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競馬サロン

齋藤翔人

2021/12/10 20:00

【中日新聞杯】 人気馬と穴馬の組み合わせを意識して

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先週のチャンピオンズカップは、テーオーケインズが圧巻のパフォーマンスを見せつけました。今年の帝王賞を完勝した馬で、勝ったこと自体にさほど驚きはなかったと思います(かくいう私は△の評価でした・・・)。ただ、豪華メンバーが集ったレースで、6馬身差圧勝という結末は、なかなか予想できなかったのではないでしょうか。

このレースを圧勝した馬といえば、前身のジャパンカップダートで2着を7馬身突き放したクロフネを思い浮かべますが、今回はそれに次ぐ着差。その次が3馬身半差ですから、この2頭がいかに抜けたパフォーマンスを発揮したかが分かります。

テーオーケインズは、まだ4歳。高齢馬が活躍するダート路線では若馬の部類ですから、順調にいけば、この先も長く活躍が見込めるのではないでしょうか。

そして、シニスターミニスターの産駒は、JRAのGI初制覇ということになりました。重賞6勝を挙げ種牡馬となったインカンテーションや、JBCレディスクラシックを制したヤマニンアンプリメなど、これまでにも、重賞ウイナーを送り出してきたシニスターミニスターですが、ついに大物が出現しました。

近年のセリで、シニスターミニスター産駒が売れ残ることはほぼなく、それどころか2000万、3000万の高値がつくことも珍しくない人気種牡馬。ダート路線は長年、ゴールドアリュール、キングカメハメハ、サウスヴィグラスの三強時代が続きましたが、残念ながらいずれも既に亡くなっています。近い将来、ヘニーヒューズとシニスターミニスターの二強が、ダート界を牽引する時代がくるかもしれません。

それでは、週末の予想へ。今週末も、3場で重賞が1レースずつ開催されます。土曜日に行なわれる重賞は、中日新聞杯。以前は、愛知杯、カブトヤマ記念とともに、父内国産馬限定の重賞として行なわれていました。

「マル父」というフレーズがとても懐かしいですが、最近は全く耳にしません。ご承知のとおり、現代はサンデーサイレンスなど輸入された種牡馬の産駒がどんどんと種牡馬になり、むしろ「マル父」の馬が大半を占めています。

ディープインパクトの産駒も、キングカメハメハの産駒もみんなマル父。JRA賞の最優秀父内国産馬のタイトルは、2007年のダイワスカーレットを最後になくなり、父内国産馬限定の重賞は姿を変えました。前述の愛知杯は、牝馬限定の混合戦に。カブトヤマ記念は福島牝馬Sに引き継がれ、中日新聞杯も、国際競走かつ特別指定交流競走になっています。

そんな中日新聞杯のイメージは「多頭数の混戦」、「荒れる重賞」といったところでしょうか。実際、直近5回のうち3回は、3連単の配当が10万円を超えています。ただ、1番人気は[2-1-1-1/5]、2番人気も[2-0-1-2/5]と頑張っており、人気が割れるせいか、単複の回収率はともに100%を超えています。

一方、3番人気以下は横一線。14番人気以下で3着内に好走した馬はいませんが、10番人気前後の馬が毎年のように突っ込んでくるのが、近年の中日新聞杯の傾向。今回は、そんな上位人気馬+穴馬での決着が多い中日新聞杯を深掘りし、予想を組み立てたいと思います。

(1)枠順
(2)前走人気
(3)前走着順
(4)前走の枠順
(5)前走上がり
(6)前走4コーナーでの位置取り
(7)前走との間隔

過去5年の中日新聞杯を調べた結果、重視したい指標は上記の7つ。まずは、(1)の枠順です。
中日新聞杯は、5枠から8枠の外枠に入った馬が強いレース。[2-5-4-35/46]という成績で、複勝率23.9%、複勝回収率102%で、これだけでも複勝回収率はプラス。

一方、1枠から4枠に入った馬は[3-0-1-34/38]で、複勝率10.5%、複勝回収率25%。勝つという意味では内枠ですが、軸は外枠から選んだほうが良さそう。そして、この後の(2)以降の指標も、基本的にはこの外枠有利に沿って話を進めていきます。

(2)は、前走人気について。
中日新聞杯は前走人気が重要なレース。前走、オープンか重賞で5番人気以内だった馬は[4-4-4-23/35]。複勝率34.3%、複勝回収率は139%と複勝率は高く、複勝回収率も大幅にプラス。

これだけでも十分買える材料になりますが、さらにこれを、今回5枠から8枠に入った馬に限ると[2-4-3-10/19]。勝率10.5%、複勝率47.4%。単勝回収率47%、複勝回収率224%。ほぼ2頭に1頭が好走し、なおかつ複穴も出る良い指標になっています。

