競馬サロン

2023/09/23 18:30
【神戸新聞杯】 夢は大きくその先に 父仔制覇を目指すサトノグランツ


阪神タイガースに続き、オリックスバファローズファンの皆さま、パ・リーグ3連覇おめでとうございます!
まだCSを残していますが、この両チームがともに勝ち上がって日本シリーズで対決することになれば、関西は大いに盛り上がることでしょう。
そして、タイガースが優勝した3日後に、お膝元?の阪神競馬場でおこなわれたローズSは、黄色と黒の縦縞の勝負服(社台レースホース所有馬)が1、3着。しかも、勝ったのは「6」枠の黄色と黒の縦縞で、タイガースは「6」度目の優勝。
なんだ、長々と原稿を書かなくても、こんな簡単なサインだったのか……と落ち込みそうになりましたが、それはさておき。馬券は、ブレイディヴェーグ本命でなんとか的中したので、良しとしましょう。
ということで、今回はローズSを振り返ることにします。
勝ったのは7番人気のマスクトディーヴァ。従来のタイムを0秒8更新する日本レコードで重賞初制覇を飾り、秋華賞の優先出走権を獲得しました。
レースは、1番人気のブレイディヴェーグがこの日も僅かに出遅れて後方からの競馬。一方、前はユリーシャがハナを切ると先行争いはあっさり決着し、その後ろも7頭ほどが一団となっていたため、すぐにペースは落ち着いたようにみえました。
ただ、800m通過は45秒7。1000m通過も57秒3と、実際は淀みのない流れ。前半600mを過ぎたあたりから隊列は徐々に縦長となり、最終的に、先頭から最後方のトリオンファルマンまでは20馬身ほどの差がありました。
それでもペースは落ち着くことなく、7ハロン目から再び加速して迎えた直線。内回りとの合流点でセーヌドゥレーヴが一旦は先頭に立ったものの、残り300mでマスクトディーヴァがこれを交わして早くも先頭。ジワジワと後続を引き離しにかかります。
これに対し、後ろから2頭目の位置で4コーナーを回ったブレイディヴェーグは、進路がなかなか見つからず。マスクトディーヴァが先頭に立ったのとほぼ同じタイミングで、ようやく馬群を縫うように追い込んできましたが、時すでに遅し。
結局、後続に1馬身1/2差をつけたマスクトディーヴァが先頭でゴール板を駆け抜け、2着ブレイディヴェーグ、3着マラキナイアまでが秋華賞の優先出走権を獲得。勝ちタイムの1分43秒0は、従来のタイムを0秒8も更新する日本レコードでした。
マスクトディーヴァはルーラーシップの産駒で、2代母は素晴らしい末脚を武器に重賞を3勝した名牝ビハインドザマスク。さらにその母チャンシーダンスの一族からは、他にもヴィクトリアマイルを勝ったコイウタや、天皇賞(秋)2着のアグネスアークなど、定期的に活躍馬が誕生しているファミリーです。
また、マスクトディーヴァの母父はディープインパクトで、父ルーラーシップ×母父ディープインパクトの組み合わせからは、キセキ、エヒト、ビッグリボン、ドルチェモア、ワンダフルタウンと、数多くの重賞ウイナーが誕生。「黄金配合」といっても良いニックスです。
とりわけ、この2020年生まれ世代は、本馬と朝日杯フューチュリティSを制したドルチェモア以外にも、ホープフルS3着のキングズレイン。重賞2着2回のドゥアイズ。フェアリーS2着のメイクアスナッチなど、活躍馬が続出しています。
現役時のルーラーシップは長く良い脚を使うことができた反面、瞬発力には欠けたタイプ。産駒の重賞ウイナーは、大半が母系にサンデーサイレンスの血を持っており、そこからスピードや瞬発力を補っています。
さて、このまま順調にいけば、次走は秋華賞に出走するマスクトディーヴァ。今回は、4コーナー7番手からの早目抜け出しで、展開有利だったわけではなく、十分に評価できる内容でした。
ただ、既に多くのメディアで触れられているように、速いタイムで走った反動は気になるところ。また、コーナーを2度回るローズSと4度回る秋華賞は、コース形態の違いか、近年、結果が連動していません。ローズS組から秋華賞3着馬は毎年のように出ているものの、連対は2017年のリスグラシューが最後。勝ち馬となると、2015年のミッキークイーンまで遡ります。
一方、敗れた馬の中で上位を占めたのは大半が後方待機組で、2着ブレイディヴェーグは疲れと感覚を考慮して、既に秋華賞回避を表明しています。逆に、道中折り合いを欠き、なおかつ落鉄していたコンクシェルは見直しが必要。ラヴェルも、コーナー4つのコースであれば、巻き返す可能性は十分にあるでしょう。
