《阪神ジュベナイルフィリーズの馬柱》


-------------

競馬サロン読者の皆さん、こんばんは。
「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバー・馬体アナリストの伊藤です。

-------冒頭は日曜重賞で共通-------

本日7日（土）は中京競馬場で中日新聞杯が行われ、勝ったのは芝戻り2戦目の○デシエルト。ハイペースを刻んで楽々押し切るのだから大したものです。本命の◎ロードデルレイは中団から差を詰めましたが2着まで。それでもいつか重賞は勝てるだけの馬ですね。3着が△マテンロウレオで、本競走では馬連1240円と3連複6060円を的中。

どうやら先週からの好調は続いているようなので、日曜の2重賞でも頑張りたいですね。

-------冒頭ここまで-------

それでは阪神ジュベナイルフィリーズの予想を進めていきます。

まず阪神ジュベナイルフィリーズの過去ラップ分析ですが、今年は京都芝1600m外回りが舞台なため、過去の結果はあまり意味を成しません。今回は京都芝1600m外回りで行われるデイリー杯2歳Sのラップを参考に見ていきましょう。

集計対象とするのは京都で開催された2014年から19年、2023年、2024年のデイリー杯2歳Sです。

------------------------------
2014年　前半4F48秒8　後半4F46秒3⇒超後継
2015年　前半4F49秒4　後半4F46秒5⇒超後継
2016年　前半4F48秒4　後半4F46秒2⇒超後継
2017年　前半4F48秒7　後半4F47秒6⇒後継
2018年　前半4F49秒5　後半4F45秒9⇒超後継
2019年　前半4F47秒8　後半4F46秒7⇒後継
2022年　前半4F47秒4　後半4F47秒1⇒イーブン
2023年　前半4F48秒6　後半4F46秒1⇒超後継
------------------------------
※前半と後半の4Fを比べて0秒7差以内をイーブン、0秒7以上の差がついたケースを前傾または後傾、1秒5以上の差がついたケースを超前傾または超後傾と定義。

デイリー杯2歳Sと阪神JFでは出走頭数がガラッと異なるので、鵜呑みにはできないものの14頭立ての2014年も超後継ラップが記録されているため、舞台上スローの上がり勝負になりやすいことは間違いないでしょう。


続いてデイリー杯2歳S優勝馬の馬体分析ですが、今回は「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「完成度」という3つの尺度から見ていきます。

「競走馬としてのタイプ」は瞬発力、中間、持続力の3パターンで分類。「筋肉の付き方」はシャープ、中間、ボリューミーの3パターンで分類。「完成度」は低、並、高の3パターンで分類。

デイリー杯2歳S勝ち馬の特徴は次の通りです。

--------------------------
2014年　タガノエスプレッソ　中間/中間/並
2015年　エアスピネル　中間/中間/高
2016年　ジューヌエコール　瞬発/中間/高
2017年　ジャンダルム　中間/中間/並
2018年　アドマイヤマーズ　瞬発/シャープ/高
2019年　レッドベルジュール　瞬発/シャープ/低
2023年　ジャンタルマンタル　中間/中間/高
2024年　ランフォーヴァウ　中間/中間/並
--------------------------

競走馬としてのタイプは中間がやや優勢で、完成度は高が優勢ですね。当たり前と言えば当たり前ですが、2歳重賞は純粋な速さと完成度の高さが問われることが多いです。

おそらく今年の阪神JFでも完成度が問われることは間違いないでしょう。


それでは今年の有力馬を見ていきましょう。

今回有力馬としてカウントしているのは4頭で、その「競走馬としてのタイプ」「筋肉の付き方」「完成度」は次の通りです。

--------------------------
テリオスララ　中間/シャープ/高
ミストレス　中間/中間/高
ショウナンザナドゥ　瞬発/シャープ/並
ブラウンラチェット　瞬発/中間/低
--------------------------

この4頭を前日の人気順に見ていきましょう。

まず当日は1倍台の人気まで推されても何ら不思議はないブラウンラチェット。上がり5Fが加速ラップになったアルテミスSを難なく差し切った能力は相当です。単純な能力なら本馬が1番でしょう。ただし、体つきは幼く、完成度は低いですね。そこだけがネックです。

