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田原基成

2018/09/20 18:10

トライアルだからこそ注目したい、本命馬の次走成績

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先週の東西トライアル重賞はそれぞれ5.4番人気馬が勝利。サトノワルキューレやギベオンといった春の実績馬は馬券圏外に沈んだ。

◎サトノワルキューレで臨んだため大きなことは言えないが、いま振り返れば早々にパンパンの良馬場まで回復したことが同馬に与えた影響は大きかったのだろう。とはいえ自身の上がり3F33秒1はメンバー中最速……本番で巻き返す余地はある。

そんな東西トライアル重賞を制したのはカンタービレ、ジェネラーレウーノ。

2頭の勝ち方はよく似ている。前者が4角先頭での押し切り、後者が大逃げした馬の番手から抜け出し……いずれも積極策だったことは興味深い。開催前半の馬場を利した勝ち方だ。

当然本番でも期待のかかる2頭だが……私は今のところ「切り」の選択が濃厚だ。

先週の中山・阪神芝は全体を通じて前残り。野路菊Sではヴェロックスが前を捕まえ切れず、レインボーSはドレッドノータスが突如の逃げで快勝。余談だが、矢作厩舎の馬は急な脚質転換があるから怖い。

さて、今回のレースに限らずトライアルにはさまざまな思惑がうごめく。

私が印象に残っているのは2016年神戸新聞杯。サトノダイヤモンドが最後の一冠制覇に向けて好スタートを切ったレースだが、私が「前哨戦として限りなく100点に近い」と注目していたのはエアスピネル。

これまで好位抜け出しを身上としていた同馬が神戸新聞杯でとったポジション道中13番手。トライアルらしい緩い流れになったこともあり、結果は5着だった。

語弊を恐れずに言えば、このレースは武豊にとって「結果などどうでも良いレース」。すべては本番のため……と捉えたとき、確認すべき事項は2つ存在あった。

差す競馬で、どれほどの脚が使えるのか?
急坂コースで、どれほどの脚が使えるのか?

当時、エアスピネルが挙げた重賞勝利はデイリー杯2歳S。京都芝外回りで行われた一戦を上がり3F最速の脚で制している。コース適性に何ら問題はない。問題があるとすれば、それは距離だ。

5着という結果は本番での上積みを予感させるに値するもの。迎えた菊花賞ではスタートから積極的に出していき、インを狙う競馬で3着と変わり身をみせた。出走が叶うだけの賞金を満たしていた点も、トライアルの戦法に対する迷いをなくしたのだろう。

先の話をすると、私がセントライト記念組から菊花賞で狙いたい馬は今のところいない。マツリダゴッホを彷彿とさせる中山巧者ぶりを証明したジェネラーレウーノに距離延長で脚が鈍ったレイエンダ……いずれも京都芝外回りの長丁場で上積みを得られるとは思わないからだ。

それを踏まえ、今週行われる神戸新聞杯は「プレ菊花賞」の様相を呈していると私は捉える。

ワグネリアンが菊花賞に進むかはさておき、母系が短距離血統のエポカドーロに3000mは長くないのか?この厩舎ならトライアルは叩き台と割り切るかもしれない。同じことはトライアルでは「本気」を出さない傾向にあるM.デムーロにも言えるだろう。その他賞金を確保している陣営もまた然りだ。

結果が出ていない段階ゆえ断言は避けるが、私が妙味を感じるのは神戸新聞杯3-5着馬。仮にその馬が前哨戦特有のスローペースで切れ負けしたならなお良い。例年、上がりのかかる消耗戦となる菊花賞はスタミナ型の祭典……神戸新聞杯の結果がリンクするケースは考えにくい。

……と、今回のコラムでは変則的に「トライアル後」の話に終始してしまった。私の軸馬が次走を想定して打たれているのは何度も見解で触れてきたとおり。読者が予想する際にも、次走を想像する重要性を意識してみてはいかがだろうか。

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