UMAJIN.net

競馬サロン

UMAJIN.net編集部

2023/07/11 17:30

【函館記念(GIII)攻略データコラム】主軸となる前走重賞組は「前走の着順」と「前走の人気」に注目!

133
函館記念(GIII) 3歳上 ハンデ 函館芝2000m
※過去10年のレースデータを基に分析する

■人気
・1番人気/【1.1.0.8】
 勝率10.0% 複勝率20.0%
・2番人気/【2.0.0.8】
 勝率20.0% 複勝率20.0%
・3番人気/【3.0.2.5】
 勝率30.0% 複勝率50.0%
・4-6番人気/【2.0.1.27】
 勝率6.7% 複勝率10.0%
・7-9番人気/【1.4.5.20】
 勝率3.3% 複勝率33.3%
・10番人気以下/【1.5.2.61】
 勝率1.4% 複勝率11.6%

1番人気と2番人気はともに複勝率20.0%と、まったく信用が置けない。上位人気であれば過去10年で3勝、複勝率50.0%の3番人気がもっとも安定している。

また、過去10年で1-3番人気が複数3着内に来たのは、2019年の一度だけ。1頭も馬券に絡めなかった年は2回あり、上位人気が総崩れするケースも十分あり得る。

4番人気以下では【1.2.3.4】複勝率60.0%の7番人気の好成績が目に付くが、ひとつ上の6番人気が【0.0.0.10】とまったく馬券になっておらず、その分7番人気の好走が多かったと思われるので、これはたまたまと考えたほうがよさそう。

それ以外は総じて満遍なく好走馬を出しており、10番人気以下でも7頭も3着内馬を出しており、複勝率は11.6%もある。

配当を見ると3連複が万馬券にならなかった年は一度もなく、3連単が10万以上つけた年は実に7回。そのうち3回は50万円以上、2020年には343万馬券が飛び出すなど、荒れ放題なのだ。

このようにローカルのハンデ重賞らしく波乱が起きやすいレース。ここは積極的に人気薄から攻めたほうがいいだろう。

■前走人気
・前走1番人気/【0.0.1.14】
 勝率0.0% 複勝率6.7%
・前走2-5番人気/【2.2.2.40】
 勝率4.3% 複勝率13.0%
・前走6番人気以下/【8.8.7.75】
 勝率8.2% 複勝率23.5%

馬券戦略的に見逃せないのは、今走の人気よりも前走での人気。

驚くべきことに、前走1番人気に支持された馬は1頭も連対できておらず、前走2-5番人気と上位に支持されていた馬の成績も低調。

一方で、前走6番人気以下の低評価だった馬の好走率は平均値(勝率6.3%、複勝率18.9%)を上回っており、回収率は単複とも141%とベタ買いでも儲かる数字を叩き出していたのだ。

えてして荒れるレースは、前走人気で負けた馬が人気を落として巻き返してくるパターンが多いのだが、函館記念はこのパターンにも該当しない。前走人気がなかった馬が突然激走するケースが散見される、真性の“大穴重賞”なのだ。

☆前走6番人気以下⇒イクスプロージョン、キングオブドラゴン、スカーフェイス、フォワードアゲン、プライドランド、ヤマニンサルバム、ユニコーンライオン、レッドジェニアル、ロングラン、ローゼライト

■年齢
・3歳/【0.0.1.2】
 勝率0.0% 複勝率33.3%
・4歳/【2.3.1.16】
 勝率9.1% 複勝率27.3%
・5歳/【3.0.5.32】
 勝率7.5% 複勝率20.0%
・6歳/【4.3.3.43】
 勝率7.5% 複勝率18.9%
・7歳/【1.4.0.21】
 勝率3.8% 複勝率19.2%
・8歳以上/【0.0.0.15】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

年齢別成績では、4歳馬が勝率・複勝率ともに優秀な成績。また、2020年15番人気1着のアドマイヤジャスタや2019年9番人気2着のマイネルファンロンなど穴駆けもあり、回収率は単勝373%、複勝155%と驚異的な成績を残している。

