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2023/07/25 17:30

【クイーンS(GIII)攻略データコラム】小回りながら差し優勢 前走に馬券の大きなヒントが

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クイーンS(GIII) 3歳上 別定 札幌芝1800m
※札幌で開催された近8年分(2014-2020、2022年)のレースデータを基に分析。

■人気
・1番人気/【2.2.2.2】
 勝率25.0% 複勝率75.0%
・2番人気/【3.0.1.4】
 勝率37.5% 複勝率50.0%
・3番人気/【0.0.1.7】
 勝率0.0% 複勝率12.5%
・4-6番人気/【0.5.1.18】
 勝率0.0% 複勝率25.0%
・7-9番人気/【2.1.2.19】
 勝率8.3% 複勝率20.8%
・10番人気以下/【1.0.1.29】
 勝率3.2% 複勝率6.5%

1番人気は2勝止まりながら、複勝率は75.0%と好走率は優秀。2番人気は最多の3勝を挙げ、複勝率50.0%も悪くない数字。一方、3番人気は勝ち馬ゼロで3着1回のみと低調。1、2番人気が揃って馬券を外したことはないので、軸にとるならこのどちらかが良さそう。

4番人気から9番人気にかけては満遍なく好走馬が出ており、勝ち馬も2頭送り出している。相手やヒモはここから選びたい。

10番人気以下からも1着馬は出ているものの、さすがに好走率は低い。フタ桁人気はどうしても買いたい場合のみ押さえるのがいいだろう。

■年齢
・3歳/【1.0.0.9】
 勝率10.0% 複勝率10.0%
・4歳/【3.4.2.21】
 勝率10.0% 複勝率30.0%
・5歳/【2.3.5.31】
 勝率4.9% 複勝率24.4%
・6歳/【2.1.1.17】
 勝率9.5% 複勝率19.0%
・7歳/【0.0.0.1】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

年齢別では、4歳馬の好走率がもっとも高いものの、そこまで突出した成績ではなく、5、6歳からも好走馬が多数出ている。4歳馬がやや有利…程度にとどめておくのが賢明だ。

10頭出走して1着1回のみの3歳馬は、サンプル数が少なく判断が難しいところ。ただしそれ以前の10年、2003年から2012年は、3歳馬が年齢別では最多タイの4勝を挙げ、勝率15.4%はトップに立っていた。出走頭数が多かった(26頭)せいもあるだろうが、レース傾向的には3歳馬は劣勢になりつつあるのかもしれない。

7歳以上は1頭しか出走していないので参考にはならない。唯一の出走馬・2016年のメイショウスザンナは10番人気で7着と、人気以上には走っていた。

☆4歳馬⇒ウインエクレール、ウインピクシス、エーデルブルーメ、カヨウネンカ、グランスラムアスク、コスタボニータ、ビジン

■馬体重
・400-419キロ/【1.0.0.2】
 勝率33.3% 複勝率33.3%
・420-439キロ/【1.1.0.9】
 勝率9.1% 複勝率18.2%
・440-459キロ/【1.1.1.17】
 勝率5.0% 複勝率15.0%
・460-479キロ/【3.6.4.30】
 勝率7.0% 複勝率30.2%
・480-499キロ/【2.0.3.9】
 勝率14.3% 複勝率35.7%
・500-519キロ/【0.0.0.9】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・520キロ以上/【0.0.0.3】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

体重別成績で目に付くのは、500キロ以上の大型馬が1頭も馬券になっていないこと。牝の巨漢は多くないとはいえ、他の牝馬重賞ではもっと好走馬が出ている。本レースは小回りコースながら差しが利くので(後で詳述)、不器用な大型馬は小回りでうまく脚を使えないのかもしれない。

499キロ以下になると多少数字のバラツキはあるものの、どのゾーンからも好走馬は出ている。強いて言えば、もっとも出走馬が多いうえ複勝率も高めになっている460キロから479キロのゾーンが狙い目か。

“小兵”と表現しても差し支えない419キロ以下からも勝ち馬が出ており、2016年に優勝したマコトブリジャールは当日はなんと400キロジャスト。9番人気での激走だった。

