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競馬サロン

齋藤翔人

2021/12/04 20:00

【チャンピオンズカップ】 ダート界のドリームレース

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レース名のとおり、日本ダート界の頂点を決めるチャンピオンズカップ。今年もフルゲートの16頭が出走しますが、半数以上はGI級のレースで勝利実績のある馬。有馬記念のように、ファン投票でメンバーが選ばれる形ではありませんが、さながらドリームレースといってもいいような好メンバーです。

中でも注目は、地方船橋から参戦してくるカジノフォンテン。なにせ、今年交流GIを2勝している馬で、豪華さにいっそうの彩りを加えてくれています。ここ2戦は連敗していますが、見限るには早計な気がします。

ところで、チャンピオンズカップは、過去2度も開催場が変更されている珍しいGI。ジャパンカップダートとして創設されたのが2000年で、当初は東京競馬場の2100mで行われていました。その後、2008年からは阪神の1800mに。そして、2014年からは、現在の中京1800mに条件が変わりました。最も格式の高いGIで、グレード制導入後これほど施行条件が変わったレースは、他にありません。

そんなチャンピオンズカップで思い出深いのは、2015年のレース。この年は、知り合いが指定席を取ってくれたので、現地で観戦することができました。

久々の名古屋遠征でテンションが上がった私は前泊。前日の夕食は、ひつまぶしと味噌カツをはしごするという、今では考えられない暴食をへて、翌日、中京競馬場に乗り込みます。

ところが、朝から3場びっしりと馬券勝負をしたものの、いつも以上に当たりません。持ち金はみるみる減ってしまい、メインレースの頃にはかなりのマイナス。チャンピオンズカップの馬券を買えば、お財布が空っぽになってしまうほどでした。

しかも悪いことは重なり、ようやく中山11レースの馬連107倍が的中!と思い、払い戻しのために券売機の前まで行ったのですが、ポケットなど、あらゆるところを探したものの、馬券が出てきません・・・。どうやら、購入時に馬券を券売機から取り忘れたようです。かなり負けが込んでいたため、その馬券があっても1日の成績がプラスになったわけではありませんが、かなり悔やまれるアクシデントでした。

その直前に見ていたのが、チャンピオンズカップのパドック。馬券はもともとコパノリッキーからいくと決めていたのですが、パドックで非常に良く見えたのがサンビスタとクリノスターオーの2頭。特に、パドックの外側をゆったりと歩くサンビスタの姿は、非常に印象的でした。

ただ、良く見えた2頭は、あくまで単勝を200円押さえただけ。こういう日は何をやっても上手くいきません。

レースでは、そのサンビスタがゴール前でコパノリッキーやホッコータルマエなど、並み居る強豪牡馬たちを捉え先頭に立つと、ノンコノユメとサウンドトゥルーの、1枠両馬の追撃も抑え完勝。レース史上初めて、そして現在でも唯一となる、牝馬での優勝を果たしたのです。

本来であれば、この年の春に引退予定だったところ、先延ばしにしたことで出た素晴らしい結果。しかも、管理する角居勝彦調教師は、過去にサンビスタを生産したグランド牧場での勤務経験があり、最高の恩返しとなりました。

前置きが長くなりました。カジノフォンテン以外に、今年のチャンピオンズカップの注目馬といえば、サンビスタと同じく牝馬のソダシでしょう。

当年の牝馬クラシックを制した馬がダート戦に出てくること自体、非常に珍しいケース。血統だけでいえばダートは問題なさそうですが、好走するかどうかは別の話です。初のダート戦ですから、実際にゲートが開いてレースで走らないことには、どうなるか分かりません。ただ、これだけのスター性を持った馬はなかなか出現しません。また、毛色からしても、やはり黒星は似合いませんよね。

ということで、ここではダートのドリームレース、チャンピオンズカップの過去5年の傾向を調べ、重視できそうな指標を探します。

(1)前走人気
(2)前走競馬場
(3)生産牧場
(4)種牡馬
(5)乗り替わりの有無
(6)前走間隔
(7)前走馬体重
(8)前走枠順
(9)前走4コーナーの位置取り
(10)前走の馬場状態
(11)生月

なんと、今回は11個も重視できそうな指標がでてきました。最初は、(1)の前走人気です。
チャンピオンズカップは、GIらしく前走上位人気に推されていた馬が好走するレース。過去5年、3着内となった馬のすべては前走5番人気以内。それだけでも複勝回収率は112%あり、複勝率も29.4%です。

今年の出走馬の大半が該当しますが、逆に、該当しない馬は割引が必要です。

(2)は、前走の競馬場。
当レースは、前走地方競馬のレースに出走していた馬が強いレース。その成績は[5-3-2-16/26]で、勝率19.2%、複勝率38.5%。単勝回収率186%、複勝回収率155%と、過去5年の勝ち馬すべてだけでなく、2、3着馬の多くも該当していました。

特に、前走が南部杯だった馬は、少数ながら[2-2-1-3/8]。単勝回収率186%、複勝回収率327%と、好成績です。

(3)は、生産牧場について。
チャンピオンズカップも、例年「絶対王者」のノーザンファーム生産馬が強さを発揮しています。[3-3-0-7/13]という成績で、これだけでも単勝回収率236%、複勝回収率150%と文句のない数字。