ただし、そのほかの年齢も好走率は悪くなく、7歳までは好走率を落とすことなく馬券になっている。8歳以上になるとさすがに馬券に絡めなくなるので、一応ここが足切りラインになるだろう。

4歳馬が優勢であること以外は、年齢はそこまで気にしなくてもよさそうだ。

☆4歳馬⇒アルナシーム、ドーブネ、ブローザホーン、ヤマニンサルバム、ローシャムパーク

■厩舎東西別
・美浦/【5.3.2.64】
 勝率6.8% 複勝率13.5%
 単勝回収率62% 複勝回収率50%
・栗東/【5.7.8.65】
 勝率5.9% 複勝率23.5%
 単勝回収率122% 複勝回収率148%

過去10年で関東馬、関西馬ともに5勝ずつ。ただし3着まで広げると、複勝率は関西馬に軍配が上がる。

さらに回収率については、関東馬は平均値を大きく下回るのに、関西馬は単複ともに100%オーバー。人気を調べると、フタ桁人気での激走はすべて関西馬によるもので、これが回収率の差に大きく影響したようだ。

大穴馬を狙うなら、栗東所属の関西馬がデータからはオススメだ。

■当日の馬体の増減
・馬体減/【5.7.6.57】
 勝率6.7% 複勝率24.0%
 単勝回収率140% 複勝回収率133%
・増減なし/【1.1.2.25】
 勝率3.4% 複勝率13.8%
 単勝回収率15% 複勝回収率97%
・馬体増/【4.2.2.47】
 勝率7.3% 複勝率14.5%
 単勝回収率72% 複勝回収率63%

レース当日の馬体重の増減を調べると、前走から体重が減っている馬の良績が目に付く。複勝率24.0%はトップのうえ、回収率は単複ともにプラス収支を残しているからだ。

さらにフタ桁体重減を除いたマイナス2-8キロに絞ると、【5.7.5.48】勝率7.7%、複勝率26.2%、単勝回収率162%、複勝回収率146%と、成績はより上昇する。

汗をかきやすい夏場の重賞だけあり、少し減って出てくるくらいの馬のほうがちょうどよく、逆に絞れていない馬は太目残りの恐れがあるのかもしれない。

■枠順
・1枠/【1.1.3.14】
 勝率5.3% 複勝率26.3%
・2枠/【2.3.0.15】
 勝率10.0% 複勝率25.0%
・3枠/【2.3.0.15】
 勝率10.0% 複勝率25.0%
・4枠/【3.1.1.15】
 勝率15.0% 複勝率25.0%
・5枠/【0.1.2.17】
 勝率0.0% 複勝率15.0%
・6枠/【1.0.0.19】
 勝率5.0% 複勝率5.0%
・7枠/【1.1.0.18】
 勝率5.0% 複勝率10.0%
・8枠/【0.0.4.16】
 勝率0.0% 複勝率20.0%

・1-4枠/【8.8.4.59】
 勝率10.1% 複勝率25.3%
・5-8枠/【2.2.6.70】
 勝率2.5% 複勝率12.5%

・奇数馬番/【3.5.4.68】
 勝率3.8% 複勝率15.0%
 単勝回収率40% 複勝回収率68%
・偶数馬番/【7.5.6.61】
 勝率8.9% 複勝率22.8%
 単勝回収率148% 複勝回収率137%
・大外馬番/【0.0.0.10】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
 単勝回収率0% 複勝回収率0%

小回りコースだけあり、内枠有利・外枠不利の傾向は顕著。1-4枠は8勝2着8回に対し、5-8枠は2勝2着2回なのだから、その差は歴然としている。

特に8枠の不振は深刻で、過去10年連対はなく、16番枠や大外枠にいたっては3着にも入ったことがない。

また、外寄りの奇数馬番もサッパリ。7番枠から外の奇数馬番で連対したのは2014年9番枠で2着のダークシャドウ1頭だけだった。

悩んだら、外枠より内枠。また外枠で買うのなら、16番や大外以外の偶数馬番にするのが賢明かもしれない。

■脚質
・逃げ/【3.0.1.7】
 勝率27.3% 複勝率36.4%
・先行/【5.5.5.18】
 勝率15.2% 複勝率45.5%
・差し/【1.3.3.55】
 勝率1.6% 複勝率11.3%
・追込/【0.1.1.48】
 勝率0.0% 複勝率4.0%
・マクリ/【1.1.0.1】
 勝率33.3% 複勝率66.7%

