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UMAJIN.net編集部

2023/07/18 17:30

【中京記念(GIII)攻略データコラム】4年ぶりの中京開催ならではの傾向とは?

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中京記念(GIII) 3歳上 ハンデ 中京芝1600m
※過去10年のレースデータを基に分析。ただし2020年は阪神で、2021年と2022年は小倉で、それぞれ代替開催されたため、コース適性に依拠するデータは中京芝1600mで施行されるようになった2012年から2019年の8年間のデータを参照する。

■人気
・1番人気/【2.0.3.5】
 勝率20.0% 複勝率50.0%
・2番人気/【0.1.0.9】
 勝率0.0% 複勝率10.0%
・3番人気/【1.0.2.7】
 勝率10.0% 複勝率30.0%
・4番人気/【0.0.2.8】
 勝率0.0% 複勝率20.0%
・5-7番人気/【6.5.2.17】
 勝率20.0% 複勝率43.3%
・8-9番人気/【0.0.1.19】
 勝率0.0% 複勝率5.0%
・10番人気以下/【1.4.0.63】
 勝率1.5% 複勝率7.4%

1番人気は過去10年で2勝、複勝率50.0%と、いかにもハンデ戦らしい微妙な成績。それでも2-4番人気に比べればマシなので、上位人気から軸を選ぶのであれば1番人気が最有力候補となる。

1-3番人気が複数3着内に入ったことは、2017年と2019年の2回だけ。逆に1-3番人気がすべて馬券圏外に消えたことは3回もある。阪神開催の2020年は最低人気馬が勝って3連単330万馬券が炸裂したし、通常の中京開催でも2013年から3年連続で3連単は25万円以上の高配当を記録している。荒れるレースと考えて問題ないだろう。

注目は5番人気から7番人気。各人気とも2頭の勝ち馬を送り出し、合算の回収率は単勝238%、複勝152%と、大幅なプラス収支を残している。特に真ん中の6番人気は【2.4.0.4】勝率20.0%、連対率60.0%という、中穴とは思えない高い好走率。ホットゾーンは5-7番人気だ。

フタ桁人気馬は好走率こそ低いものの、過去10年のうち半分の5回、3着内に激走している。中京開催のみならず、阪神や小倉の代替開催時も来ているので、超人気薄の激走も当レースのひとつの傾向ととらえていいのではないか。

■年齢
・3歳/【1.1.0.7】
 勝率11.1% 複勝率22.2%
・4歳/【0.0.4.15】
 勝率0.0% 複勝率21.1%
・5歳/【6.6.4.46】
 勝率9.7% 複勝率25.8%
・6歳/【3.2.2.29】
 勝率8.3% 複勝率19.4%
・7歳/【0.1.0.20】
 勝率0.0% 複勝率4.8%
・8歳以上/【0.0.0.11】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

年齢別成績でまず目がいくのが、4歳馬の不振。出走頭数がそこまで多くないとはいえ、中京芝1600mに移行した2012年以降、1頭も連対していないのだ。この中には1番人気も2頭含まれており、2019年のプリモシーンは3着に入ったものの、2016年のダッシングブレイズは10着に大敗している。

この傾向は代替開催の阪神や小倉でも継続していたので、コース特性というよりは番組編成や季節的なものが影響しているのかもしれない。ただし3着数が多い分、好走率は他と大差ないので、4歳馬だからといってバッサリ切り捨てるのも得策ではない。

3歳と5歳、6歳の好走率はそこまで大きな違いはない。2012-2019年の中京開催時に限れば、その差はもっと縮まってくる。そして7歳以上になると一気に走らなくなる。

まとめると、単・連ベースの軸探しは3歳、5歳、6歳から。ヒモレベルではそこに4歳馬も加わり、7歳以上は軽視、というスタンスでよさそうだ。

▼4歳馬⇒サブライムアンセム、セルバーグ、ダノンスコーピオン、ベジャール、ルージュスティリア

■厩舎東西別
・美浦/【2.2.1.19】
 勝率8.3% 複勝率20.8%
・栗東/【8.8.9.109】
 勝率6.0% 複勝率18.7%

関西圏の重賞にもかかわらず、わずかながらも美浦所属の関東馬のほうが成績がいい。また、3頭出走してすべて着外だった2020年の阪神開催と、出走馬自体いなかった近2年の小倉開催を除いた中京開催に限れば、少しではあるものの、さらに関東馬の成績は上昇する。

