競馬サロン

2024/06/15 18:00
マーメイドステークス2024 最終結論【調教】攻め順調の軽量素質馬から勝負!鞍上入魂の騎乗にも期待【重賞深掘りPROJECT】


2024年4月「競馬をより深く楽しんでいただく」ための新たなPROJECTがスタート!
その名も「重賞深掘りPROJECT」。重賞のことなら「ここを見れば完璧!」と言っていただける『重賞コーナー』に育てていくことを目指します!
=新PROJECT発足のご挨拶=
当PROJECTプロモーター「ブッシー」からのご挨拶です。
【重賞深掘りプロジェクト】始動のご挨拶
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/17517/0/109
「マーメイドS」全頭追い切り診断動画はこちら!
【マーメイドステークス 2024|調教診断】“仕上げ名人”に導かれ真一文字の伸び!推定14番人気馬に【S評価】好調!新馬戦追い切り推奨馬も必見
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例年、宝塚記念の前週となる6月競馬の第3週は東で「ユニコーンS」、西で「マーメイドS」の2重賞体制でしたが、今年から中央地方の3歳ダート路線大改革があり、ユニコーンSは前倒し開催に。来年以降どうなるかですが、今年この週の重賞は「マーメイドS」だけの開催となりますね。
2016年から2022年まで1番人気馬は勝利どころか馬券対象にも絡めない、まさに“荒れる古馬牝馬ハンデ重賞”の代名詞のような存在。
しかし昨年2023年は福島牝馬Sでハナ差2着だったビッグリボンが1番人気に応えて快勝。2014年ディアデラマドレ以来となる同レースの1番人気馬による勝利でした。昨年2023年は“古馬牝馬ハンデ重賞”にとって異例の年で、1月の愛知杯は1番人気アートハウスが勝利。3月の中山牝馬Sは1番人気馬アートハウスこそ4着に沈んだものの、差のない2番人気だったスルーセブンシーズが納得の勝利。6月のマーメイドSは前述の通りビッグリボンが勝ち、12月のターコイズSは1番人気フィアスプライドが快勝したという1年でした。
荒れて当然の古馬牝馬ハンデ重賞路線の異変。なかなか合理的な説明がつかないところではあるんですが、理由を挙げるとすればハンデが実力馬=人気馬に有利となるような傾向にシフトしてきたのかもしれません。そしてオッズに絡む話ですから、買う側のリテラシー向上もあるでしょう。
ちなみに今年は愛知杯でミッキーゴージャスが勝ち、また1番人気馬が勝利したのですが、3月中山牝馬Sは5番人気コンクシェルが勝利し1、2、3番人気馬が馬券に絡まない結果に。これで潮目が変わってきたのかどうか。判断は悩ましいところです。
さて過去のマーメイドSの上位進出馬調教傾向を見ていきたいのですが、2週間前の鳴尾記念時と同様、異例の「京都芝2000m重賞」なだけにサンプルの取り方が難しい。
今回は鳴尾記念時と同じとなりますがまず「京都芝2000m×古馬リステッド」のアンドロメダS、過去3回の馬券対象馬から調教傾向を探ることとします。対象は2023年、2019年、2018年のアンドロメダSですね。そして、今年の鳴尾記念もサンプルに加えることとします。
馬券対象12例の調教傾向を見ると、最終追い坂路組が7頭、コース組が5頭でやや坂路優勢。坂路組7頭のうち中間坂路オンリーは3頭。併用がベターもマストでなく、その馬にあったコンディション維持、メンテナンスがしっかりできていればよいということでしょう。
くわえて今回のマーメイドSの立ち位置を考えると湿度温度がグンと上がってきた時期なだけに、よりサラッと整えられたかどうかが重要なのかもしれません。
以上を踏まえ、まずは「マーメイドS」追い切り診断で【8点】【7点】と上位評価された馬を見ていきましょう。
