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■東京11R・日本ダービー

オークスは桜花賞組が強く、ダービーは皐月賞が強い。その傾向はダービーのほうが顕著で、直近10年を振り返ってみても、皐月賞組が上位3着を独占、もしくは別路線組の馬券絡みは1頭まで、という状況が続いている。ただしもちろん、その通りにいかない年もあり、先週のオークスは1着と3着が別路線組で、「桜花賞組が強い」と結論づけた私の予想は、木端微塵に打ち砕かれた。ダービーにしても、キズナが勝った2013年は同じ決着構図だったので、安直に皐月賞組を中心に買っていればOKというわけにはいかない。

なぜこんな前置きをしたかというと、今年の皐月賞組を高評価すべきかどうか、少々悩んでいるからだ。別路線組に魅力のある馬が何頭もいて、さらに私が参考にしている能力指数は、レコード決着だったにもかかわらず皐月賞を低く評価している。例年であれば、皐月賞組を軸に据えるのがセオリーだが、今年はそれが得策とは言いきれない。そのように判断した。結論として、皐月賞組と別路線組を均等に織り交ぜ、ボックスに近いフォーメーションの買い目で勝負したいと思う。

最上位評価は、皐月賞組のなかでいちばん強い競馬をしたと個人的にみているジョバンニ。向正面のファウストラーゼンのまくりと、それに続いたアロヒアリィの斜行に端を発して多くの馬が不利を受けたが、明らかにその度合いが最も大きかったのがジョバンニだった。あそこからよく4着まで盛り返した、というのが正直な感想だ。それ以前に2着に敗れた3戦は、僅差だったり、出負けがあったりして、完全な力負けは一度もない。折り合いに不安のないタイプで、血統的に距離はOK。今回もキッチリと上位争いに顔をのぞかせるのではないか。

そして、なんとも不気味なのは3戦3勝のファンダムだ。負かしてきた相手が微妙なので「絶対に強い」と断言できないものの、前走の毎日杯で見せた上がり32秒5の一気の爆発は並の馬にはできない芸当であり、底知れぬポテンシャルを感じさせる。それを裏付けるように、高い指数も出ている。初の左回りも、2400mという距離も、何から何までやってみなければわからないが、いわゆる「不安よりも期待のほうが大きい」馬なので、軸の1頭に加えておきたい。

馬券妙味という点において、最も魅力を感じているのはリラエンブレムだ。2戦目のシンザン記念を終えた時点では、「ひょっとしたら世代ナンバーワンかも」という評価もあった馬。1番人気で迎えた毎日杯は7着に敗れたが、陣営も口にするように敗因がハッキリしない。正直、いい意味でも悪い意味でもよくわらかない馬なのだ。ただ、前走の負けが能力ではなく、人間にはわからない馬の気持ちの問題であったならば、「やっぱり、ものすごく強い馬だった」という可能性は十分にある。キズナ×ガリレオなら距離は問題なさそうで、明らかに左回りの走りのほうが光っている。人気はガタ落ちするので、穴党ならば買っておくべきだ。

そしてもう1頭、軸候補としてクロワデュノールを挙げる。2歳時の3戦の走りは文句なし。皐月賞は、早仕掛けがたたって2着に惜敗したが、1倍台の断然人気だったことを考えればあの乗り方を責めるわけにもいかない。力はしっかり示した。そう評価するのが正解だ。引き続き上位人気確実だが、今度は1倍台ということはない。北村友一騎手も一度負けたことでプレッシャーが軽くなり、この馬の力を最大限に引き出す騎乗に徹してくれるだろう。

以上、シルシのうえでは差がついているが、ほぼ同列の扱いでこの4頭を中心に馬券を組み立てる。

■印・買い目
◎9ジョバンニ
○6ファンダム
▲1リラエンブレム
△13クロワデュノール
△2ショウヘイ
△10トッピボーン
△17マスカレードボール
△7ミュージアムマイル
△12カラマティアノス

【馬連/フォーメ】9,6,1,13＝9,6,1,13,2,10,17,7,12（26点）
【3連複/フォーメ】9,6,1,13＝9,6,1,13＝9,6,1,13,2,10,17,7,12（34点）


