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出走15頭で争われる今年の秋華賞。レース史上初めてフルゲート割れとなりました。グレード制導入以降、出走15頭以下だった3歳限定GIは4レース。いずれも皐月賞か菊花賞で、3歳牝馬限定のGIでは最少頭数です。

そんな秋華賞で人気を集めそうなのが、オークスから直行する2頭、同レースの覇者チェルヴィニアと桜花賞馬ステレンボッシュです。アーモンドアイが勝利した2018年以降、秋華賞は前走オークス組の成績が抜けて良く、6年連続連対中。そのうち5回も勝利しています。

ただ、かつては前哨戦に出走するのが一般的（エリザベス女王杯が3歳限定だった時代も含む）で、マイルCからの直行で勝利したファビラスラフインの例があるとはいえ、オークスからの直行ローテを成功させたのは01年のテイエムオーシャンが最初。次が06年のカワカミプリンセスで、その後アーモンドアイまでの11年間は、3着内に好走した馬すら出現しませんでした。これは、現代において育成牧場（通称、外厩）の存在がいかに重要かを、如実に現わしているともいえます。
ちなみに、テイエムオーシャンとカワカミプリンセスは、ともに主戦が本田優騎手で西浦勝一調教師の管理馬。血統も、前者はダンシングブレーヴ産駒で、後者の二代父もダンシングブレーヴと、共通点が複数ありました。

先日JRAから発表されたスケジュールによると、来年は複数の前哨戦がこれまでより1、2週間前倒しでおこなわれます。これにより、再び前哨戦出走組が躍進するのか。それとも直行組が強さを誇示するのか。注目する必要があるでしょう。

それでは予想に。

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今回は、秋華賞の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

（1）前走人気
（2）前走着差
（3）前走の斤量
（4）生産牧場
（5）枠順
（6）前走レース
（7）馬主

近年の好走傾向から買い条件となったのは上記7項目。その中で、（1）は前走人気について。
前走、人気上位だった馬が順当に結果を残している当レース。具体的には、前走4番人気以内、かつそのレースの4コーナーで5から10番手に位置していた馬が［3-2-5-10/20］。勝率15.0％、複勝率50.0％。単勝回収率84％、複勝回収率130％。これだけ該当馬がいながら、半数が好走していました。
◇該当馬＝ホーエリート、ミアネーロ、クイーンズウォーク、チェルヴィニア、ボンドガール

次は（2）。前走着差で、ここは2パターンご紹介します。まずは前走勝利した馬。
こちらは、前走2着に0秒2以上の差をつけて勝利した馬が［1-2-3-6/12］。勝率8.3％、複勝率50.0％。単勝回収率9％、複勝回収率123％で、やはり該当馬の半数が好走。
◇該当馬＝クイーンズウォーク

一方、前走敗れた馬は、勝ち馬との着差が0秒2以内、かつ今回の馬番が偶数だと［1-2-1-2/6］。勝率16.7％、複勝率66.7％。単勝回収率148％、複勝回収率256％。該当馬は少ないものの素晴らしい成績でした。
◇該当馬＝ミアネーロ、ボンドガール、ステレンボッシュ

（3）は前走斤量です。
前走、条件戦組が苦戦している秋華賞。その多くは、前走の斤量が53キロ以下でした。
一方、（1）（2）とやや重なりますが、前走斤量が54キロ以上で、前走人気＝前走着順だった馬は［4-0-2-4/10］。勝率40.0％、複勝率60.0％。単勝回収率171％、複勝回収率134％。好走率はもちろん、勝利の高さは魅力です。
◇該当馬＝タガノエルピーダ

（4）は生産牧場について。
過去5年で4勝、10年で8勝と、驚異的な強さを発揮しているノーザンファーム生産馬。中でも、前走18頭立てのレースに出走し、毛色が黒鹿毛か鹿毛か芦毛。なおかつ、1から3月生まれの同場生産馬は［2-2-2-4/10］。勝率20.0％、複勝率60.0％。単勝回収率80％、複勝回収率108％。（3）と同じ好走率でした。
◇該当馬＝チェルヴィニア、ステレンボッシュ

（5）は枠順。
近年の秋華賞は、なぜか4枠の成績が突出しており［1-3-1-5/10］。勝率10.0％、複勝率50.0％。単勝回収率57％、複勝回収率130％。該当馬の半数が好走しています。
◇該当馬＝ラビットアイ、チルカーノ

（6）は前走レースです。
冒頭で書いたとおり、前走オークス組が好結果を残している当レース。そのうち、前走4位以内の上がりをマークした馬は［3-1-2-2/8］。勝率37.5％、複勝率75.0％。単勝回収率142％、複勝回収率113％と、凄まじい成績です。
◇該当馬＝チェルヴィニア、ステレンボッシュ

そして最後は（7）。馬主について。
（4）とやや重なりますが、秋華賞はサンデーレーシング所有馬が強く、過去5年で［3-0-1-2/6］。勝率50.0％、複勝率66.7％。単勝回収率228％、複勝回収率121％。該当馬は少ないものの、超抜の成績です。
◇該当馬＝クイーンズウォーク、チェルヴィニア、チルカーノ

【後編】では、これら9項目の買い条件を踏まえ、秋華賞の結論（印・買い目）を導き出します。

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