また、枠順に関係なく、前走オープンか重賞で1番人気だった馬は、少数ながら[2-2-1-2/7]。単勝回収率138%、複勝回収率164%と、素晴らしい数値です。

続いて(3)の前走着順。これは、少し面白い傾向になっています。
近年は、前走上位人気に推されていた馬が強い当レースですが、前走1着馬は13頭が出走し、すべて4着以下に敗れています。

一方、前走2、3着馬は[2-1-0-6/9]と悪くないのですが、最も良いのは、前走10着以下に敗れ、なおかつ、今回5枠から8枠に入った馬。[2-2-3-7/14]で、勝率14.3%、複勝率50.0%。単勝回収率65%、複勝回収率250%と、かなりの好成績。

ただ、前走10着以下でも、今回1枠から4枠に入った馬は過去5年で18頭いて、そのすべてが4着以下に敗戦。ここまで、極端な結果になる指標も珍しいですね。

(4)は、前走の枠順。
外枠が強い中日新聞杯は、前走の枠順も重要。前走1枠から4枠に入った馬が、今回5枠から8枠の外枠に入ると[2-2-3-11/18]。勝率11.1%、複勝率38.9%。単勝回収率50%、複勝回収率164%。

前走内枠で力を出し切れなかった馬が、今回外枠で巻き返しているようです。

(5)は、前走上がりです。
このレースは、前走で速い上がりを使えなかった馬が好成績。具体的には、前走上がり6位以下の牡・せん馬。なおかつ、今回5枠から8枠に入った馬で、その成績は[2-2-4-14/22]。勝率9.1%、複勝率36.4%。単勝回収率41%、複勝回収率166%。

これは、前走先行した馬というより、前走GI、GIIに出走して力及ばなかった馬がGIIIに戻って、力を発揮しているのだと思われます。

(6)は、前走4コーナーでの位置取り別成績。
過去5年、中日新聞杯で好走した馬の多くは、前走差しか追込みにまわった馬。かなりピンポイントですが、中でも前走4コーナーで10番手から13番手だった馬は[2-3-3-14/22]。勝率9.1%、複勝率36.4%。単勝回収率88%、複勝回収率177%。

前述の(3)(5)との関連性でいえば、前走グレードの高い重賞に出走しながら、後方追走のまま力及ばず二桁着順に敗れた馬が、当レースで好走するというパターンのようです。

最後は、(7)の前走との間隔。
このレースは、前走から中9週以上、24週以下で出てきた馬が好走しています。ただ、内枠と外枠でやはり差が出ており、1枠から4枠に入った馬は[0-0-0-5/5]に対し、5枠から8枠に入った馬は[2-0-2-3/7]。勝率28.6%、複勝率57.1%。単勝回収率130%、複勝回収率290%と、少数ながらかなりの好成績。適度な間隔で出走し、なおかつ外枠に入った馬には注意しましょう。

以上、7つの指標を重視し、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎9  シゲルピンクダイヤ
○10  ボッケリーニ 
▲16  キングオブコージ
☆13 ヤシャマル
△18 レイエンダ
△14 ラーゴム
△3  アドマイヤビルゴ
△5  ラストドラフト
△11 マイネルファンロン
△15 バイオスパーク
△8  ヒンドゥタイムス


【買い目】

・単勝 9
・馬単マルチ 9=10、16、13、18、14、3、5、11、15、8 計20点
・ワイド 9→10、16、13、18、14、3、5、11、15、8 計10点
・3連複軸2頭ながし 9、10→16、13、18、14、3、5、11、15、8 計9点


最多の4項目に該当したのはレイエンダでした。ただ、いくら外枠が良いレースとはいえ、過去5年で8枠に入った馬は13頭いて、すべてが4着以下。ルメール騎手で、あまり妙味もなさそうなので、さすがにこれは本命に推しにくい・・・。

そこでもう一度考え直し、3項目に該当した馬の中から、昨年の2着馬シゲルピンクダイヤを本命としました。3年前に初勝利を挙げて以降、2勝目が遠いですが、桜花賞2着、秋華賞3着と、GIでも上位に入着している馬。昨年と同じく、前走府中牝馬Sからここに出走してくるというローテーションにも好感が持てます。

対抗は、昨年の勝ち馬ボッケリーニで、単穴にはキングオブコージを指名。馬券は、本命のシゲルピンクダイヤから、いつもどおり相手は手広く馬単とワイド。そして、3連複軸2頭ながしも買います。

土曜日が終わると、日曜日はJRAで2つの重賞に加え、香港国際競走も行なわれます。15時前からの16時前までの1時間は、てんやわんやになりそうな気配。特に、馬券の買い間違いには、いつも以上に気をつけたいものです。

それでは、土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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