■アリスヴェリテ 【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 稽古駆けする馬らしく序盤から気持ちを乗せて速いラップを刻んで登坂。ラストはさらに力強く踏み込み、機敏に手前を替えて伸びた。一頓挫あった前走を叩かれ、さらに上昇。
■エーデルブルーメ 【7】
福永師騎乗 栗東CW単走 1週前速い時計を出しており、今週は終い重点で息を整える程度。序盤はやや行きたがる面もありながら、指揮官がしっかり制御。直線半ばで前を行く別厩舎の馬を仮想敵としてロックオンし、ギアを鋭く上げてあっさり抜き去った。中9週を感じさせない好気配。
■コスタボニータ 【7】
助手騎乗 栗東坂路単走 1週前にウッドで速い時計を出しており、今週は反応面を確認する程度だった。手前を替えずやや一本調子も、それでいて素軽さ満点のまましっかり加速ラップで締めくくれていた。目下の充実ぶりを物語るような攻め気配。
■ゴールドエクリプス 【7】
幸騎手騎乗 栗東CW単走 やや力み加減も鞍上がしっかり収まりをつけて直線へ。ラストは躍動感ある動きからスッと加速し駆け抜けている。鞍上との息ぴったりな点に好感。いい状態で走れそう。
■ジューンオレンジ 【8】
長谷川師騎乗 栗東坂路単走 終い重点ではあるが、序盤からいい気合い乗りでブレのないフォームで登坂。ラストまで真一文字の姿勢を保ち、楽々ラスト1F11秒9をマークした。休み明けを2回使われ、目下絶好調。
■ピンハイ 【7】
高倉騎手騎乗 栗東坂路単走 ややこぢんまりと見せるが、そもそも華奢だしいつもこんなもの。軽快さを保ち、四肢を柔軟に使ってスムーズに加速できていた。デキ落ちはなく、高いレベルで安定。
■ホールネス 【7】
西塚騎手騎乗 栗東芝単走 先週芝コースとはいえ猛時計をマーク。今週は鞍上との意思疎通を深めるような内容で、序盤はリズム重視で入る。直線半ばから促されると体を大きく使って鋭く加速した。仕上がり良好。
■マリネロ 【7】
助手騎乗 美浦ウッド単走 1勝クラスを先導。やや集中を欠く素振りはあったものの、ラストは体を大きく使って加速し相手に合わせるように併入とした。1週前は自己ベストを更新する時計を出せているし、体調はすこぶる良さそうだ。上積み顕著。
▼「マーメイドS」全頭追い切り評価はコチラ
https://uma-jin.net/new/salon/salon_detail/18286/0/112
原稿執筆時点で1番人気、最終的にも1番人気確実なのは3勝クラスを快勝しここに臨んでくるエーデルブルーメ。
前走、転厩初戦で快勝したあたり能力の証明と言えますし、福永厩舎の厩舎力の高さもうかがい知れます。前走でコンビを組んだ川田騎手をかなり早めに確保したあたりも好感でハンデも手頃。人気の中心となるのは納得といったところでしょう。
枠がどうかですが、エーデルブルーメ自身、前走が阪神芝2000mとはいえ外枠から快勝、また今回の「京都内回り芝2000m」も上級条件なら外枠が極端に不利となることはありません。昨年アンドロメダSでは大外ディープモンスターが快勝、また2020年秋華賞では大外パラスアテナ(12番人気)が3着にハナ差の4着健闘などがあります。
調整過程を含めた状態面も申し分なしで、ちょっとエーデルブルーメには逆らえないかと思いたくなるところですが、前走は1週前にかなり強い負荷を掛けて猛時計を出して勝利をもぎ取った感があり、それからすると馬なりオンリーの今回は若干だけ物足りなさも漂います。
直前がサラッとなのはいいとして、中9週を考えれば中間どこかでCW65秒台は出して欲しかった。
あとは本番の天気がどうかですが、仮に雨で渋るのなら2走前、4走前と道悪競馬でパフォーマンスを落としているのも懸念材料。あっさり勝たれても仕方ありませんが、ここは“荒れる”目に出ると見て▲まで。