・1角4番手以内/【5.3.5.30】
 勝率11.6% 複勝率30.2%
・4角4番手以内/【9.6.6.24】
 勝率20.0% 複勝率46.7%

脚質では、やはり逃げ先行が有利。母数の少ないマクリを例外とすれば、勝率トップは逃げ、複勝率トップは先行となっている。

もっとも、逃げて勝った3頭はすべて3番人気以内だったので、逃げ切るのは相応の力がないとできない芸当かもしれない。

また、マクリの成績がいいように、勝負どころでいいポジションにつけていることが重要。上記データのように、1コーナーの通過順位より4コーナーの通過順位が4番手以内のほうが、勝率も複勝率も大きくリードしている。

函館はJRAでもっとも直線が短いコースなので、よほどのハイペースでなければ、直線だけで前の馬をすべて抜き去るのは至難の業。先行力もさることながら、道中動ける機動力や、早めにロングスパートを仕掛けられる持続力が求められるレースなのだ。

■前走距離
・距離延長/【3.5.3.73】
 勝率3.6% 複勝率13.1%
・同距離/【4.1.6.34】
 勝率8.9% 複勝率24.4%
・距離短縮/【3.4.1.22】
 勝率10.0% 複勝率26.7%

前走からの距離変更は、前走から距離を縮めてきた馬の成績がもっとも高く、反対に前走から距離を延ばしてきた馬の成績がもっとも低い。

函館記念は開催最終日に行なわれるため馬場が荒れていることが多く、またレースの流れも厳しくなりがちなので、2000m以上のタフさが要求されるケースが多い。それゆえ、距離短縮に有利に働き、逆に距離延長は不利となるのだろう。

☆距離短縮馬⇒キングオブドラゴン、スタッドリー、フォワードアゲン、ブローザホーン、ユニコーンライオン

■前走クラス
・条件クラス/【0.0.1.5】
 勝率0.0% 複勝率16.7%
・OP特別・リステッド/【1.4.2.67】
 勝率1.4% 複勝率9.5%
・GIII/【5.2.4.33】
 勝率11.4% 複勝率25.0%
・GII/【3.3.0.11】
 勝率17.6% 複勝率35.3%
・GI/【1.1.3.12】
 勝率5.9% 複勝率29.4%

前走クラス別成績を見ると、やはり重賞組の成績が良く、好走馬の大半を占めている。なかでもGII組の成績がいい。

重賞組の取捨は、ひとつは前走着順。前走5着以内と掲示板を確保していると、【6.3.1.10】勝率30.0%、複勝率50.0%と好走率が跳ね上がり、回収率も単勝212%、複勝144%と、大幅な黒字収支を記録する。

ただし、前走重賞で好走しているだけあって、該当馬のほとんどが人気サイド。もっとも人気薄でも8番人気と、フタ桁人気の大穴は含まれていない。

一方、前走重賞で6-9着だった馬も【2.1.3.11】複勝率35.3%と悪くない成績。この中には2020年15番人気1着のアドマイヤジャスタ(前走・鳴尾記念6着)など10番人気以下の激走も複数含まれている。

さらに前走10着以下の大敗馬も【1.2.3.35】複勝率14.6%と、好走率こそ低いものの、過去10年で6頭も好走馬を輩出している。当然この中にも人気薄での大駆けがあり、大穴を狙うのであれば、前走の着順は気にしないほうがいいかもしれない。