また、4コーナー6番手から5着と健闘したココナッツブラウンも好内容。次走、現級(2勝クラス)に戻れば人気になりそうですが、好勝負必至とみます。
それでは予想に。
今回は、1着から3着までに菊花賞の優先出走権が与えられる神戸新聞杯の過去5年を深掘り調査。好走傾向から重視できそうな指標を探し出し、軸となる馬を見つけます。
(1)前走上がり
(2)生産牧場
(3)前走人気
(4)前走クラスと着順
(5)取引市場
(6)前走馬体重
(7)調教師
(8)騎手の東西別成績
近年の傾向から重視できそうな指標は、上記8項目。その中で、まずは(1)。前走上がりです。
4年ぶりに阪神競馬場でおこなわれる神戸新聞杯。ただ、中京でおこなわれた直近3年を含めても、前走速い上がりを使った馬が良績を収めている点は変わりません。
具体的には、前走上がり3位以内でキャリア7戦以下。なおかつ、前走1から7枠に入っていた馬が[3-3-4-9/19]。勝率15.8%、複勝率52.6%。単勝回収率28%、複勝回収率201%。該当馬の半数以上が好走していました。
次は(2)。生産牧場です。
当レースでもまた、さすがの強さを見せている「絶対王者」ノーザンファーム生産馬。中でも、前走ダービーに出走した馬は[4-4-0-6/14]。勝率28.6%、複勝率57.1%。単勝回収率129%、複勝回収率140%。好走率が6割に迫る、素晴らしい指標です。
(3)は、前走人気について。
前走、上位人気に推されていた馬を素直に評価したい当レース。具体的には、前走3番人気以内の馬が今回1から6番を引き、なおかつ母父がニアークティック系以外の種牡馬であれば[2-2-4-5/13]。勝率15.4%、複勝率61.5%。単勝回収率19%、複勝回収率318%。
勝った2頭はサートゥルナーリアとコントレイルで単勝回収率は低いものの、複穴が出ており、好走率は6割を超えています。
(4)は、前走クラスと着順について。
3週間前のコラムで、夏の条件戦を制した注目の3歳馬としてナイトインロンドンを取り上げました。予定どおり、同馬は神戸新聞杯に出走してきましたが、当レースで好走率が高いのは、前走重賞かオープン(リステッド含む)で好走した馬たち。
具体的には、前走重賞かオープン(リステッド含む)で4着以内。なおかつ、前走の出走頭数が今回と同じか、前走の出走頭数が今回より多かった馬は[4-3-2-4/13]。勝率30.8%、複勝率69.2%。単勝回収率63%、複勝回収率113%。
好走率は7割に迫りますが、ナイトインロンドンを注目馬として取り上げた手前、このデータを覆してくれないかな……と、思ったりもしています(苦笑)。
折り返しの(5)は取引市場。
当レースは、セレクトセールかセレクションセールで取引された馬が好成績。その中でも、前走と同じ騎手が騎乗する馬は[1-1-4-5/11]。複勝率54.5%。複勝回収率216%。こちらもまた、複穴が出ていました。
続いて(6)は、前走の馬体重。
近年の神戸新聞杯は、前走馬体重が480kg以上500kg未満で出走した馬が健闘しており、とりわけ、その前走で4コーナー5番手以下に位置していた馬が[2-3-2-3/10]。勝率20.0%、複勝率70.0%。単勝回収率44%、複勝回収率244%と、凄まじい成績でした。
(7)は調教師。
騎手や調教師個人を取り上げることはまれですが、神戸新聞杯は、友道康夫調教師の管理馬が活躍しています。過去5年、毎年管理馬を出走させて[1-2-1-3/7]。勝率14.3%、複勝率57.1%。単勝回収率38%、複勝回収率157%と、驚異の成績。今年は、サトノグランツを送り出します。
そして最後は(8)。騎手の東西別成績。
サンプルは少ないものの、神戸新聞杯は美浦所属騎手の健闘が目立つレース。[1-0-2-3/6]で、勝率16.7%、複勝率50.0%。単勝回収率50%、複勝回収率220%。中でも、現在は栗東を拠点にしている吉田隼人騎手が、2021年の当レースをステラヴェローチェで優勝。昨年も、ボルドグフーシュで3着と好走しました。
これら8つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。
◎3 サトノグランツ
○2 ショウナンバシット
▲1 サスツルギ
☆13 ハーツコンチェルト
△4 ロードデルレイ
△8 マイネルラウレア
△7 ファントムシーフ
△10 ナイトインロンドン
