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田原基成

2022/11/05 18:22

【アルゼンチン共和国杯】前走敗因は明らか。ここはリベンジ◎。/みやこS/東京10R/福島11R

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【東京11R アルゼンチン共和国杯】

本命はテーオーロイヤルにすんなり決まった。

オールカマーは枠順の有利不利がハッキリ出たレースだったし、広いコースで真価を発揮する同馬にとって小回りで1000m通過61秒1のスローは最悪の展開。あの展開では、無抵抗のまま敗れるのも致し方ないというのが私の見解だ。

そもそも、オールカマーはいったい何だったのだろうか?

前述のペースを作ったのはバビット。1年半ぶりの実戦だった同馬が4着に粘り込んだ展開でデアリングタクト、ヴェルトライゼンデといった人気馬が撃沈。「よくわからない馬場だった」というのが私の率直な感想だ。

仮にフラットな馬場なら、結果はどこまで違ったのか……。

終わった話をしても仕方ないが、オールカマーの1-3着馬が入れ替わっていた可能性は相当高かったとみている。当時の1.3着馬は次週エリザベス女王杯に出走予定。もう予告しておくが、現時点でジェラルディーナ、ウインキートスに本命を打つつもりはない。

秋の東京芝は前半が差し有利馬場→後半が先行有利馬場へと移り行く傾向がある。加えて今年のメンバーを見渡すと確たる逃げ馬不在でスロー濃厚。できるだけ意識を逃げ先行馬に持っておきたいところだ。

さて、当レースに対するイメージを確認するため少しばかりデータを拝借する。

過去10年のアルゼンチン共和国杯において、芝2500m超の重賞勝利がある4歳馬は【3-0-0-1】。フェイムゲーム、シュヴァルグラン、オーソリティが勝ち馬に該当するが、オーソリティを除く2頭はいずれも3000m超の重賞勝ちと高いステイヤー適性を示していた。

その背景として挙げられるのが、東京芝2500mという舞台設定。2度の坂越えとなる当舞台は中距離色の強い馬がこなせる条件ではなく、アルバートのようなステイヤーズSの常連による好走も確認することができる。ありあまるスタミナが武器となる舞台である事実は見逃せない。

……と、ここで前走オールカマーを別の角度から振り返る。

当時のレースで私はテーオーロイヤルに本命の印を託した。そのときの見解をご覧いただきたい。

(見解ここから)
さて、オールカマーにもタイトルホルダーに対して無謀な挑戦を試みた馬がいる。

テーオーロイヤルだ。

1000m通過60秒5、ラスト6F-2Fにかけて【12秒3-12秒0-11秒9-11秒5-11秒7】とほとんど緩むことがなかった天皇賞(春)。あのラップについてこられる馬は世界に存在しない。私は本気でそう思っている。

各馬お手上げの状況のなか、捕食者を捕まえにいく行動に出たのが菱田裕二×テーオーロイヤル。タイトルホルダーからは1秒2離されたがディープボンドとは1馬身差の3着……これは大健闘と呼んで差し支えない。

「今日は初めて疲れたところを見ました(菱田裕二)」

4連勝中は重賞であっても余裕綽々のレース運びをみせていたテーオーロイヤル。それがタイトルホルダーの胸を借りたことで、自身の限界値が引き上げられた印象を受けた。

この中間は坂路で最終追いを敢行。このフレーズだけなら強調材料として弱いのかもしれないが、CWコースと坂路の併用で馬を鍛え上げていた。夏を越え、体力がついたことで十分な稽古量を積むことができたのだろう。

再びタイトルホルダーの挑戦権獲得へ。テーオーロイヤルの本命に迷いはない。(見解ここまで)

限界値を引き上げられたテーオーロイヤルがなぜ馬券外に敗れたのだろうか……その理由は以下のコメントに集約される。

「休み明けの感じで、これまでと違う感覚だった」

声の主は菱田裕二。デビュー3戦目から手綱を握り続ける騎手の証言がズシリと私の心に響く。レース後に休み明けどうこうを言われても……と思われるかもしれないが、私は利用できるものはとことん利用する。前走敗因は休み明けとイン伸び馬場。敗因がわかりきっている以上、今回打つ印はひとつしかないだろう。

