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血統サイエンティスト ドクトル井上

2024/05/31 18:00

鳴尾記念2024 最終結論【血統】絶好の外枠 初の重賞タイトルに向けチャンス到来!【重賞深掘りPROJECT】

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≪今週の動画・安田記念≫
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皆さま、お元気ですか。血統サイエンティストのドクトル井上です。

早いもので今週から2歳新馬が始まります。年々6月新馬の重要度が増しており、今年もこの開催の新馬戦を勝った馬から2歳GIや春のクラシックの活躍馬が出るのは間違いなさそう。ダービーからダービーへというJRAのテーマは一定の成果を収めているようです。

そんな新馬戦・土曜の東京5Rは、バゴ×ディープインパクト×独オークス馬ナイトマジックというクッソ重々しい血統にもかかわらず、1発目の東京マイルでデビューするウィンターベルに注目が集まるところ。なんでこの血統でこの時季にデビューできるのかはサッパリ分かりませんが、そこはノーザンの育成技術ということでしょうか。

個人的には「ダノンバラード産駒×マイネル冠」という、いかにも6月新馬で動きそうな文字列のマイネルレクエルドが気になる存在。母ヘリンヌリングのコーカサス≒マルゼンスキーの5×4*3がオシャレですよね。レディバラードがノーザンダンサーを引かないのもバランス的にグッドです。

さてさてこの記事では土曜日の京都メイン・鳴尾記念の最終結論をつらつらと。

過去のレース傾向
例年であればダービー翌週から関西の主場は阪神に替わり、この鳴尾記念も阪神2000mで開催となるのだが、今年は阪神競馬場のスタンド工事の関係で引き続きの京都開催となる。そのため鳴尾記念も京都芝2000mが舞台に。

京都開催の鳴尾記念って過去あったんかいな?」と思って調べてみたら、1990年の鳴尾記念が京都芝2400mでの開催となって以来の模様。サンプルにならんね……。ちなみに1着馬はシーホーク産駒のカチウマホークwith岡部騎手だった。じ、時代を感じる……。

ということで今回はレースと相性の良い血統を狙うよりも個別のキャラクター重視で予想を組み立てていこう。

各馬の個別検討
アウスヴァール
父はドイツ血統ノヴェリスト、祖母のカネツテンビーは平坦時代の中京芝1200mで2勝し、CBC賞でも2着のあるスプリンター。テンビーとハビタットのイメージどおりの平坦向きの快速馬だった。

アウスヴァールは父が揉まれ弱いドイツ血統のうえ、母父もスペシャルウィークでオリオール6×6のクロスが。揉まれないのが好走への絶対条件になるので、逃げ馬に出たのは納得のパターン。ノヴェリスト産駒で切れる脚はないので、内回りに替わるのはプラスだろう。この血統なので馬場が渋っても問題なし。単騎で行ければ存外渋太いかも。

エアサージュ
父ポイントオブエントリーはアメリカで芝中距離のGIを5勝。母ノカゼは優秀な繁殖牝馬で、東海Sを勝ったエアアルマスを筆頭に産駒の活躍が目立つ。さすが名門バラード牝系。

そんなノカゼの弱点はエンパイアメーカーの影響で揉まれ弱い産駒が多いこと。才気煥発だった頃のエアアルマスは砂を食べたら即終了する馬だったし、エアファンディタはドンケツから追い込むしか戦略の幅がない。

その揉まれ弱さはエアサージュにも伝わっていて、好走するのは逃げるか外の好位が取れた時がほとんど。なのでこの大外枠は間違いなくプラス。京都芝2000mでは凡走知らずであり、得意の形に持ち込めればここでもやれるはず。

ニホンピロキーフ
前走のマイラーズCではソウルラッシュ、セリフォスというマイルの強豪に次ぐ3着に好走した。その前走の予想でも触れたように同馬が属するニホンピロポリーナ牝系は直線が平坦なコースを大の得意にしている。キーフもそれは同様で、前走の好走は驚きでもなんでもない。