△11 シーズンリッチ
【買い目】
・馬単マルチ 3=1、2、4、7、8、10、11、13 計16点
・ワイド 3→1、2、4、7、8、10、11、13 計8点
・3連複軸1頭ながし 3→1、2、4、8、13 計10点
本命は、単独4項目に該当したサトノグランツ。以下、3項目該当のショウナンバシットとサスツルギを、対抗、単穴としました。
2021年のセレクトセール1歳市場において、税込1億1550万円の高値で落札されたサトノグランツ。デビュー2戦は勝ちあぐねたものの、そこから一気の3連勝で京都新聞杯を制し、ダービーの切符を手にしました。
しかし、本番では大外18番枠が響いたか。先行有利の流れの中、後方を追走したことが影響したのか11着と敗戦。それでも、メンバー中2位の上がりを使っており、今回も騎乗する川田騎手は「秋が楽しみになりました」と、コメントしています。
父サトノダイヤモンドは、皐月賞3着、ダービー2着と勝ちきれなかった春から一転、秋は当レースと菊花賞を連勝。さらに、有馬記念でも最強古馬キタサンブラックを撃破と、一気に本格化しました。まだ実績が追いついていないサトノグランツにこれを求めるのは酷かもしれませんが、それでも夢は大きく、ここから一気にスターダムを駆け上がって欲しいと思います。
馬券は、サトノグランツからの馬単マルチとワイド。さらに、2項目以上に該当した5頭への3連複軸1頭ながしも購入。ショウナンバシットやマイネルラウレアが絡めば、3連複でも配当は跳ねそうですが、果たしてどういった結末になるでしょうか。
それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▽その他主宰者の予想コラム
◆【無料】とっておきの“お宝データ”をお届け!【重賞イチオシDATA!神戸新聞杯】連対率100%データを発見! ダービー組で注目したいファクターとは?
◆【無料】小笠原が野路菊Sで3連単8040円を撃破!UMAJIN.net編集部「チームUMAJINの重賞攻略、自信の一鞍、太鼓判予想&栗東R氏のメイン予想、追い切り特注馬!」
◆【無料】先週・日曜阪神2Rで3連複9680円を的中!シャト美【朝活・中山1R】ダート未勝利戦 混戦過ぎるときは「前が正義」
この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)
この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます
新着記事
-
SPREAD編集長・山田2025/05/08 20:00
「競馬の真実、見えていますか?」新・馬柱革命!新時代の競馬サイト【Winsight(ウインサイト)】リリースのご案内
いつもUMAJIN.netをご利用いただき、誠にありがとうございます。 スポーツメディア『SPREAD』の編集長であり、現在『競馬サロン』の監修を務めつつ、YouTube『岡...
その他特集 -
633
- 固定記事
-
UMAJIN.net編集部2025/06/10 11:00
【6月第2週(安田記念週)的中一覧】本堀タクヤ3連単7万馬券GETで4週連続好配当的中!安田記念は田原が3連複1万250円V!
※競馬サロンメンバーシップに加入いただいことがある会員様には、メルマガに特典情報のご案内がございますので、必ずご確認ください。 ◆【前週6/1(日)的中一覧】3連単GETの山...
-
119
-
UMAJIN.net編集部2025/06/08 11:00
【6/8(日)午後の提供レースPICK UP】予想コラムダイレクト一覧
皆様、おはようございます! UMAJIN.net編集部です! 6/8(日)『午後の提供レース』(各場6R以降)をPICK UPさせていただきます! 【!】今なら予想購...
その他 -
101

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!
先着800名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中
月額コースはコチラ
ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!
全コラムが見放題
月額コースはコチラ
この記事のみをご覧になりたい方はコチラ
単品購入(500pt)に進む本記事は単品購入限定となります