本命に迷いなし。テーオーロイヤルにリベンジ◎を託す。

相手本線にはヒートオンビートを。

1人気に支持された前走新潟記念は5着。夏競馬を連戦した疲れがあったのか、本来の力を発揮できなかった印象を受けた。芝2500mでは【0-1-1-0】と大崩れがなく、その2戦は当舞台の目黒記念2着とタイトルホルダー、ボッケリーニ相手の日経賞3着。距離延長は歓迎のクチで、それに過去10年のアルゼンチン共和国杯における戸崎圭太の成績【1-3-1-2】を加味したとき、軽視できない1頭と言えるだろう。

キングオブドラゴンも見限れない。

重賞では馬券外が続く現状。再度重賞のメンバー相手に臨むここも厳しい印象だが、今回は左回り替わりが大きなアドバンテージとなりそうだ。左回りの芝では【0-5-1-1】。唯一の馬券外も、のちの重賞勝ち馬ジェラルディーナと0秒2差なら評価は下がらない。ハーツクライ産駒と好相性のレースでの一変を警戒する。

さらにはハーツイストワール。

果敢に挑んだ2走前の天皇賞・春は惨敗を喫したが、リステッド競走の前走札幌日経オープンを勝利。再度重賞の舞台へと舞い戻った。この馬の成績を振り返ると、馬券外に敗れた4戦中3戦が稍重もしくは時計のかかる洋芝。適性の所在は明らかと言える。東京芝では【3-5-0-1】掲示板外なしと抜群の安定感を誇り、昨年11月にはジャックドールの2着あり。6歳だがコンスタントに使えないため使い減りもしておらず、要警戒の1頭だ。

【東京11R アルゼンチン共和国杯予想の印】
◎5 テーオーロイヤル
〇16 ヒートオンビート
▲1 キングオブドラゴン
☆17 ハーツイストワール
△7 ブレークアップ
△6 キラーアビリティ
△8 カントル
△11 ラストドラフト

【単勝】5(1点)
【馬連/ながし】5-16,1,17(3点)
【3連複/ながし】5-16,1,17,7,6,8,11(21点)
【3連単/フォーメ】5→16,1,17→16,1,17,7,6,8,11(18点)


【阪神11R みやこS】

パッとメンバーを見渡したとき、私の頭のなかに3年前のみやこSがフラッシュバックした。

当時の1人気馬はインティ。フェブラリーSを制した快速馬が支持を受ける一方で、2人気馬スマハマは名鉄杯をレコードで逃げ切り勝ち。そして3人気馬ワイドファラオはニュージーランドT、ユニコーンSと芝ダート重賞をこちらも逃げ戦法で勝利。

「これは激流になるのか?」
「人気馬同士がやり合うことはないよね?」

そんな想いが交錯するなか、レースは1000m通過59秒0と芝でもハイペースの部類に入るほどの激流。人気馬3頭は失速し、道中10番手以下を進んだ差し馬が上位を独占した。

「誰しも譲れないものがあるんだなぁ……」

一歩も引かずに先手争いを繰り広げた人気馬をみて私はそう思ったものだ。

アイオライト。
ウィリアムバローズ。
メイショウフンジン。
メイショウドヒョウ。
サンライズホープ。

近3走以内に逃げ戦法をとった馬がズラリと並ぶ今年のみやこS。狙いは差し馬だ。

ここはハギノアレグリアスから入る。

休み明けの前走太秦Sは鮮やかな差し切り勝ち。1800m以上の良馬場ダートでは【4-0-0-0】負け知らずといまだに底を見せていない新星だ。

2022年の福永祐一×四位調教師のコンビは【6-2-3-3】馬券内率78.5%。土曜阪神10R・安芸Sの2着ウォームライトもこのコンビによる好走だった点は見逃せない。現役時代から切磋琢磨した両者のコンビ結成。陣営としても勝負がかりの一戦と捉えられる。