データ上、関東馬が健闘しているのは、出走数が少ないことを見ると、勝負になりそうな馬を絞って送り出しているから。それと中京は関西場の中では美浦からもっとも距離が短いため、輸送の負担が少ないからではないかと推測できる。

ただし関東馬優勢といっても、その差はわずか。したがって、「関西圏の重賞だから関西馬有利!」という固定概念を捨てること以外、所属については気にする必要はなさそうだ。

■馬体重
・440-459キロ/【0.0.0.14】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・460-479キロ/【1.1.1.33】
 勝率2.8% 複勝率8.3%
・480-499キロ/【4.5.6.33】
 勝率8.3% 複勝率31.3%
・500-519キロ/【3.2.1.15】
 勝率14.3% 複勝率28.6%
・520キロ以上/【0.0.0.9】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

ここからはコース適性に依拠する項目になるので、今年と同じ中京芝1600mで施行された2012年から2019年までの8年分のデータを参考にする。

体重別成績はマイル重賞らしく、大型馬が優勢。レース当日、459キロ以下だった馬の馬券絡みはゼロ。460キロから479キロも好走馬は3頭だけで好走率も低い。

これが480キロを超えると好走率は急上昇し、複勝率では480-499キロのゾーンが、勝率では500-519キロのゾーンが、それぞれ体重別トップになる。

例年最終週に行なわれるうえ、梅雨時なので馬場も荒れがち。したがってキレよりパワーや馬力が求められるため、大型でマッチョな馬に有利に働くのだろう。

☆前走480-519キロ⇒ヴィジュネル、ウイングレイテスト、グランデマーレ、サブライムアンセム、シュリ、ホウオウアマゾン(※前走が馬体重発表のない豪州戦のため2走前の体重を参照)、ルージュスティリア

■当日の馬体の増減
・体重減/【0.4.4.57】
 勝率0.0% 複勝率12.3%
・増減なし/【3.1.0.10】
 勝率21.4% 複勝率28.6%
・体重増/【5.3.4.37】
 勝率10.2% 複勝率24.5%

レース当日の馬体重の増減には見逃せない傾向があった。3タイプのうち、もっとも該当馬が多かった体重減のグループから、一頭も勝ち馬が出ていないのである。2、3着数も決して多くないため、好走率(複勝率)も最下位となっている。

この中には人気サイドも多く5番人気以内は16頭もいたのだが、連対できた馬はなんとゼロ。3着馬が4頭いただけだった。

先の項目で大型馬が優勢と紹介したように、しぼんだ馬より“パンプアップ”した馬のほうが走ってくるようだ。

■斤量の増減
・斤量減/【2.4.2.53】
 勝率3.3% 複勝率13.1%
・同斤量/【2.4.3.40】
 勝率4.1% 複勝率18.4%
・斤量増/【4.0.3.11】
 勝率22.2% 複勝率38.9%

前走からの斤量の増減を調べると、斤量が増えた馬の成績がひじょうに優秀。該当馬がもっとも少ないのに、勝利数は最多の4勝を誇っているのだ。対照的に、斤量が軽くなった馬の成績は芳しくない。

近年のハンデ戦は全体的に重ハンデ馬が走る傾向にあることに加えて、本レースは大型馬が活躍するので、斤量の増加がそこまでこたえないのだろう。

ただしフタ桁人気での好走馬4頭中、3頭は前走から斤量が減った馬だった。しかもその3頭はすべて2着だったのに対し、斤量増で好走したのは3着止まりだった。大穴を狙うなら、斤量減のほうがいいかもしれない。

■脚質・上がり順位
◎脚質別成績
・逃げ/【0.0.0.9】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・先行/【2.4.0.22】
 勝率7.1% 複勝率21.4%
・差し/【2.3.4.41】
 勝率4.0% 複勝率18.0%
・追込/【4.1.4.31】
 勝率10.0% 複勝率22.5%
・マクリ/【0.0.0.1】
 勝率0.0% 複勝率0.0%

◎上がり3ハロン順位
・1位/【5.0.2.3】
 勝率50.0% 複勝率70.0%
・2位/【0.1.1.6】
 勝率0.0% 複勝率25.0%
・3位/【0.3.1.4】
 勝率37.5% 複勝率50.0%
・4-5位/【0.2.3.12】
 勝率0.0% 複勝率29.4%
・6位以下/【3.2.1.78】
 勝率6.3% 複勝率18.9%