500キロ以上の大型馬でない限りは、体重は気にしなくて良さそうだ。

■枠番
・1枠/【2.1.1.4】
 勝率25.0% 複勝率50.0%
・2枠/【3.1.3.1】
 勝率37.5% 複勝率87.5%
・3枠/【0.1.0.11】
 勝率0.0% 複勝率8.3%
・4枠/【0.1.2.11】
 勝率0.0% 複勝率21.4%
・5枠/【0.2.0.12】
 勝率0.0% 複勝率14.3%
・6枠/【0.1.1.13】
 勝率0.0% 複勝率13.3%
・7枠/【1.1.0.14】
 勝率6.3% 複勝率12.5%
・8枠/【2.0.1.13】
 勝率12.5% 複勝率18.8%

枠番には顕著な傾向が現れた。上記データから一目瞭然、1枠・2枠の内枠の成績が圧倒的なのだ。札幌芝1800mのフルゲートは14頭なので、馬番で見ても1番・2番となる。平坦小回りゆえの特性と見て間違いない。

3枠から外は好走率(複勝率)はさほど差がないものの、3枠から6枠の中枠からは勝ち馬が出ていない一方、外枠の7枠・8枠からは優勝馬が出ている。

牝馬は揉まれ弱い馬が多いので、中枠は有利ではなく、外枠だと揉まれず伸び伸び走れるのだろう。また差しが利くレース傾向も外枠にアドバンテージをもたらしているのかもしれない。

■脚質
・逃げ/【1.0.1.6】
 勝率12.5% 複勝率25.0%
・先行/【3.3.2.22】
 勝率10.0% 複勝率26.7%
・差し/【3.4.4.27】
 勝率7.9% 複勝率28.9%
・追込/【1.1.1.24】
 勝率3.7% 複勝率11.1%

僅差とはいえ、差し馬の複勝率がトップ。勝ち数も3勝で最多タイとなっている。

札幌は小回りコースながらコーナー半径が大きいため、3-4コーナーから仕掛けての差しが届きやすい。さらに重賞レースならではの流れの厳しさも、差し有利なコース傾向に拍車をかけているのではないか。

逃げ馬は小回りコースとしては芳しくない成績で、しかも好走した2頭は2、3番人気と人気サイド。差し優勢な舞台では、力がなければ逃げ切るのは至難の業だ。

■前走着差
・勝0.3-0.5秒/【0.0.0.3】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・勝0.1-0.2秒/【2.0.0.11】
 勝率15.4% 複勝率15.4%
・勝0.0秒/【0.1.0.9】
 勝率10.0% 複勝率10.0%
・負0.0秒/【0.0.1.1】
 勝率0.0% 複勝率50.0%
・負0.1-0.2秒/【1.2.2.2】
 勝率14.3% 複勝率71.4%
・負0.3-0.5秒/【0.2.4.12】
 勝率0.0% 複勝率33.3%
・負0.6-0.9秒/【4.1.0.11】
 勝率25.0% 複勝率31.3%
・負1秒以上/【0.2.1.29】
 勝率0.0% 複勝率9.4%

前走着差には見逃せない傾向が。それは、「ほどほどに負けた馬が走っている」というものだ。

「前走0秒9以内に負けた馬」に限ると、その成績は【5.5.7.26】勝率11.6%、複勝率39.5%と優秀なものになり、回収率も単勝210%、複勝136%をマークする。この中には前走フタ桁着順だった馬も含まれているので、着順にはとらわれず着差をしっかりチェックしたい。

一方、前走勝った馬は【2.1.0.23】複勝率11.5%と低調で、特に0秒3以上突き放した3頭はすべて着外に敗れている。

出走馬のメンバーレベルが微妙なローカルの牝馬限定重賞だけに、前走でほどほどに負けた馬が巻き返してくる一方、連続好走できるような力のある馬はなかなか参戦してこないということなのだろう。

☆前走0秒9以内に負けた馬⇒ウインエクレール、ウインピクシス、コスタボニータ、サトノセシル、ジネストラ、ビジン、フィアスプライド、ミスニューヨーク、ルビーカサブランカ