ロードブレスにアナザートゥルース、クリンチャーにヒストリーメイカーと阪神施行年のみやこSはダート1900m以上の好走歴を持つ馬がズラリと並ぶ。ダート1900-2000mで2戦2勝の同馬にとって願ってもない条件と言えそうだ。

実績馬をぶち抜く末脚を。

ハギノアレグリアスの本命に迷いはない。

相手本線にはタイセイドレフォンを。

圧巻だった2走前のパフォーマンスから1人気に支持された前走レパードS。結果は2着も、勝ち馬とタイム差なしなら悲観するような内容ではないだろう。良馬場ダートでは【3-3-0-0】連対率100%。引き続き川田将雅が跨る点も魅力だ。

ブリッツファングも軽視禁物。

初の古馬混合戦となった前走白山大賞典。小回りの金沢にまったく対応できず、不完全燃焼の競馬に終わった印象を受けた。2100mの距離も長かったのだろう。ダート1800mでは【2-0-0-0】と負け知らず。砂を被らず運べる可能性が高い馬番フタ桁番を引き当てた点も魅力だ。

穴妙味を求めるならタガノディアマンテ。

芝重賞の常連だった馬だが、今回が6歳にして初ダート。常識的に考えれば厳しいのかもしれないが、兄にあたるタガノトネール、タガノエスプレッソはともにダートのオープンクラス勝利実績あり。好走が寒い時季に集中しているこの馬の特性を考えたとき、大駆けの可能性は想定したい。

【阪神11R みやこS予想の印】
◎12 ハギノアレグリアス
〇9 タイセイドレフォン
▲10 ブリッツファング
☆2 タガノディアマンテ
△3 オメガパフューム
△15 クリンチャー
△8 ハピ
△16 ヒストリーメイカー

【単勝】12(1点)
【馬連/ながし】12-9,10,2(3点)
【3連複/ながし】12-9,10,2,3,15,8,16(21点)
【3連単/フォーメ】12→9,10,2→9,10,2,3,15,8,16(18点)


次に、自信の一鞍。

【東京10R 錦秋S】

そのジャンルで無傷の連勝を飾ってきた馬が大きな壁となるのは3勝クラスorオープン。今回が試金石となるメンアットワークだが、前走はダートで自身初の馬番ひと桁番かつ中団に控える競馬を苦にせず楽勝してしまった。ああいった競馬ができれば早々崩れることはない。3走前に当舞台で披露した圧巻のパフォーマンスの再現に期待する。

【東京10R 錦秋S予想の印】
◎12 メンアットワーク
〇6 バトルクライ
▲2 ガンダルフ
☆13 クリーンスレイト
△7 アンダープロット
△3 エコロファルコン
△10 グランツアーテム
△15 ドンカポノ

【単勝】12(1点)
【馬連/ながし】12-6,2,13(3点)
【3連複/ながし】12-6,2,13,7,3,10,15(21点)
【3連単/フォーメ】12→6,2,13→6,2,13,7,3,10,15(18点)


最後に太鼓判レース。

【福島11R フルーツラインC】

出走馬13頭中6頭が前走逃げ脚質。ここは否が応でも差し馬の台頭を想定したくなるシチュエーションだ。

本命はワルツフォーラン。最内枠を引いた前走は道中8番手から4着。1-2着馬が馬番フタ桁番だったことを考えたとき、外枠だったら……と思ってしまう結果だった。昨年のこのレースで2着に入っているように舞台適性は申し分ない。叩き2戦目ローテでの好走が目立つ点も強調材料だ。

【福島11R フルーツラインC予想の印】
◎8 ワルツフォーラン
〇12 ジゲン
▲4 ショウゲッコウ
☆11 マーチリリー
△2 ヤマトコウセイ
△13 ゴールドラグーン
△3 シゲルヒラトリ
△10 サウンドカナロア

【馬連/ながし】8-12,4,11(3点)
【3連複/ながし】8-12,4,11,2,13,3,10(21点)

田原基成のプロフィールはこちら
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