。

相手本線には同じ3歳馬のニホンピロタイドを。

【小倉10R 天草特別予想の印】
◎5 テイエムディラン
〇10 ニホンピロタイド
▲9 ドルチェリア
☆6 マイネルラック
注3 ディグニファイド
△1 ナムラヘラクレス
△7 レッドディオーサ

【3連複/フォーメ】5-10,9,6,3-10,9,6,3,1,7(14点)

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