■前走クラス
・3勝クラス/【0.1.1.14】
 勝率0.0% 複勝率12.5%
・OP特別・リステッド/【0.1.1.7】
 勝率0.0% 複勝率22.2%
・GIII/【3.3.2.30】
 勝率7.9% 複勝率21.1%
・GII/【0.0.0.0】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・GI/【4.3.4.17】
 勝率14.3% 複勝率39.3%

前走クラス別成績では、GIに使われた組が圧倒的。好ステップレースも明確で、好走馬を輩出したのはすべて同じ東京芝マイルで行なわれるヴィクトリアマイルかNHKマイルC。合算成績は【4.3.4.8】勝率21.1%、複勝率57.9%と、2頭に1頭以上馬券に絡むというハイアベレージになっている。

さらなる見極めも簡単で、好走馬はすべて当日4番人気以内に支持されていた。その成績は【4.3.4.5】勝率25.0%、複勝率68.8%までに高まり、人気サイドでも回収率は単勝108%、複勝119%と、黒字収支を記録する。軸馬を選ぶなら絶好の狙い目だ。

GIIIを走った馬では、マーメイドS組が【2.2.2.14】と中核をなし、勝率は10.0%、複勝率は30.0%とそこそこの成績をマークする。こちらはGI組とは異なり、穴での好走ばかりなので、マーメイドS組の回収率は単勝381%、複勝は118%という、こちらも大幅なプラス収支を示している。

マーメイドS組の取捨は前項でも述べた「前走着差」。好走馬はすべて「0秒9以内に負けた馬」となっており、具体的には【2.2.2.5】勝率18.2%、複勝率54.5%と、先述のヴィクトリアマイル&NHKマイルC組に遜色ない成績。回収率にいたっては、単勝692%、複勝214%という驚異的な数字になっている。

一方、OP特別・リステッド組や3勝クラス組からは勝ち馬は出ておらず、好走率もパッとしない。「夏は牝の上がり馬」という格言はこのレースには当てはまらないようだ。

☆前走ヴィクトリアマイルかNHKマイルC⇒イズジョーノキセキ
☆前走マーメイドSで0秒9以内に敗退⇒ビジン

■種牡馬系統
・サンデーサイレンス系/【4.3.7.46】
 勝率6.7% 複勝率23.3%
・ノーザンダンサー系/【2.3.1.4】
 勝率20.0% 複勝率60.0%
・ミスタープロスペクター系/【2.0.0.6】
(※キングマンボ系を除く)
 勝率25.0% 複勝率25.0%
・キングマンボ系/【0.2.0.14】
 勝率0.0% 複勝率12.5%
・ロベルト系/【0.0.0.5】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

種牡馬系統で注目すべきは、ノーザンダンサー系。出走数が少ないとはいえ、延べ10頭で2勝、好走馬はすべて異なる馬で複勝率60.0%は、高相性と言わざるを得ない。3着内馬6頭中5頭は4番人気以内と人気サイドが多かったものの、昨年は8番人気のサトノセシルが2着に激走し、馬単万馬券の立役者になっていた。

こちらもサンプルが少ないながら、キングマンボ系を除くミスタープロスペクター系は8頭走って2頭の優勝馬を輩出。しかも内訳は2015年7番人気のメイショウスザンナと2016年の9番人気マコトブリジャールで、いずれも人気薄での大駆けだった。ただし、今年は該当馬がいない。

それに比べて同じミスタープロスペクター系でも、キングマンボ系の成績は一見パッとしない。しかし中身を調べると、1番人気馬はゼロと人気サイドはそこまで多くなく、2着2回はどちらも6番人気での激走。また、ノットフォーマルが3回、フェアリーポルカが2回挑戦してどれも着外と、特定の馬が全体成績を押し下げてもいた。

昨年などは同系の4頭はすべて人気以上には走っていたので、キングマンボ系も字面ほどには相性は悪くなさそうだ。

ロベルト系は好走馬が皆無も、サンプル5件では判定できない。人気薄も複数いたので、こちらは経過観察が必要だろう。

☆父ノーザンダンサー系⇒エーデルブルーメ、サトノセシル、トーセンローリエ

(Text:Hattori)

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