さらに、関西馬に限定すると[3-3-0-4/10]。勝率30.0%、複勝率60.0%。単勝回収率307%、複勝回収率195%と、優秀です。

続いて、(4)の種牡馬です。
当レースは、かつてダートの「絶対王者」だったゴールドアリュール産駒が強いレース。その成績は[2-2-1-8/13]で、勝率15.4%。複勝率38.5%。単勝回収率133%、複勝回収率134%と、なかなかの好成績。ただ、産駒数は年々減少しており、今年の出走馬は1頭です。

(5)は、乗り替わりの有無別成績。
GIにしては珍しく、継続騎乗組よりも乗り替わり組のほうが強い傾向にあるチャンピオンズカップ。中でも、乗り替わりかつ、今回5枠から8枠に入った関西馬は[2-1-2-10/15]。勝率13.3%、複勝率33.3%。単勝回収率175%、複勝回収率196%と、なかなかの好成績を収めています。

ようやく、ここが中間点。(6)は、前走間隔についてです。
(2)にも関連しますが、チャンピオンズカップは前走地方のレース、特に南部杯やJBCに出走していた馬が強さを見せています。言い換えれば、前走との間隔が中4週から8週だった馬が好調。[3-2-1-10/16]で、勝率18.8%、複勝率37.5%。単勝回収率176%、複勝回収率183%です。

今年は、JBCが11月3日の水曜日に行なわれたため、中3週か4週か微妙なところですが、ここでは中4週にカウントします。

(7)は、前走の馬体重。
ダートのチャンピオンを決めるこのレースは、やはり馬体重の重い馬が有利な傾向。中でも、前走520kg以上540kg未満だった馬は[2-2-3-11/18]。勝率11.1%、複勝率38.9%。単勝回収率96%、複勝回収率143%と好成績です。

ただ、前走540kg以上だった馬は[0-0-0-7/7]と不振。昨年、断然人気で敗れたクリソベリルもこれに当てはまっていました。

(8)は、前走の枠順。これは、初めて取り上げる指標です。
当レースの好走馬の多くは、前走外枠に入っていました。特に、前走7、8枠だった馬は[4-4-1-15/24]。勝率16.7%、複勝率37.5%。単勝回収率135%、複勝回収率103%。複勝回収率がやや物足りませんが、サンプル数が多く、信頼できる指標。今年の該当馬は2頭です。

(9)は、前走4コーナーでの位置取り別成績。
ダートのレースらしく、チャンピオンズカップは、前走で先行していた馬が強いレース。まず、前走2番手だった馬が[2-1-1-5/9]。勝率22.2%、複勝率44.4%。単勝回収率196%、複勝回収率141%と、好成績。

そして、前走5番手から7番手だった馬も[2-3-2-9/16]。勝率12.5%、複勝率43.8%。単勝回収率111%、複勝回収率187%と好成績です。

ようやく、終わりに近づいてきました。(10)は、前走の馬場状態です。
当レースは、前走ダートで稍重状態だったレースに出走していた馬が[3-2-1-7/13]と好成績。勝率23.1%、複勝回収率46.2%。単勝回収率236%、複勝回収率254%で、的中率、回収率ともに好数値の指標。今年は、前走武蔵野S組が当てはまります。

最後は、(11)の生月について。
2歳限定戦ではありませんが、生月にも偏りが出ているチャンピオンズカップ。中でも強いのは4月生まれで、特に5枠から8枠に入った馬は[2-2-1-8/13]。勝率15.4%、複勝率38.5%。単勝回収率202%、複勝回収率205%と、なかなかの好成績です。

これら、11個の指標を踏まえた上で、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎13 チュウワウィザード
○3  サンライズノヴァ
▲4  インティ
☆2  カジノフォンテン
△1  ソダシ
△16 カフェファラオ
△6  テーオーケインズ
△9  オーヴェルニュ
△5  エアスピネル
△7  サンライズホープ
△14 ダノンファラオ


【買い目】

・単勝 13、3
・馬単マルチ 13=3、4、2、1、16、6、9、5、7、14 計20点
・馬単ボックス 2、3、4 計6点
・ワイド 13→3、4、2、1、16、6、9、5、7、14 計10点
・ワイドボックス 2、3、4 計3点


最多の6項目に該当したのが、サンライズノヴァ。カジノフォンテン、インティ、チュウワウィザードが、5項目で続きました。ただ、高齢馬の活躍が目立つレースとはいえ、さすがに7歳馬に本命を打つ自信はなく、チュウワウィザードを軸にしました。

近年は、外枠から複穴が出ているので、上位の印を打った馬たちが、偶然とはいえ内枠に集まった点は少し気がかり。とはいえ、非常に妙味がありそうなので、○▲☆の、ワイドと馬単のボックスも購入し、単勝は、チュウワウィザードとサンライズノヴァの2頭を買います。

実力拮抗のメンバーで、どの馬が勝ってもおかしくないような大混戦。GIの中でも、特に予想のし甲斐があるレースといって間違いないでしょう。

12月に入り、いよいよ2021年もカウントダウンに入りました。残るJRAのGIは4レース。そのうち3つが2歳戦です。そして、私が好きな荒れそうな重賞も、この先、毎週のように控えているので、年末に向けてワクワクが止まりません。

それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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