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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/05/17 18:00

平安ステークス2024 最終結論【調教】昨年のリベンジを狙い、攻め順調!の馬で勝負【重賞深掘りPROJECT】

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2024年4月「競馬をより深く楽しんでいただく」ための新たなPROJECTがスタート!
その名も「重賞深掘りPROJECT」。重賞のことなら「ここを見れば完璧!」と言っていただける『重賞コーナー』に育てていくことを目指します!

=新PROJECT発足のご挨拶=
当PROJECTプロモーター「ブッシー」からのご挨拶です。
【重賞深掘りプロジェクト】始動のご挨拶
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17517/0/109

「オークス」全頭追い切り診断動画はこちら!

【オークス 2024|調教診断】最注目馬「S評価」は“非桜花賞組”!そしてあの人気馬に死角あり…?

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今週土曜日の重賞は古馬のダートGIII「平安S」

過去5年の上位入線馬の顔ぶれを見ると一昨年勝ち馬テーオーケインズ、2020年1着&2019年3着オメガパフューム、2020年3着ゴールドドリーム、2019年勝ち馬チュウワウィザードら国内最強クラスのダートホースの名が連なっていますね。

それを考えると失礼ながら昨年のメンバー構成、そして今年もやや小粒に収まっている感は否めません。

背景事情を考えるに、ダートの強豪が年内上半期は「サウジ」「ドバイ」のどちらか、もしくはこの2連戦に腰を据える傾向が強く、仮に国内上半期の総決算「帝王賞」に使うにしても平安Sをステップとするにはやや慌ただしく、スルー対象にされている……ということか。

サウジ帰りのクラウンプライドあたりは、帰国初戦がかしわ記念ではなく平安Sでもよかったかなとも思えますが、そのあたりは陣営サイドの思惑もあるのでしょう。

調教傾向では過去5年(うち2回は中京)の馬券対象15頭のうち最終追いがCWだったのが7頭、坂路が8頭と拮抗。単走追いは11頭、併せ馬が4頭でこれは明らかに単走が優位ですね。すでに揉まれ慣れしている一定のキャリアを備えた馬たちの戦いとあって、直前は単走で無駄な消耗を抑え自身の走りのバランス調整に徹したほうがいいということか。

以上を踏まえ、まずは「平安S」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。

■ヴィクティファルス 【7】
池添師騎乗 栗東坂路単走 前向きな雰囲気で登坂し、ラストは機敏に手前を替えてもうひと伸びした。1週前のCW追いではいい折り合いから鋭く伸びていたし、案外だった前走からの変わり身は十分ありそう。

■グロリアムンディ 【7】
幸騎手騎乗 栗東CW併せ馬 2頭を追走する併せ馬。最内に潜り込んで手応え圧倒で併走。軽快に加速し1頭と併入、1頭には遅れたがオーバーワークを避けたもので懸念視は不要だろう。中間の攻めは意欲的で体調面はすこぶる良好か。好仕上がり。

■ハギノアレグリアス 【7】
岩田望騎手騎乗 栗東坂路単走 先週併せ馬で強い負荷を掛けたのが実質の最終追い。今週は鞍上との意思疎通を深めることに専念したような内容だった。まとまりのあるフォームから、力強い脚捌きを見せ登坂。ジワッとではあるが加速ラップで駆け抜けた。本数は申し分なく、高いレベルで安定。

■バハルダール 【8】
水口騎手騎乗 栗東坂路単走 前向きさにあふれた雰囲気で登坂。走りのバランスも上々で、ラストは仕掛けに応えて2Fを24秒9(強め)でまとめた。4F全体51秒7は自己ベストを大幅に更新する数字。テンション面でどうかも、体調は絶好の域にあるのでは。

■ハピ 【7】
菱田騎手騎乗 栗東CW単走 1週前にある程度の負荷を掛けており、今週はリラックスして走らせることに主眼を置いたような内容だった。時計は平凡ながら、ラストは首をリズミカルに使い柔軟な脚捌きを披露。天皇賞・春で競走を中止した影響はほとんど感じさせず、持てる力をフルに出せそうだ。

■ミッキーヌチバナ 【7】
太宰騎手騎乗 栗東ポリ併せ馬 いつも通り、ポリで外目をリラックスして走らせる最終調整。併走した3歳1勝馬に合わせるように併入とした。ギアチェンジはスムーズで、いかにも精神面で充実していそうな雰囲気。高いレベルで安定している。