重賞組のもうひとつの狙い方は、前走の人気。先の項でも前走で人気があった馬は低調と紹介したが、重賞組はこの傾向がより顕著に。前走5番人気以内だった馬は【1.0.1.16】勝率5.6%、複勝率11.1%と低調な成績であるのに対し、前走6番人気以下だと【8.6.6.40】勝率13.3%、複勝率33.3%と、好走率はダブルスコア以上。回収率も単勝230%、複勝194%と、驚異的な数字を示しているのだ。

OP特別・リステッド組は勝率も複勝率も寂しい成績。好走馬のほとんどが前哨戦に当たる巴賞組なのだが、近年は間隔のあいたローテが好まれるようになったせいか、中1週で臨む同組はここ2年馬券になっていない。

巴賞組の狙い目を強いて挙げれば、前走でほどほどに負けた馬。巴賞で6-9着だと【1.3.0.14】複勝率22.2%となり、複勝回収率も142%をマーク。ただし今年は該当馬がいない。

最後に、前走条件クラスから馬券になったのは過去10年で2014年3着のステラウインドのみ。ただしサンプルは6件と少ないうえ、大半が人気薄だった。

2016年に2勝クラス勝利から格上挑戦したバイガエシは1番人気に支持され5着に敗れたが、これは異例のケース。人気がおかしかっただけで、むしろ格上挑戦で掲示板に載れたのは健闘の部類といえる。

このように条件クラス組は判定がしにくいので、買いたい馬がいれば素直に狙っていいのではないか。

☆前走重賞で5着以内⇒イクスプロージョン、マイネルウィルトス
☆前走重賞で6-9着⇒キングオブドラゴン、スカーフェイス、ハヤヤッコ、ヤマニンサルバム
☆前走重賞で6番人気以下⇒イクスプロージョン、キングオブドラゴン、スカーフェイス、フォワードアゲン、ヤマニンサルバム、ユニコーンライオン、ロングラン

■種牡馬系統
・サンデーサイレンス系/【5.6.6.66】
 勝率6.0% 複勝率20.5%
・ノーザンダンサー系/【2.0.0.14】
(※ストームキャット系除く)
 勝率12.5% 複勝率12.5%
・ロベルト系/【1.2.1.9】
 勝率7.7% 複勝率30.8%
・キングマンボ系/【1.1.1.23】
 勝率3.8% 複勝率11.5%
・ストームキャット系/【0.1.01】
 勝率0.0% 複勝率50.0%

サンデーサイレンス系は出走馬の大半を占めるせいか、勝率も複勝率も平均的。ところが回収率に目を向けると、単勝122%、複勝117%と、最多母数にもかかわらずプラス収支を示すのだ。

これはフタ桁人気での激走馬がサンデーサイレンス系に集中しているせい。大穴を狙うなら、サンデー系に限るということだ。

一方、キングマンボ系は不振傾向。昨年は同系のハヤヤッコが優勝したが、その昨年はここ10年では最悪レベルの重馬場で行なわれたもの。例年とは異なるイレギュラーな開催であり、道悪得意なキングマンボ系の適性が前面に出たきらいがある。通常の馬場で行なわれるのであれば、データ通りに軽視方向で考えていいかもしれない。

そのほかはサンプル数が少ないこともあり、特に目立った傾向はない。「大穴ならサンデー系」「キングマンボ系は軽視方向」以外は、種牡馬を気にする必要はなさそうだ。

☆父サンデーサイレンス系⇒イクスプロージョン、キングオブドラゴン、スカーフェイス、テーオーシリウス、ドーブネ、プライドランド、ヤマニンサルバム、ロングラン、ローゼライト

(Text:Hattori)

☆競馬評論家・田原基成氏の「重賞出走馬全頭分析」は【毎週木曜日】18時公開!

この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)

エール0

この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます

お気に入り登録
競馬サロン TOP

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!

先着800名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中

月額コースはコチラ

ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!

全コラムが見放題
月額コースはコチラ

月額コース購入に進む

この記事のみをご覧になりたい方はコチラ

単品購入(500pt)に進む

本記事は単品購入限定となります

PAGE TOP