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競馬サロン

調教ライター 西村武輝

2024/10/11 12:36

秋華賞2024 調教からの有力馬&穴馬ジャッジ!【重賞深掘りPROJECT】

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「秋華賞」全頭追い切り診断動画はこちら!

【秋華賞 2024|調教診断】春の2冠ホースの評価に明暗 そして春GI大敗の穴馬を【S評価】!

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毎週金曜、その週メイン重賞の気になる有力馬&穴馬を「追い切り」目線で徹底解説、および「S」「A」「B」の3段階で格付け。今週の対象は「秋華賞」です!

■チェルヴィニア

【中間調整】出れば上位人気確実だった阪神JFをトモの違和感で回避。5カ月ぶりのぶっつけとなった桜花賞は13着大敗に終わってしまったが、脚元の様子を見つつの慎重な立ち上げだったし、入ったゲートは大外18番、鞍上はC.ルメール騎手の負傷でB.ムルザバエフ騎手に乗り替わり、そして直線では挟まれる場面があるなど厳しい条件が揃い過ぎていた。そこから中5週でしっかり立て直され、ルメール騎手に手戻りしたオークスでは桜花賞馬ステレンボッシュを競り落として見事勝利。これが能力通りの本来の走りだろう。

牝馬3冠最終戦・秋華賞への直行は予定通り。9月15日に美浦へ戻り19日の初時計でさっそくウッド5F67秒4(馬なり)と速いところをこなした。帰厩前に体調を崩したとのコメントも出ているようだが、これだけやれたあたりまったく問題ないと考えていい。2週前のウッド併せ馬では5F65秒7(馬なり)と大きく時計を詰めてきた。この日のウッドは右回りで、コーナー通過で若干だけ口向きの悪さを見せたものの、直線に入っての伸びは豪快そのもの。1週前追いはウッドで準オープン馬を追走し、楽に併入。内目を回ったにせよ、時計はさらに短縮し5F65秒4(馬なり)をマークできていた。

【最終追い切り】レース当週は前後に馬を置く隊列で入り、直線では左右からタイトに挟む木村厩舎お得意のウッド3頭併せ。上々の操縦性で滑らかなコーナリングで直線に入り、まったくの馬なりのまま重心をグンと沈めて加速していく。結局左右2頭に合わせるようにして楽々と併入を果たした。ブレが少なく、やや頼りなさげだった春からグンと成長を果たした感が。

【見解】発表された調教後馬体重はプラス16キロ。見た目上はまったく太く感じさせず、ほぼ成長分と考えていいだろう。実際に春の自己ベストはウッド5F66秒4だったが、この中間は楽に65秒台を連発できており、パワーアップぶりは顕著だ。「久々で関西圏のレース」は大敗した桜花賞と同じだが、トモ違和感からの立ち上げという事情があった前回と比較し、今回は予定通りの直行で順調さがまったく異なる。右回りに関しても2週前で動きを確認済み。もしそこで不安を感じたのなら、1週前なり最終追いなりで周回が右回りとなる木曜に追い切って修正を施すところだが、ルーティンの水曜追いを崩さず来ており陣営的には意に介していないということか。正パートナーのルメール騎手を背に、盤石の状態で2冠獲りへ。

総合評価「S」

■ミアネーロ

【中間調整】デビュー3戦目で挑んだフラワーCで、中団から絶妙な立ち回りを見せ快勝。オークスは大敗に終わったが、精神的に未成長でスタンド前発走によりテンションが一気に高くなったのが災いしたか。立て直した臨んだ秋初戦・紫苑Sは出脚ひと息ながら前が止まらない高速決着を中団から差し込みクビ差2着。フラワーC勝ちもそうだし、やはり中距離右回り戦がこの馬にとってのベスト条件だろう。

前走後はミニ放牧からの美浦帰厩を経て、10月3日と早めに栗東入り。前走でだいぶマシになっていたとはいえテンション面に課題がある馬とあって直前長距離輸送でイレ込む危険性を回避する意図だろう。3日後の6日に栗東CWで長めから追われたが直線では大外ラチ沿いを通って3F36秒9(馬なり)とスムーズな伸びを披露。環境変化の影響は感じさせず、栗東滞在策は吉と出たようだ。

【最終追い切り】レース当週は駆け付けた津村騎手が騎乗し、栗東CWで同じ秋華賞に出走するステレンボッシュら2頭を追走する3頭併せ。序盤からいい気合い乗りで前2頭に迫っていき、直線半ばで満を持してギアチェンジするとステレンボッシュに対し手応え優勢で併入、脱落したもう1頭には大きく先着した。もとから稽古駆けする馬ではあるが、栗東でも伸び伸びと躍動できており、体調はすこぶる良好のよう。

【見解】前走時の動きも良く見えたが、そこを使われた今回はさらに気配上昇。環境変化の影響を感じさせないのもいい。本番に出てのテンションがどう出るかだが、前走でだいぶ落ち着いて走れていたし、大崩れすることはないのでは。相手は一気に強化されるが、この攻め気配と持ち前の操縦性の高さから、勝ち負けになる可能性十分。

総合評価「A」

■ステレンボッシュ

【中間調整】阪神JFはクビ差2着惜敗に終わったものの、桜花賞ではアスコリピチェーノに借りを返して春1冠目をモノにした。オークスはスタート後に落鉄があり、3角過ぎに窮屈となって早めに動かざるを得なかったところをチェルヴィニアに目標にされるという厳しい状況ながら、半馬身差2着。3歳牝馬最強と言って差し支えないだろう。

秋華賞への直行は予定通り。ノーザンファーム天栄からいったん美浦を経由して栗東入りするのも予定通りで、この馬にとってはこれが3回目でお手の物といったところだろう。9月22日にCWで14-14をこなしたのが初時計。25日のCW追いもスムーズだったが、1週前追いの坂路でラスト1F12秒9(一杯)とかなり要してしまい、1勝クラスに手応え劣勢でなんとか併入という案外な動きを見せてしまった。

【最終追い切り】レース当週は戸崎騎手が騎乗し、CWで併せ馬。上述ミアネーロら関東勢2頭との3頭併せで、中央に陣取る形で進んでいくが、直線では早々と手が動き、外の1勝クラスには先着したものの、内後方から来たミアネーロに完全にアオられる形でなんとか併入だった。1F11秒4(一杯)と格好はつけたが、素軽さという点ではいまひとつ。

【見解】春2冠はいずれも馬なりオンリー調整で素軽く動き、結果を残してきた馬。それが今回は2週続けて強い負荷を掛けざるを得ず、手応え劣勢で併走馬となんとか併入という動きに留まっている。体調自体は悪くなさそうで、精神面でなんらかの問題があるのかもしれない。栗東滞在での経験値豊富な陣営だけに、本番までにグンと良化してくる可能性はあるが、現時点での攻め気配では人気ほどの信頼は置きづらい。

総合評価「B」

<【重賞深掘りプロジェクト】 調教ライター 西村武輝>
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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=重賞深掘りPROJECT関連動画=

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