■メイショウフンジン 【7】
酒井騎手騎乗 栗東坂路併せ馬 “西園軍団”を周囲に置き、ピタッと体は並べないまでも終始気持ちを維持させる内容。稽古駆けしない馬なりにラストで切れ負けはしたが、4F52秒7(一杯)は自己ベスト更新の数字だ。前走時のいい状態を引き続きキープ。

■メイプルリッジ 【7】
助手騎乗 美浦坂路併せ馬 メイSに出走するレインフロムヘヴンと最終スパーリング。ラストは芝馬との切れ味の違いで半馬身遅れをとったものの、手応えは若干優勢で気持ちを切らさずしっかり食らいつけていた。約半年ぶりの前走で快勝した反動は感じられず、高値で安定。

▼「平安S」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17946/0/112

調教評価最上位はバハルダール

活気にあふれた行きっぷりで、走りのまとまりも抜群。いかにも体幹が強く、気持ちも乗っていそうな走りでした。

最終追いの坂路4F51秒7(強め)、そして1週前のCW64秒9(一杯)とそれぞれ自己ベストを大幅に更新する数字。ゲート再審査も込みで久々に長めの休みを取ったことが奏功し、一気に肉体面の成長を果たしたと見ます。

ただし前走がゲート内で暴れて、外枠発走となったようにテンション面に課題を抱える馬でもあります。

調子の良さと操縦性が反比例する例は往々にしてあり、この馬も前走時も軽快には動けていました。また3走前、雅Sでの鞍上川田騎手は「具合が良かった分、気難しさを出した」とコメント。それでも無敗馬ヤマニンウルスの2着と好走したあたりは、京都コースとの相性と地力強化ゆえか。

今回判断に悩むところですが、大外枠で組み立ては難しそう。一発の魅力は秘めつつも全幅の信頼までは……ということで▲評価とします。

本命は勝ち切れないもどかしさもありつつ崩れない底力が魅力のハギノアレグリアス

最終調整は理想的と言える坂路単走馬なり。岩田望騎手騎乗、ラスト2F加速ラップで2着した昨年と同じパターンをきっちり踏襲できており昨年のリベンジへ虎視眈々といったところ。その意欲を勝って馬券の中心とします。

○にはハピを置きます。芝で結果が出ず、さらに前走の天皇賞・春は競走中止でイメージは急落。しかし中間の攻めを見る限り影響は軽微だったようで、ダートに戻るのなら当然見直されるべき。今週、菱田騎手とは今回がテン乗りとは思えないほどにコンタクトが取れており、いい化学反応を見せてくれそう。晴れてGIジョッキーとなった菱田騎手の手綱捌きに注目。

☆にメイショウフンジン。ブリリアントSを逃げ切って勝利し、そこから中2週でやや慌ただしく感じますが今週自己ベストを更新しており、反動はないどころか大型馬が1回使われ順当に良化でしょう。競馬新聞などでの調教欄では単走となっていますが、“西園軍団”を周囲に置き、ピタッと体は並べないまでも終始気持ちを維持させるスペシャルメニューをこなしていました。仮に前々の競馬にならなかった場合の対応力を磨いたあたりは好感。凡庸な動きだった昨年このレースで5着なら、今年はもっと上があっても。

前走大敗のヴィクティファルスは1週前調整をゆったりとしたものに切り替えたのが良かったか、今週の動きは機敏。変わってきていいでしょう。

スレイマンは走りのバランスがいまひとつに見え、気配は前走ほどではなさそう(採点は【6点】)。それでも地力と安定感から、さすがに無印にはできませんでした。

昨年の覇者グロリアムンディは攻め意欲的で体調自体は良さそう。オープン馬らしい鋭さもあり【7点】としましたが、同様の好気配に思えた川崎記念が負けすぎ。そもそも昨年は単走オンリーの仕上げで勝利を収めたものの、今回は併せ馬5本と減衰した?闘志を補うような調整に苦心しているあたりがどうか。最終追いではオーバーワークを避けるという事情があったにせよ、3歳未勝利に遅れ入線。見送りとしました。

以下、最終結論です。どうぞご参考に!


<調教ライター・西村武輝「平安S」最終結論>

◎5 ハギノアレグリアス
○6 ハピ
▲16 バハルダール
☆12 メイショウフンジン
△15 ヴィクティファルス
△7 ミッキーヌチバナ
△3 メイプルリッジ
△8 スレイマン

【単勝】5(1点)
【馬連】5=6,16,12,15,7,3,8(7点)
【3連複/フォーメ】5.6.16=5.6.16=5.6.16,12,15,7,3,8(16点)
【3連単/フォーメ】5.6.16→5.6.16→5.6.16,12,15,7,3,8(36点)


<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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