本命に抜擢するのは未勝利から2勝クラスまで3連勝中のホールネス。体質や脚元に弱さを抱えており、休み休み使われながら4戦3勝と底を見せていません。それも仕上げの難しい大型馬なことを考えれば、ここで優に勝ち負けできる素質の持ち主と考えていいでしょう。
この中間、5月2日から11日まで時計を出していない時期があり、ひょっとしたらパールS(5/19)あたりを使うつもりで乗り出したが、体調面でいったん小休止したのかも。しかしマーメイドSに目標を再設定し、調教を再開してからは順調そのもの。
これまでは1週前CWで負荷→最終追いで芝という過程で来ていたのが、今回は2週前の時点でCWを負荷を掛け1週前、最終と芝で疲れを残さない微調整に時間を割けているのが好感が持てます。小休止とした名門・藤原厩舎の判断がいい方に出た感はありますね。
こちらは道悪問題なし。左巧者のイメージも、デビュー初戦で右回りはそつなくこなしており、競馬センスそのものも高く右回り京都は割引材料になりません。西塚ジョッキーにとっては、昨年急遽抜擢されたゴールドエクリプスで結果を出せなかった因縁のレースへ、連勝中のお手馬で臨めるという力の入るシチュエーション。リベンジに期待します。
対抗に攻め絶好のジューンオレンジ。2000m戦は試金石でその分だけ評価を下げましたが、1800mだった牡馬相手のオープン・メイSで上がり最速ならここでも間に合っていい。単勝は本命馬を買いますが、複勝はこの馬。またこの馬からの馬連も押さえます。
マリネロの動きも良かったですね。華奢な馬が1週前に自己ベストを更新するなどしっかり攻められているあたり、目下体調面はすこぶる良さそう。前走大敗は不可解ながら、前残りの流れを枠なりに外を回らされたのが痛かったか。小倉での連勝を考えれば、京都内回りへの舞台替わりは大きな前進材料。☆評価とします。
調教採点【6点】組からはインザオベーション、セントカメリアをピックアップ。いずれも優勢の坂路組で最終追いでは加速ラップを踏めていました。インザオベーションは“王道ローテ”パールS組というのが魅力で、押さえます。
セントカメリアはかなりバタバタした攻めも、もとからこんな馬。愛知杯はまともに不利があっての9着。前走だけ走れればここでも。
トップハンデのミッキーゴージャスは能力十分ながら、攻めはどうにも反抗的な面を見せチグハグでした。川田騎手を確保できなかったあたりも気になり、それでトップハンデを課せられるのなら見劣り。
また攻め上々だったアリスヴェリテは熾烈な逃げ争いに巻き込まれそう。近3走で騎乗し【2.1.0.0】の柴田裕騎手で臨めればまだよかったですが、柴田裕騎手の骨折によりテン乗り永島騎手での参戦はさすがに厳しい。斤量魅力も、印は回せませんでした。昨年4着ゴールドエクリプスも攻め上々ながら、昨年時ほどの迫力は感じず。ここを使って中京記念(開催は小倉)が目標か。
以下、最終結論です。どうぞご参考に!
<調教ライター・西村武輝「マーメイドS」最終結論>
◎6 ホールネス
○2 ジューンオレンジ
▲15 エーデルブルーメ
☆7 マリネロ
△9 コスタボニータ
△3 ピンハイ
△11 インザオベーション
△8 セントカメリア
【単勝】6(1点)
【複勝】2(1点)
【馬連/マルチ】6,2=6,2,15,7,9,3,11,8(13点)
【3連複/フォーメ】6,2=6,2,15,7=6,2,15,7,9,3,11,8(24点) 【3連単/フォーメ】6,2→6,2,15,7→6,2,15,7,9,3,11,8(36点)
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<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
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=重賞深掘りPROJECT関連動画=
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