■東京12R・目黒記念

多頭数になることの多いハンデ重賞で、いかにも荒れそうなイメージがあるが、この目黒記念は実はそうでもない。1、2番人気が勝つことも頻繁にあり、さらに上位人気総崩れという大波乱はほとんど起こらないレースとなっている。ダービーデーに組まれていて、トップ騎手が揃うことも多分に影響しているのだろう。ヒモ荒れを想定して人気薄を押さえつつも、軸は人気サイドから。これが目黒記念攻略の基本スタンスになる。

今年は上位人気想定の2頭がかなり強力そうだ。アドマイヤテラは昨年の菊花賞3着馬で、休み明けプラス12?で出走した前走の大阪ハンブルクCを順当に勝利した。57.5?は過去実績からも馬格からも十分守備範囲内で、左回りの中京での走りから初の東京も心配はなし。武豊騎手とも手が合っており、崩れるシーンは想像しづらい。状況的に、天皇賞・春を制したヘデントールがダイヤモンドSに出走したときとイメージがだぶる。さすがに、外すわけにはいかない。

スティンガーグラスは、2勝クラス、3勝クラスをともに着差以上の圧勝でオープン入り。新馬勝ちのあとスプリングSに駒を進めたあたりに陣営の評価の高さが感じられ、その期待通りに条件クラスを勝ち上がってきた。ルメール騎手とのコンビで4勝、2着1回の準パーフェクトの戦績を記録している点も大きな強調材料。この馬の潜在能力を考えれば、ハンデ56.5?で戦えるのは相当有利だ。アドマイヤテラ同様、妙味がないからと嫌うわけにはいかないだろう。

馬券は上記2頭がともに3着を外すことはないとみて、ダブル軸のかたちで勝負する。もちろん、人気サイドから入るので相手は捻る。距離延長で新味が見られるかもしれない指数トップのディープモンスター。枠順と鞍上的に、単騎逃げに持ち込めそうなマテンロウレオ。ゲートさえまともなら能力的に巻き返してもおかしくないマキシ。このあたりを相手候補の上位に評価したい。

■印・買い目
◎10アドマイヤテラ
○8スティンガーグラス
▲11ディープモンスター
△2マテンロウレオ
△13マキシ
△16ハヤヤッコ
△15マイネルウィルトス
△9ホーエリート
△4マイネルクリソーラ

【馬連/フォーメ】10,8＝10,8,11,2,13,16,15,9,4（15点）
【3連複/フォーメ】10,8＝10,8,11,2,13,16,15,9,4＝10,8,11,2,13,16,15,9,4（49点）
【3連単/フォーメ】10,8→10,8→11,2,13,16,15,9,4（14点）
【3連単/フォーメ】10,8→11,2,13,16,15,9,4→10,8（14点）


■自信の一鞍／京都10R・安土城S

開催最終週の京都の芝は、木曜日から金曜にかけて降った雨の影響もあってか、相当荒れてきている。土曜日は逃げも追込みも決まる、非常に難解な馬場だった。日曜日はダービーの裏開催のため、トップジョッキーの大半が不在。「何が来てもおかしくない度」がかなり高い状況になっている。穴党にとって、大好物のレースが目白押しだ。ピックアップした安土城Sは、16頭立てのハンデ戦で、指数も拮抗。単なる波乱ではなく、大波乱が起こってもまったく不思議ではない。

チャンスがありそうな穴馬を中心に絨毯爆撃作戦！　これが、先週土曜日の石打特別の3連単28万馬券、そして今週土曜日の京都8Rの3連複6万馬券と立て続けに成功したので、「二度あることは三度ある」を信じて突き進みたい。馬鹿のひとつ覚えと言われようが結構。勝てば官軍だ。このレースも、想定人気、能力指数、近走内容、調教内容、騎手、京都実績などを総合的に判断し、連続ホームランを狙って同じ買い目の組み立てで勝負する。

■印・買い目
◎4メイショウシンタケ
○1アナゴサン
▲10ヤマニンサンパ
△14ラケマーダ
△8グレイイングリーン
△3ジョウショーホープ
△13タマモブラックタイ
△5クランフォード

【馬連/BOX】4,1,10,14,8,3,13,5（28点）
【3連複/BOX】4,1,10,14,8,3,13,5（56点）
【3連単/フォーメ】4,1,10→4,1,10→4,1,10,14,8,3,13,5（36点）