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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/05/24 18:00

葵ステークス2024 最終結論【血統】絶好の条件替わりで穴狙い 直線平坦スプリント巧者の血筋に注目【重賞深掘りPROJECT】

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皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

この記事では土曜日の京都メイン・葵ステークスの最終結論をつらつらと。

過去の血統傾向

「過去の」などと偉そうに書いてはみたものの、葵SがそれまでのOP特別から格上げされたのが2018年。そこから京都競馬場のリニューアルがあったりしたため、京都芝1200mを舞台に重賞としてレースが行われたのは4回のみだったりする。

その4回をザッと見てみると、ショウナンカンプやビッグアーサーといったサクラバクシンオー系の好走が目立った。父もしくは母父がサクラバクシンオー系の馬は【1-1-1-3】で複勝率50%をマークしている。好走したのは人気馬が多かったのも事実だが、人気薄でもヒモで拾ってみるのは面白そうだ。

☆父or母父サクラバクシンオー系
⇒エリカカリーナ(母父サクラバクシンオー)、クリスアーサー(父ビッグアーサー)、モズトキキ(父グランプリボス)


各馬の個別検討

アスクワンタイム
産駒が軒並み短距離に寄るディープインアスクの仔。アスクワンタイム自身も小倉2歳Sを制しているうえ、きょうだいにも小倉2歳Sを制したファンタジスト、北九州記念を勝ったボンボヤージがおり、やはり1200mが絶対的なベストディスタンスだろう。

加えて直線平坦だとパフォーマンスを上げるきょうだいでもあり、京都芝1200mはベストの条件。1400mとマイルでの凡走は黒く塗りつぶして狙う価値はあると見る。

エトヴプレ
父のトゥーダーンホットは今年の3歳が初年度産駒。さっそく欧州と豪州で短距離GI勝ち馬を出しており、順調な滑り出しとなった。トゥーダーンホット自身も早熟のマイラーだったので、その適性をしっかりと伝えているようだ。

前走の桜花賞は距離が長いと思われたうえ、レースは差し決着だったのに5着に粘ったのはかなり強い内容だった。このメンバーに入れば脚力トップの評価を与えたい。

ただ気になるのは曾祖母ミスビゴットゥンがオリオール5×5のクロスを抱えている点。気分よく走ったときの粘り強さと引き換えに、ビックリするくらいの揉まれ弱さと気性難を伝える血だけに、逃げ馬が多いこのレースでゴチャついたときにレースを投げ出さないかはちょっと心配だったりする。

エリカカリーナ
母キャレモンショコラは芝とダートで短距離4勝。サクラバクシンオーにジョリーズヘイロー、ボトムラインがナタルマなので、まずは速さを追求しましたという配合だった。

そこにミッキーアイルなのでこれはもう堂々たる短距離血統。ベストは1200mだろうから、初めての関西遠征さえこなせるようならチャンスがありそう。あとは外枠をいかに誤魔化すか。

オーキッドロマンス
半姉ジュニパーベリーはゴールドシップ産駒ながら千直巧者の短距離馬に出た。これは母エキナシアが母父スニッツェル(短距離王国豪州のリーディングサイアー)の影響を強く伝える繁殖牝馬ということの証左であろう。

実際にオーキッドロマンスも芝1200mでは2戦2勝。好位からレースができるのも強みで、ここも自分の力は出してくれるはず。

ナムラアトム
3/4同血の半姉にスプリントGIで活躍するナムラクレアがいる良血馬。リアルインパクトにストームキャットを持ってくるのはラウダシオンと同じパターンだ。

姉と同じく1400mベストのタイプにも見えるので、1200mなら前半が緩んでの後傾ラップの方が走りやすいのかもしれないが、地力はあるので軽視はできない。枠も絶好枠を引いた。インをロスなく捌きたい。

最終結論

◎5 アスクワンタイム
○10エトヴプレ
▲6 オーキッドロマンス
☆1 ナムラアトム
△3 ガロンヌ
△8 モズトキキ
△15クリスアーサー
△16エリカカリーナ

【単勝】5(1点)

【馬連】5=10,6,1,3,8,15,16(7点)
【3連複/フォーメ】5=10,6,1=10,6,1,3,8,15,16(15点)


◎はアスクワンタイムとする。ディープインアスクの平坦芝1200mにホイホイされることにした。

小倉2歳Sを勝った後は1400mと1600mのレースを走ってきたものの、どうにも距離が長かった感。1200mの重賞がないので仕方ないところはあるが、不向きな条件を使われる格好になったのは痛かった。

前走の橘Sは後方から脚を使う競馬を選んだが、ラスト1Fで伸びが鈍ったように見えた。やはりベストは1200mという感。それでも他馬より1キロ重い斤量を背負いながら上がり最速の脚を使えていたし、やはり直線平坦1200mで追い込む競馬なら……! と期待を抱かせる内容だった。

メンバーを見ると外枠に入った“絶対ハナを譲りたくないウーマン”のピューロマジックを筆頭に、前に行きたい馬がズラリと並ぶ。しかも京都は時計が速くて前有利という刷り込みが全ジョッキーになされているはずで、そう易々と引くとは思えない状況。

ならば逆張り的に追い込み馬を買う価値はあるだろうと。これで前がおててをつないで先行するようなら、そもそも取れる運命になかったと悟り、涅槃のポーズでレースを見守ろう。前半600m通過が31秒台になってもええんやで?

エトヴプレは桜花賞の内容が優秀。ただ上でも述べたように揉まれる形になったときはまだ信用できないというのが正直なところ。オリオールだからね、仕方ないね。

オーキッドロマンスは京王杯2歳Sだけ走れれば力が上。コラソンビート&ロジリオンと接戦を演じた実績はここに入れば大威張り。気になる点を挙げるとすれば、鞍上のウチパクさんが2015年のケイアイエレガント@京都牝馬Sを最後に京都の芝で勝っていないことくらいだろう。

ナムラアトムは姉から類推するキャラクター的にこの条件は合っていそう。あまり前についていかず、1400m質なペースを守れれば突き抜けても不思議ない。

馬券はアスクワンタイムの単勝と同馬を軸にした馬連&3連複フォーメーションで。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

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