脚質別成績も特徴的な結果が出た。逃げ馬が1頭も馬券に絡んでおらず、一方で追い込み馬が勝率・複勝率ともにトップなのだ。

脚質傾向は一般的に、逃げ先行の成績がよく、差し、追い込みと位置取りが下がるにつれて好走率も低くなっていくもの。差し優勢ならまだしも、追い込みがトップになる重賞レースは滅多にお目にかかれない。阪神や小倉開催時の脚質成績はまったく異なるため、これは明らかに中京開催時のレース特性といえる。

上がり順位別のデータを見ても、上がり1位が8年中5勝、複勝率70.0%と、成績が抜けて高い。決め手が問われるレースであることは間違いない。

ただし奇妙なことに、上がり2-5位からは勝ち馬が出ておらず、6位以下から3頭の1着馬が出ている。つまりその年のペースや流れによっては、器用に立ち回った馬が先頭でゴールを切ることもあるのだ。

この脚質と上がり順位の好走傾向に関しては、「枠」が大きく関与している。というのも、差し追い込みの好走は5-8枠の外めの枠に集中しているのに対し、先行馬の好走は1-4枠の内めの枠に偏っているのである。

まとめると、決め手のある差し馬に有利なレースで、外枠に入ったら強気に勝負。先行馬を買うなら、内めの枠を狙うのがよさそうだ。

なお、前走上がり1位だった馬も【2.2.4.4】複勝率66.7%とかなり優秀なので、差し馬を狙う際には参考になるかもしれない。

☆前走上がり1位⇒ディヴィーナ

■前走着順
・1着/【3.1.4.9】
 勝率17.6% 複勝率47.1%
・2着/【0.1.1.7】
 勝率0.0% 複勝率22.2%
・3着/【0.0.0.8】
 勝率0.0% 複勝率0.0%
・4着/【1.0.1.12】
 勝率7.1% 複勝率14.3%
・5着/【1.1.0.9】
 勝率9.1% 複勝率18.2%
・6-9着/【1.3.2.27】
 勝率3.0% 複勝率18.2%
・10着以下/【2.2.0.32】
 勝率5.6% 複勝率11.1%

荒れるハンデ戦でありながら、前走1着馬の成績がダントツ。勝率・複勝率ともに次位に倍前後の差をつけている。しかも4-6番人気あたりの中穴馬の好走が多いため、回収率は単複どちらも165%とプラス収支を叩き出しているのだ。

内訳を見ると、該当馬はすべて前走がOP特別以下の条件で、重賞を勝って臨んだ馬は1頭もいなかった。

「夏は上がり馬」という格言通り、ここは勢いのある馬を狙うのがいいのかもしれない。

☆前走1着⇒ベジャール、メイショウシンタケ

■前走クラス
・3勝クラス/【0.0.1.7】
 勝率0.0% 複勝率12.5%
・OP特別・リステッド/【4.6.3.49】
 勝率6.5% 複勝率21.0%
・GIII/【0.0.2.23】
 勝率0.0% 複勝率8.0%
・GII/【2.1.1.7】
 勝率18.2% 複勝率36.4%
・GI/【2.1.1.18】
 勝率9.1% 複勝率18.2%

前走クラス別成績は、GII組の成績がいい一方、GIII組の成績が悪い。しかし今年は狙い目のGII組は不在で、GIII組もシュリ1頭だけである。

OP特別・リステッド組の狙い目は前項でも触れたように、そこで勝っていた馬。前走1着だった馬の成績は【3.1.3.2】勝率33.3%、複勝率77.8%と、凄まじい確率で馬券内に入り、回収率も単勝313%、複勝287%とほぼ3倍増の収支をもたらすのだ。今年はGII組がいないのだから、より激熱条件となる。

GI組は特に目立った傾向は見当たらなかった。前走フタ桁着順でも連対した馬が2頭もいたので、前走のレース内容は気にする必要はなさそうだ。

☆前走OP特別・リステッドで1着⇒メイショウシンタケ

(Text:Hattori)

☆競馬評論家・田原基成氏の「重賞出走馬全頭分析」は【毎週木曜日】18時公開!

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