続いて抽選を突破した1勝馬ながら執筆時点2番人気のショウナンザナドゥ。馬体重は440キロを前走時も切っていて大きくはありませんが、瞬発力型かつシャープな馬体で切れそうです。京都のマイル戦では内回りと外回りの違いがあるものの、速い時計をマーク済み。

そして執筆時点7番人気のミストレス。本馬はキ甲がある程度盛り上がっていて完成度が高めです。前走のアルテミスSは内で渋太く立ち回れていたように根性があります。ハナを切れなかった際の対応が鍵ですが、この人気は買いですね。

最後に執筆時点8番人気のテリオスララ。本馬はミストレス以上にキ甲まわりが出っ張っていて、全体的にメリハリが強調されています。木村厩舎の管理馬かと見間違えるほどバランスがいいですね。厩舎、血統、鞍上などが重なり人気にはなっていませんが、新馬戦で好時計を記録していること、萩Sで後にベゴニア賞を勝つディアナザール相手に完勝していることから重賞級の能力はありそうですね。

馬体的に強調でき、戦績的にも強調出来る馬がこの人気なら一発を狙うだけの価値はあると判断します。

他にも枠順、展開、各馬の調整過程、土曜の京都芝の傾向などを考慮した最終結論は次の通りです。

《阪神JFの最終結論》
◎2テリオスララ
○10ブラウンラチェット
▲9ショウナンザナドゥ
☆7ミストレス
△1ビップデイジー
△12アルマヴェローチェ
△13コートアリシアン
△17メイデイレディ

本命は◎テリオスララ。先述したように色々地味ですが、祖母はハルーワソングで、近親にシュヴァルグラン、ヴィブロス、ヴィルシーナなど活躍馬が多数。ポジションを確保したい馬だけに1枠2番の枠もプラス。早め早めの競馬で押し切りに期待します。

対抗評価はブラウンラチェット。新馬戦、アルテミスSとも加速ラップが記録された中で勝ち切れています。すんなりならこの馬ですが、ルメール騎手が11月以降はGIで結果を出せていないのは気になりますね。

単穴評価はショウナンザナドゥ。6月の新馬戦の段階から評価の高かった1頭。マーク屋の池添騎手としてはブラウンラチェットをマークできるこの枠は競馬がしやすそうです。

☆評価は前々の競馬なら渋太いミストレス。キズナ産駒はキズナでもこっちのパターンに期待。

馬券はテリオスララを軸に馬連と3連複で勝負。○ブラウンラチェット、▲ショウナンザナドゥ、☆ミストレスのキズナ産駒の馬単BOXは念のため押さえます。

《阪神JFの買い目》
◎2テリオスララ
○10ブラウンラチェット
▲9ショウナンザナドゥ
☆7ミストレス
△1ビップデイジー
△12アルマヴェローチェ
△13コートアリシアン
△17メイデイレディ

【馬連】2＝10,9,7,1,12,13,17（7点）
【馬単/BOX】10,9,7（6点）
【3連複/フォーメ】2＝10,9,7＝10,9,7,1,12,13,17（15点）

《馬体アナリスト 伊藤のプロフィール》
競馬業界歴は20年。競馬専門紙を経て「重賞深掘りプロジェクト」重賞深掘り隊の第一期メンバーに選抜された馬体アナリスト 伊藤です。馬の馬体に惚れ込み馬体重視の予想を展開。現在は南関東の重賞開催日を中心にプレスとして出入りしています。

《重賞深掘りPROJECT関連動画》
【阪神ジュベナイルフィリーズ2024｜血統診断】新種牡馬旋風が2歳女王決定戦を席巻!?


【2024年阪神ジュベナイルフィリーズをデータで的中！】京都替わりも問題ナシ！【5.2.2.3】勝率41.7％・複勝率75.0％のお宝データを発掘！　外国馬メイデイレディはワンチャンあり!?


【阪神ジュベナイルフィリーズ2024｜調教診断】ここへ来て一気に良化！の馬に【S評価】　“軍団調教”の穴馬も必見！