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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/10/10 15:35

府中牝馬ステークス2024 【調教】出走全15頭調教診断レポート【重賞深掘りPROJECT】

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【競馬サロン】読者の皆さん、こんにちは。

調教ライター・西村武輝です。

いつもは毎日王冠、京都大賞典週が3日間開催ですが日にちのズレの都合上、今年は秋華賞週が3日間開催。その3日目に古馬牝馬重賞「府中牝馬S」が行われますね。

例年好メンバーが揃うこのレース。今年はひと際豪華な顔ぶれでの開催となります。

ここがメイチなのか、エリザベス女王杯や有馬記念なども見据えた余裕残しなのか、そのあたりを調整面から見極めておきたいところ。

まずはシンプルに調整過程と動きの部分での気配評価、採点を行った以下のレポートをご確認ください。週末にはこの「調教診断」を軸として調教ライター・西村武輝の「印・見解・買い目」を公開する重賞の最終結論コラムもお届けいたします。こちらもどうぞご期待ください。

それでは「府中牝馬S」全頭追い切り診断となります。

●10月14日 府中牝馬S(GII、東京、芝1800m)
 
■アスコルティアーモ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 折り合い重視で3勝クラスを目標に追走。直線で促されるとスパッと弾け、5馬身差を一気に詰めての併入としている。仕掛けを待てる余裕があり、精神面でかなりいい状況のようだ。復帰戦だった前走から大幅に上昇。【7】

■コスタボニータ 助手騎乗 栗東坂路単走 1週前にCW併せ馬で強い負荷を掛けられており、輸送を控えた今週は坂路単走で終いだけ重点の調整。緩いペースでも変に力まず、落ち着いて進むと、ラストは若干鞍上の手が動いたものの力強い伸びを示した。前走で使われた疲れからは一応回復できており、この馬の力を出せるのでは。【6】

■コンクシェル 助手騎乗 栗東CW併せ馬 日曜追いで速い全体時計を出しており、今週は終い重点でレース感覚の研ぎ澄ましに注力。2歳未勝利に取り付き、相手に合わせて併入とした。時計は地味だが、オーバーワークを避けたものでまったく問題ない。中間に放馬があったが、以降は順調そのものだし、いい状態で走れそう。【7】

■シンティレーション 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 2勝クラスを追走し直線入口から併走。終始アオり気味に進み、伸び自体はやや一本調子も最後まで優勢の手応えを保って衣斐入とした。中間は馬なりオンリーで激走した前走の反動は少なからずありそうだが、悪くない状態。【6】

■セントカメリア 鮫島駿騎手騎乗 栗東坂路単走 今回乗り替わりとなる鮫島駿騎手が感触を確かめることに専念したような内容。時計は平凡だが、オープン入りして以降はこのぐらいの負荷で仕上がっているので問題ないだろう。大幅上昇こそ強調しづらいが、この馬なりに順調。【6】

■ハーパー 武豊騎手騎乗 栗東CW単走 1週前に強い負荷を掛けられており、今週は鞍上が反応面を確かめるような内容。ゆったり入って時計となったのは4Fから。体を伸び伸びと使えており、前向きさもかなりのレベルだった。中間の動きは申し分なく、夏の休養で大きく立ち直ってきたようだ。好気配。【7】

■フィアスプライド 騎乗 美浦ウッド併せ馬 オープン馬パラレルヴィジョン(富士S出走予定)と互角以上に動いた1週前が実質の最終追い。今週は楽な相手との併せ馬で操縦性を確認する程度の内容だった。直線での併走では常に優勢の手応えで前に出ようとする勢いを感じさせる。結局相手に合わせての併入となったが、促せば突き放せそうな雰囲気にあった。安田記念以来となるが、ほぼ万全の仕上がりだ。【7】

■フィールシンパシー 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 1週前追いで終いを鋭く伸ばされており、今週は実戦感覚を研ぎ澄ますことに専念したような内容。2秒以上先に行かせた2頭を楽に追い詰め、最内に進路を取った直線でも楽な手応えのまま切れ勝ちし、それぞれに半馬身ほど先着を果たしている。気持ちがしっかり乗っており、脚捌きも軽快。久々でも持てる力をフルに出せそう。【7】

■ブレイディヴェーグ 杉原騎手騎乗 美浦ウッド併せ馬 2頭を大きく先行させ追走する意欲的な調整。速いラップを刻んで進んでいくが、ラストまで勢いを失わず鋭く伸びて1頭に併入、1頭に先着とした。新潟記念を見送るなど順調さを欠いての1年弱ぶりだが、それを感じさせない好気配。【7】

■マスクトディーヴァ 助手騎乗 栗東坂路併せ馬 3馬身先に行かせた1勝クラスを目標に進み、坂の半ばで取り付いて併走に持ち込む。そのままいい手応えを保って併入とした。ラストでやや勢いは鈍ったが、馬場が渋っていたことを考えれば情状酌量の余地はあるか。万全にはあと息も、恥ずかしくない競馬はできそう。【6】

■モズゴールドバレル 助手騎乗 栗東CW併せ馬 1週前の坂路単走で目一杯追われており、今週は終い重点の3頭併せで実戦感覚を涵養。直線では2頭の間に割って入る形となり、ラストの追い比べでは力強く伸びて1頭に先着、1頭と併入とした。レースでの結果が出ない状況続くが、調子自体は常に上々で、今回もいい状態で臨めそう。【7】

■モリアーナ 助手騎乗 美浦ウッド単走 1週前に岩田康騎手が駆け付けラスト1F10秒8(馬なり)をマークしたウッド追いが実質の最終追い。今週は終い重点でメリハリをつけること意識した内容をこなした。直線半ばから自然と重心を下げ加速していったあたり、気持ちの乗りは相当のレベルにありそう。大敗だった前走から大きく立ち直ってきたようで、目下絶好調と言える。【8】

■ライラック 助手騎乗 美浦ウッド単走 1週前のウッド追いで追走先着を果たしたのが実質の最終追い。今週は折り合いに専念し、ラストは意図した通り滑らかな加速を示した。3着と好走した昨年の府中牝馬Sが坂路での最終追い。今回はウッド最終追いで、調整パターンが異なるあたりがどうかだが、攻め気配は悪くない。【6】

■ラヴェル 助手騎乗 栗東CW単走 1週前に強い負荷を掛けられているので、今週は4Fからの時計で息を整える程度だった。まずまず気持ちは乗っているようだったが、脚捌き全体はこぢんまりとしており、力強さもいまひとつ。中16週とすれば単純に本数は物足りないし、ギリギリ及第点のデキだ。【5】※出走回避

■ラリュエル 古川奈騎手騎乗 栗東坂路単走 1週前に速い全体時計を出しており、仕上げはほぼ完了。華奢な馬の関東遠征とあって、今週は脚慣らし程度の内容だった。やや体幹にブレは感じさせるが、まずまずの折り合いで進み、ラストはジワッではあるが加速できていた。予定のレースを打撲で見送った経緯があり、時計を出していない時期はあるものの先週、今週は順調。走れる状態だろう。【6】

■ルージュリナージュ 助手騎乗 美浦ウッド併せ馬 オープン馬コムストックロードを3馬身追走し、いい手応えで食らいついて半馬身差まで詰め寄っている。遅れ入線ではあるが、相手は今週のレースに出走する短距離ホースなことを考えればむしろ褒めていい内容。このひと追いで万全の状態に仕上がったのでは。【7】

<追い切り評価>は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価(10が最高、1が最低)です。


 

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