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競馬サロン

齋藤翔人

2023/09/02 19:00

【新潟記念】 二度あることは三度ある!? 我が道をいく古豪ユーキャンスマイルが、4年ぶりの新潟記念制覇を目指す

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札幌、小倉とは異なり、秋の10月開催を残している新潟競馬。ただ、当地でおこなわれる重賞は、この新潟記念が最後。例年より頭数は少ないですが、非常に難解な一戦です。

さて、小倉2歳Sの予想コラムに引き続き、今回も夏競馬の条件戦を勝利した注目の3歳馬を取り上げたいと思います。期間は6月3日から8月27日まで。9月2日のレースは含みません。

・コンクシェル 8月19日 不知火特別(小倉芝1800m、2勝クラス)1着

この夏、最大の上がり馬として、コンクシェルを挙げる人は少なくないはず。ただ、桜花賞に出走していたため、厳密には「夏の上がり馬」ではないのかもしれません。

そのコンクシェル。桜花賞後は条件戦に出走したものの、3、2、4着と勝ちきれないレースが続き、1勝クラスをなかなか卒業できないでいました。

ところが、2走前の鞍ヶ池特別で逃げの手に出ると、コースレコードと0秒1差の好タイムで2着に5馬身差の圧勝。さらに、前走の不知火特別も、同じく2着に5馬身差をつけ逃げ切り勝ち。春先とは、完全に馬が一変しました。

既にキャリア11戦と経験豊富ですが、中山に遠征したアネモネS以外は大きな馬体減もなし。2戦目から460kg前後の馬体重をキープしています。

ちなみに、コンクシェルの父はキズナ。前述した期間内で、2勝クラスを突破したキズナ産駒の3歳馬は、本馬を含めて6頭。2位は、モーリスら7頭の種牡馬が2勝で並んでいるため、断トツの勝利数です。

・テーオーグランビル 8月27日 五頭連峰特別(新潟芝1600m、2勝クラス)1着

2022年、正月競馬の予想コラムで、私があげた注目馬を覚えていらっしゃる方は、おそらく皆無でしょう(泣)。

そのとき注目馬として挙げたのは、ワールドエース産駒のジュンブロッサム。そのジュンブロッサムに先週の五頭連峰特別で勝利し、デビューから3戦全勝としたのがテーオーグランビルです。

テーオーグランビルは、リー(Lea)産駒の外国産馬。なんだか聞き馴染みのない種牡馬ですが、それもそのはず。JRAでデビューを果たしたリー産駒は、今のところテーオーグランビルだけ。ただ、リーの父ファーストサムライの産駒には、2021年のシルクロードSを勝利し、同年のスプリンターズSでも3着に好走したシヴァージがいます。

また、ファーストサムライの父ジャイアンツコーズウェイ産駒は、エイシンアポロンがマイルCSを勝利しており、リーの産駒も日本競馬に適応する可能性は高いでしょう。

デビューからすべてマイル戦に出走し、五頭連峰特別で3連勝を飾ったテーオーグランビル。3馬身差で制したデビュー戦以外、さほど目立つような勝ち方ではありませんが、今後もマイル戦では注目の存在。3勝クラスが一つの壁といわれるように、次走が試金石になりそうです。

また、母父タピットは米国のトップサイアー。リー自身、現役時の主戦場はダートだっただけに、この馬も、ダートに矛先を変えてきたときは思い切って狙い撃ちしたいと思います。

・サーマルソアリング 7月23日 3歳以上1勝クラス(中京ダート1800m)1着

前回のコラムから数えて4頭ピックアップしてきたこのコーナーも、いよいよラスト。その最後を占めるのは、唯一ダート戦を勝ち上がって来た馬。それも2勝クラス以上の上級条件ではなく、1勝クラスを勝利した馬です。

牝馬のサーマルソアリングはドゥラメンテの産駒で、母父がストリートクライ。同馬は、ケンタッキーダービー馬ストリートセンスや、GIを13勝した米国の超名牝ゼニヤッタ。さらに、GI25勝の世界記録を持つウィンクスなど、数々の名馬を送り出してきた素晴らしい種牡馬です。

そんな良血のサーマルソアリングは、デビュー4戦目で勝ち上がるも、その後は3戦して10、5、14着と振るわず。デビュー8戦目にして、初めてダートに活路を求めました。

すると、この狙いがピタリと的中。それが、7月23日に中京でおこなわれた3歳以上1勝クラスで、なんと2着に2秒2もの大差をつけ逃げ切るという衝撃の内容でした。

勝ち時計の1分51秒8は、前の週におこなわれたリステッドの名鉄杯と僅か0秒1差の素晴らしいタイム。しかも、直線はまるで追われておらず、ゴール前では抑えられていたほど。もし、しっかりと追われていれば、名鉄杯のタイムを楽々と上回っていたことでしょう。

父ドゥラメンテは、現役時、一度もダートのレースを走ったことはありませんでしたが、ダートの重賞ウイナーや、リステッド勝ち馬を複数送り出しています。

とりわけ、牝馬は昨年のJBCレディスクラシックを制したヴァレーデラルナを筆頭に、先週のリステッド・BSN賞で、初ダートをものともせず快勝したアイコンテーラーなどを輩出。サーマルソアリングも、来年のJBCレディスクラシックで、これら2頭と好勝負を繰り広げるような存在になっているかもしれません。

