競馬サロン

2024/05/17 11:45
オークス2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

【オークス 2024|調教診断】最注目馬「S評価」は“非桜花賞組”!そしてあの人気馬に死角あり…?
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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象はマイル女王頂上決戦「ヴィクトリアマイル」です!
■ステレンボッシュ
【中間調整】重賞初挑戦だった阪神JFは中2週、初の関西競馬という厳しいシチュエーションながら、上がり最速の末脚を繰り出しアスコリピチェーノにクビ差の2着と好走を果たした。年明けは桜花賞に直行。阪神JF時同様、栗東滞在での調整で臨み、スムーズな競馬から今度はアスコリピチェーノに3/4馬身差をつけて勝利を収めた。
エピファネイア×ルーラーシップ、近親にヴァルコス(青葉賞2着など)がいる血統背景から、もとよりオークス向きと判断されていた馬。桜花賞でのダメージもなく、予定通り樫の舞台へ進むこととなった。5月3日に短期放牧先から美浦へ戻っており、5日にさっそくウッドでスムーズに末を伸ばした。1週前追いには今回初タッグを組む戸崎騎手が騎乗し、ウッドで併せ馬。素軽さを十分に保ったまま前2頭を追いかけ、楽々と併入に持ち込んでいる。
【最終追い切り】レース当週もウッドで2頭を追走する併せ馬 2頭をある程度先行させ、さらにその2頭へ国枝師から無線でペースアップの指示。差は大きく開いた状態でコーナーを迎えたが、ステレンボッシュは柔軟に対応しスルスルとギアを上げていく。ラストは1頭に併入、1頭にはわずかに遅れたが追走差とペースチェンジのことを考えればまったく問題ない。
【見解】1頭には遅れたが、ステレンボッシュ自身はまったく無理をしておらず、むしろ事前想定以上のペースアップにきちんと対応してわずかな差に持ち込んだあたりは、さすがと言える好内容だった。1週前の動きも豪快で、順調そのもの。キャリア最終期(2026年2月に調教師定年)にして、国枝師がまた2冠牝馬を送り出すことになりそうだ。
総合評価「S」
■ライトバック
【中間調整】デビュー2戦目のアルテミスSではイレ込みながら4着。明けて今年初戦のエルフィンSで接戦をモノにすると、続く前走・桜花賞では道中17番手から直線ではメンバー最速の末脚を繰り出し2着アスコリピチェーノのクビ差の3着へ食い込んでみせた。決め手は世代でも最上位級のものがある。
血統や体型から2400m適性ありと判断され、桜花賞後数日でオークス行きが決定。短期放牧を挟んで4月25日に栗東へ戻っている。27日に坂路15-15を消化。以降はこれまで通りCW中心のメニューをこなしている。1週前はCWで併せ馬。序盤かなり行きたがっていたが鞍上がなんとかなだめ、直線では3歳未勝利を問題にせず抜き去って5馬身の先着を決めている。
【最終追い切り】レース当週もCWで併せ馬。2頭を大きく先行させて追走し、本来直線では左右の間に割って入る形を想定していたようだ。しかしこの日も力みがあり、制御に徹したため、外の1頭は無理に追わず、内の1頭を外からマクる形となった。この併せ馬自体は手応え圧倒で3馬身半差の先着としているが、やはりテンションの面はどうかと思わせるものがあった。
【見解】攻めは順調で、体調面や脚元などには不安はまったくなし。ただしやはり未知の2400mを走るにあたって力みが目立つあたりは気がかり。確かに中長距離で走れそうな血統背景ではあるが、ことこの馬に関しては資質・能力以前に気持ちのコントロールの部分で無駄に消耗しそうな嫌いがある。ある程度人気にはなるだろうが、そこまでの信頼は置きづらい。
総合評価「B」
■ミアネーロ
【中間調整】昨年9月の中山芝1800m戦でデビュー。物見をして大きくヨレるなど粗削りな走りだったが、脚力の違いで勝利を収めた。1馬身半差の2着マーシャルポイントがのちに2勝。3着、6着馬も勝ち上がっており、メンバーレベルは水準以上の一戦だったと言っていい。その後心身の成長を促すため、年内は休養に充て1月の菜の花賞で復帰したが、ここでは再三の不利を受け1番人気を裏切る5着。そこから中8週とひと息入れ、重賞へ格上挑戦したフラワーCではスムーズそのものの競馬からあっさり抜け出し、勝利を収めている。
デビューが1800mだったようにある程度距離があったほうがいいタイプ。桜花賞はパスし、前走同様中8週の間隔を取ってオークスへ進むこととなった。短期放牧先から5月1日に帰厩。3日に坂路15-15を消化し、4日のウッド併せ馬ではラスト1F11秒0(馬なり)とさっそくシャープに動いている。1週前追いには津村騎手が騎乗しウッドで古馬2勝クラスを追走、これを余力残しの手応えであっさり抜き去って1馬身の先着としている。
【最終追い切り】レース当週も津村騎手が騎乗し、ウッド併せ馬。古馬オープン・パライバトルマリンを追走し、直線入口で取り付いていく。早めに鋭く抜け出し、そこからも気持ちを維持して伸びた。仕掛けられた相手が盛り返しての併入だが、手応えの違いは歴然。外めを回り無理せずラスト1Fは10秒9(仕掛け)をマークしている。
【見解】フラワーC時の動きも良く見せたが、今回はさらに好気配に映る。さらに言えば1週前も豪快さがあったが、今週は手前をキチンと替えたようでさらに鋭さがアップしていた。もとから高い脚力とセンスの持ち主だが、レースと稽古をこなすごとの“学習量”がかなり大きいタイプなのかもしれない。窮屈なレースで凡走となった菜の花賞後に、鞍上C.ルメール騎手が「まだベイビーだよ……」とボヤいたが、ここへきて一気に大人びてきた感がある。センスを活かせる枠に入ったのも好感。津村騎手、2週連続の大仕事があっても。
総合評価「A」
<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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