ただ父キタサンブラックに似て脚の長い体型なので、内回りコースで若干のロスが生じそうなのはやや気になる点。京都なら外回り1800mがベストにも見えるので、その点をどう評価するかだろう。もちろんある程度重い印は打つことになるが。

ボッケリーニ
ラブリーデイの全弟で自身も重賞3勝。GIでは足りない成績が続いているがGII、GIIIでは地力上位と言える存在。

血統表を見ると長い直線向きに出やすいホーンビームやニジンスキーをクロスさせる一方で、キングマンボにロベルトを合わせてナシュア≒ナンターラのパワー&機動力強化のクロスをデザインしてみたりと、配合構造が色んなところを向いている印象。

一点突破で突き抜けた部分がないのでGIだと一歩足りない(GIを勝っているものの個人的にはラブリーデイもそんなイメージだったりする)が、コースを問わず走れるのはマルチな配合がうまくいっていることの証でもある。器用貧乏でもいいじゃないかということで、ここも印は回しておくつもり。

ヨーホーレイク
長期休養からの復帰後も金鯱賞3着、新潟大賞典3着と安定した成績を残している。さすがは実力馬といったところ。実績を考えれば57キロで出走できるのはかなり有利だろう。

ただディープにカーリアンと考えれば、ダノンシャーク的なイメージで直線の長いコースの方がベターな感も。また3着に終わるパターンも見ておきたい。

ロードデルレイ
3代母がレディバラードで遡ると牝系はエアサージュと同じバラード牝系。さすが名門といったところ。

ロードカナロア×ハーツクライはかなりの好相性を誇る組み合わせで、母父ハーツクライのJRA重賞馬7頭のうち実に3頭が父ロードカナロア。個人的にはハーツクライ肌にはロードカナロアだけつけていればいいんじゃないかという気すらしている。お高いけど。

白富士Sで見せた圧巻のパフォーマンスを考慮すると、やはり外回り・大箱向きな気はするが、母はヘイロークロス持ちで内回りにも対応できるタイプだったので、デルレイもある程度はこなせると見る。来週のエプソムCに出てほしかったという思いは否定しないが、それなりに恰好はつけてくれそうだ。

最終結論
◎14エアサージュ
○13ニホンピロキーフ
▲6 ロードデルレイ
☆4 ボッケリーニ
△11アウスヴァール
△9 ヨーホーレイク
△5 ヤマニンサンパ
△2 ディープモンスター

【3連複/フォーメ】14=13,6,4=13,6,4,11,9,5,2(15点)


ここはエアサージュから入る。ノカゼ唯一の弱点の揉まれ弱さをカバーできる大外枠に入ったのが決め手になった。この枠なら内のバビットとアウスヴァールを見ながら、外の3番手あたりでレースを進められる。

前走の金鯱賞では8着と崩れたものの、無理やりハナを切って前半1000m通過が58秒4のオーバーペース。以前、池添騎手が乗った札幌日刊スポーツ杯は逃げて勝っていたのでそのイメージがあったのかもしれないが、さすがに少々強引な競馬だった。

松山騎手がこの馬に騎乗した時は、逃げもあれば好位もあれば中団待機もあって、複数のオプションを持っているのは好材料。無理にハナを切らなくともレースできることを知っているのは後押しになるだろう。

ニホンピロキーフは平坦巧者ニホンピロポリーナの一族。京都はベストコースだ。ただ上でも触れたように脚長の体型で内回りがどうか。実際に同コースの飛鳥Sでは4角でちょっと動きにくそうに見えるシーンもあった。そのうえ1キロもらいでエアサージュに負けている。

なのにマイラーズC3着の実績から当時敗れたエアサージュより人気しそうなので、妙味という点でエアに軍配が上がると判断した。

ロードデルレイは左回りベターだろうが、前走のパフォーマンスは重賞級。普通に回ってくればある程度の着順には走ってくるだろう。

ボッケリーニは内回りもこなせるタイプ。京都2000mも問題ない。8歳馬なのでその点だけが心配ではあるものの、こちらも恰好はつけてくれそうだ。

馬券はエアサージュからの3連複フォーメーションで。

<プロフィール>
“血統サイエンティスト”ドクトル井上

在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。
好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。

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