以上、「そんなの誰でも知ってるよ!」と、突っ込まれそうな注目馬ばかりをピックアップしてしまいましたが、5頭すべてがGIの檜舞台で活躍してくれることを願いつつ……。今後も、しっかりと動向を注視していきたいと思います。

それでは予想に。

今回は、新潟記念の過去5年を深掘り調査。好走傾向から重視できそうな指標を探し出し、軸馬を見つけます。

(1)生産牧場
(2)枠順
(3)キャリア
(4)父と母父
(5)生月
(6)前走上がり
(7)馬主
(8)前走着差

近年の傾向から重視できそうな指標は上記8項目。まず(1)は生産牧場です。
夏のローカル重賞でも強さを発揮するノーザンファーム生産馬。今年は出走14頭中、実に半数の7頭が同場生産馬です。その中でも、前走右回りのレースに出走した馬は[2-3-2-6/13]。勝率15.4%、複勝率53.8%。単勝回収率86%、複勝回収率175%。該当馬の半数以上が好走していました。

また、前走GIに出走したノーザンファーム生産馬も[2-2-0-3/7]。勝率28.6%、複勝率57.1%。単勝回収率115%、複勝回収率198%。数は少ないものの、素晴らしい成績です。

次は(2)。今回の枠順。
今回の枠順に注目すると、過去5年の新潟記念で3着内に入った15頭中13頭は、3、4、8枠を引いた馬でした。

まず、今回3枠もしくは4枠を引いた馬は、前走3コーナーで10番手以下に位置していれば[2-2-2-5/11]。勝率18.2%、複勝率54.5%。単勝回収率257%、複勝回収率285%。

一方、今回8枠に入った馬は、前走馬体重が460kg以上であれば[2-2-2-4/10]。勝率20.0%、複勝率60.0%。単勝回収率478%、複勝回収率255%。ともに、素晴らしい成績でした。

(3)は、キャリアについて。
昨年はベテラン勢のワンツーとなったものの、基本的には消耗の少ない馬が健闘している新潟記念。キャリア15戦以下の牡・せん馬に、栗東所属騎手が騎乗すれば[3-2-2-4/11]。勝率27.3%、複勝率63.6%。単勝回収率119%、複勝回収率167%。好走率6割超えの素晴らしい指標です。

(4)は、父と母父。
近年の新潟記念は、父もしくは母父キングカメハメハの馬が数多く好走しています。中でも、前走から距離短縮。もしくは、前走も2000mのレースに出走した馬は[3-3-0-3/9]。勝率33.3%、複勝率66.7%。単勝回収率145%、複勝回収率206%と、超抜の成績です。

折り返しの(5)は生月。
5月生まれがやたらと強い当レース。その中でも、前走から中8週以上の間隔を開けてきた馬は[2-1-2-3/8]。勝率25.0%、複勝率62.5%。単勝回収率353%、複勝回収率278%。こちらも、好走率は6割を超えていました。

続いて、(6)は前走上がりです。
近年の新潟記念で好走率が高いのは、前走上がりが4、5位の馬。そのうち、前走と同じ騎手が騎乗する、いわゆる継続騎乗の馬は[2-1-1-4/8]。勝率25.0%、複勝率50.0%。単勝回収率141%、複勝回収率128%。該当馬の半数が好走しています。

(7)は、馬主について。
ディープインパクトやキングカメハメハなど、日本の個人馬主で最も成功を収めてきたのは、金子真人氏ではないでしょうか。

新潟記念は、金子真人ホールディングスの所有馬が強さを発揮するレース。合算すると[1-3-0-3/7]で、勝率14.3%、複勝率57.1%。単勝回収率90%、複勝回収率222%。サンプルは少ないものの、複穴が出ていました。

そして最後は(8)。前走着差です。
前走惜敗した馬が頑張る当レース。具体的には、前走勝ち馬から0秒2差以内の負け。なおかつ、前走馬番が8から18番だと[2-0-2-2/6]。勝率33.3%、複勝率66.7%。単勝回収率113%、複勝回収率153%。こちらもサンプルは少ないですが、非常に高い好走率でした。

これら8つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎9  ユーキャンスマイル
○3  ノッキングポイント
▲13 プラダリア
☆5  イクスプロージョン
△6  ブラヴァス
△1  サリエラ
△14 マイネルウィルトス
△2  グランオフィシエ
△4  サトノルークス


【買い目】

・単勝 9
・馬単マルチ 9=1、2、3、4、5、6、13、14 計16点
・ワイド 9→1、2、3、4、5、6、13、14 計8点
・3連複軸1頭ながし 9→3、5、6、13 計6点


本命は、半数の4項目に該当したユーキャンスマイル。3項目該当のノッキングポイントに対抗を打ちました。

2019年の新潟記念を制し、昨年も2着と好走したユーキャンスマイル。これまで重賞3勝をあげた大ベテランで、我が道をいく、いぶし銀ともいえる存在です。

GIや3000m以上のレースではさすがに厳しい戦いを強いられるようになってきましたが、2500m以下のGII、GIIIでは勝ち馬と差のない競馬を続けており、前走の目黒記念も0秒5差7着と健闘。なにより、新潟は3戦2勝2着1回の得意舞台で、4年ぶり2度目の新潟記念制覇、3度目の連対を全力で応援します。

馬券は、ユーキャンスマイルの単勝と、同馬からの馬単マルチ、ワイド。さらに、2項目以上に該当した4頭への3連複軸1頭ながしを買います。対抗ノッキングポイントは、前走のダービーでも対抗に推した馬。こちらも全力で応援します。

それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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