●6月11日　函館スプリントS（GIII、函館、芝1200m）

■ヴァトレニ　長谷川師騎乗、函館芝単走。序盤から前向きさにあふれた雰囲気で進み、直線では指揮官のワンアクションに鋭く反応して滑らかな加速を披露した。体調面はかなり良さそう。好気配。【7】
　
■ヴィズサクセス　岩田康騎手騎乗、函館ウッド併せ馬。先行馬をコーナーワークでキャッチアップ。直線の追い比べでは相手が走らな過ぎた印象はあるものの、手応え優勢で力強く伸び先着を果たしている。あと少し反応に鋭さは欲しいところだが、中8週とすれば悪くないデキ。【6】

■ウォーターナビレラ　武豊騎手騎乗、函館芝併せ馬。先行2頭を前に見て、直線では内へ。手前を替えると一気に加速し、抜群の手応えを保ったままそれぞれに2馬身ほどの先着を果たしている。中10週とひと息入れて、大きく立ち直ってきたようだ。【7】

■カイザーメランジェ　助手騎乗、函館ウッド併せ馬。掛かり気味に直線で早々に抜け出してしまうが、盛り返してきた相手の勢いに対応できず半馬身遅れというチグハグな内容に終わった。ここまでの乗り込みは入念で体調は悪くなさそうだが、精神面がまだ整っていないような雰囲気だ。【5】

■カルネアサーダ　角田和騎手騎乗、函館ウッド単走。先週栗東CWで5F66秒6とある程度速い時計を出しており、今週は終い重点の内容。仕掛けに対し、力強い踏み込みからしっかり伸びた。あと少し鋭さは欲しかったところだが、ひとまず走れる態勢にありそう。【6】

■キミワクイーン　横山武騎手騎乗、函館ウッド併せ馬。序盤は折り合いに専念する終い重点の併せ馬。加速して頭が高くなったものの、機敏な反応からスッと伸びて4馬身の先着を果たしている。中間の乗り込みも順調そのもので、万全の仕上がり。【7】

■サトノアイ　富田騎手騎乗、函館芝併せ馬。内2頭を外からマクり上げる意欲的な調整。直線では余力を十分残してスパッと弾け、それぞれと併入としている。リフレッシュ効果てきめんといった印象があり、持てる力をフルに発揮できそう。【7】

■ジャスパークローネ　浜中騎手騎乗、函館ウッド単走。叩き4戦目と輸送直後を考慮してか、鞍上が反応を確かめる程度の内容に留まる。馬場の重さもあって時計こそ平凡ながら、ラストは体を大きく使って伸びていた。これまで坂路追いで仕上げられてきた馬で、初となるウッドでの最終追いがどう出るかだが、順調さを保っている。【6】

■ジュビリーヘッド　西村淳騎手騎乗、函館芝併せ馬。3歳未勝利を前に見つつ序盤は折り合いに専念。直線半ばで満を持して仕掛けられると外からあっさり抜き去って1馬身の先着を果たしている。輸送のことがあってか1週前追いをパスしているのが気になるが、この動きなら問題なさそう。走れる状態。【6】

■ディヴィナシオン　助手騎乗、函館ウッド単走。栗東で2週前、1週前と強い負荷を掛けられており、今週は流す程度の内容。渋った馬場のなか無理をさせず、ラストは馬自ら気持ちを乗せて伸びていた。ひと息入ったが、自分の力は出せる状態。【6】

■テイエムトッキュウ　北村友騎手騎乗、函館ウッド単走。序盤はリズム重視に徹し、終いだけ伸ばす内容。まったくの馬なりながらラストは躍動感ある動きから滑らかに加速できていた。中8週とは思えない好気配。【7】

■トウシンマカオ　鮫島駿騎手騎乗、函館芝併せ馬。大きく前に行かせた3歳未勝利に対しコーナーワークで詰め寄ると、直線半ばであっさり突き放し6馬身の先着を果たしている。1頭になってもフワりとさせないよう鞍上がしっかり追ったあたり、脚元や体調の状況もすこぶる良好のよう。中間の動きも申し分なく、抜群のデキ。【8】

■ブトンドール　助手騎乗、函館芝単走。先週栗東で速い時計を出しており、今週はサラッと流した程度。手前の変換に手間取ったか、直線に入ってややモタモタする場面があったが、ギアが入ってからの伸びは軽快そのものだった。中間の動きは上々だし、ほぼ万全の状態。【7】

■ムーンプローブ　北村友騎手騎乗、函館ウッド併せ馬。3歳未勝利を直線半ばであっさりパス。斜め前方にいた別厩舎の馬を目標に気持ちを入れ直し、いい手応えを保って伸びた。牧場での調整が順調だったようで、函館入りしての動きは申し分ない。能力全開となりそう。【7】

■リバーラ　助手騎乗、函館芝併せ馬。大きく前方にいる馬を目標に、ある程度速いラップで追走する意欲的な内容。反応に鈍さがあるのかギアが上がり切るまでしばらくおっつけ通しだったが、最後は軽快に切れて半馬身の先着とした。3カ月の休養期間でしっかり立ち直ったようで、持てる力は出せる状態。【6】

■レイハリア　亀田騎手騎乗、函館ウッド単走。折り合い重視の軽め調整。時計が平凡なのは仕方ないとして、気迫不足の感があり全体的に体を伸び伸び使えていなかった。まだ良化に手間取っているといったところ。【5】

＜追い切り評価＞は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価（10が最高、1が最低）です。
（Text:Nishimura）