UMAJIN.net

競馬サロン

齋藤翔人

2022/04/23 19:30

【フローラS】 混迷のオークス戦線に新たな有力馬が登場!?

238
桜花賞、皐月賞ともに終了しましたが、2022年春のクラシックは、依然、牡牝馬ともに混戦だと思います。

1ヶ月後のオークスとダービーに向けて、例年以上にトライアル組の存在が重要になりそう。ただ、オークストライアルのスイートピーSや、ダービートライアルの青葉賞、プリンシパルSを経由してきた馬は、本番で苦戦しているのが現実です。

一方、オークスに多くの有力馬を送り続けているのがフローラS。他のトライアルとは異なり、大きな存在感を放っています。

オークス馬という意味では、史上初めてGIで1着同着となったサンテミリオン以降、11年間フローラS組からは現われませんでしたが、2、3着馬を度々輩出。そして昨年。フローラS3着のユーバーレーベンが、見事にオークスを制覇。名門・ビッグレッドファームに初めてクラシックのタイトルをもたらし、その2ヶ月前に亡くなった代表の岡田繁幸氏に捧げる、感動的な勝利となりました。

私としては、マカヒキが勝った京都大賞典に並ぶ、2021年のベストレースです。

そんなフローラSが、他のトライアルに比べて結果が繋がりやすい理由。それは、おそらく距離ではないでしょうか。

牝馬三冠レース第2弾のオークスは、桜花賞から距離が800mも延びるレース。牡馬ならまだしも、3歳牝馬にとって、これは思っている以上に過酷な条件なのだと思います。

それでも、出走馬の実力からして桜花賞行組が強いのは当然といえば当然。しかし、2000年以降に行なわれたオークスで、桜花賞組を勝率で上回っているのが忘れな草賞組です。

こちらも、フローラSと同じ芝2000mで行われるレース。一気の800m延長よりは、400m延長と、幅が小さい方が良いのかもしれません。依然として大混戦の今年は、忘れな草賞を勝ったアートハウスと、明日行なわれるフローラSの1、2着馬にも注意が必要です。

ということで、例年以上に注目したいフローラSの過去5年を深掘り調査。重視できそうな指標を探り出し、予想を組み立てたいと思います。

(1)前走4コーナーでの位置取り
(2)前走クラス
(3)前走コース
(4)キャリア

重視できそうな指標は、上記の4項目。
まずは(1)。前走4コーナーでの位置取り別成績です。

直線の長い東京競馬場で行なわれるにも関わらず、先行力のある馬が強い当レース。中でも、前走4コーナーで2番手以内にいた馬が[3-1-2-11/17]。勝率17.6%、複勝率35.3%。単勝回収率325%、複勝回収率167%と、なかなかの成績を収めていました。

次は、(2)の前走クラスです。
フローラSは、前走GIIIに出走していた馬が強く、中でも関東馬は[1-3-4-10/18]。勝率5.6%、複勝率44.4%。単勝回収率65%、複勝回収率188%と、素晴らしい成績。

一方、前走1勝クラス組は、今回1枠から4枠に入り、なおかつ前走4番人気以内の馬が[4-1-0-10/15]。勝率26.7%、複勝率33.3%。単勝回収率386%、複勝回収率146%と、まずまずの成績。

対照的に、前走1勝クラスに出走した馬が、今回5枠から8枠に入ってしまうと[0-0-0-18/18]。厳しい結果に終わっています。

(3)は、前走コース別成績。
フローラSで好走している馬の多くは、前走中山芝1800mのレースに出走した馬。その中でも、前走5着以内の馬は[3-1-3-8/15]。勝率20.0%、複勝率46.7%。単勝回収率371%、複勝回収率164%と、素晴らしい成績でした。

他、数は少ないですが、前走東京芝1600mに出走していた馬も[0-2-1-5/8]。複勝率37.5%。複勝回収率241%と、まずまずの成績です。

最後は(4)の、キャリアについて。
過去5年のフローラSで、3着内に好走した15頭のうち、14頭はキャリア3戦以上の馬。その中でも強いのは、キャリア4戦か5戦の馬で、これが今回1枠から4枠に入ると[2-2-1-10/15]。勝率13.3%、複勝率33.3%。単勝回収率292%、複勝回収率138%と、こちらもまずまずの成績です。

以上、4つの指標を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。

◎1  ルージュエヴァイユ
○7  ゴールデンアワー
▲9  ラスール
☆5  エバーハンティング
△10 ホウオウバニラ
△2  エリカヴィータ
△4  ストキャスティーク
△6  マイシンフォニー
△15 ヴァンルーラー
△11 トゥーサン
△13 ルージュスティリア
△3  パーソナルハイ
△8  キタサンシュガー


【買い目】

・単勝 7
・馬単マルチ 1=7、9、5、10、2、4、6、15、11、13、3、8 計24点
・ワイド   7→1、9、5、10、2、4、6、15、11、13、3、8 計12点


本命候補は、2項目に該当したルージュエヴァイユとゴールデンアワーの2頭。実績を見ればルージュエヴァイユの方が上ですが、キャリア2戦であることがネック。一方、ゴールデンアワーも、前走未勝利戦という点が引っかかり、甲乙つけがたいところです。

そこで、それぞれの馬券、ルージュエヴァイユを軸にした馬単マルチと、ゴールデンアワーからのワイドと単勝を買います。人気になるのは、内から1、2、3、9、13番あたりでしょうか。ただ、今回のメンバーの順位付けは非常に難しく、いつも以上に相手は手広く。

この2頭を軸にした3連複軸2頭ながしも買おうか迷いましたが、今回はやめておくことに。お金に余裕があれば、追加で買うことにします。

最後に話は逸れますが、ゴールデンアワーという馬名に反応したオールドファンは、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。

先代のゴールデンアワーは、1994年の新潟大賞典で、この年ジャパンCを勝つマーベラスクラウンに勝った馬。ただ、それ以上に思い出されるのが、92年の産経大阪杯です。
このレースで、ゴールデンアワーは2着に健闘するのですが、圧倒的な1番人気に推されていたのが、前年の皐月賞とダービーを無敗で制したトウカイテイオー。ダービーの後に骨折が判明し、これが10ヶ月ぶりの復帰戦でした。

このレースを実況した関西テレビの杉本清アナウンサーは、3、4コーナーの勝負所を絶好の手応えで回るトウカイテイオーを見て「トウカイテイオー3番手。前の2頭は、もうどうでもいい」と、思わず口走ってしまいます。その2頭というのが、他でもない名牝イクノディクタスとゴールデンアワーでした。

特に、ゴールデンアワーに騎乗していた、今は亡き天才ジョッキーの岡潤一郎騎手は、レース後この実況を知り激怒。すかさず、杉本さんが本人に謝罪したという逸話は、あまりにも有名ですね。

結果的に、トウカイテイオーはこの大阪杯をゴールまで追われることなく、まさに持ったままで完勝するのですが、その次走が、メジロマックイーンとの世紀の対決に沸いた天皇賞・春です。

あれから間もなく30年。その節目の年に、同じ馬名の馬が重賞に出走するというのも、なにか運命めいたものを感じずにはいられません。

それでは、日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が参考になった方は
主宰者に「エール」を送ろう!(最大10回)

エール0

この主宰者をお気に入りに登録しよう!
マイページから確認できます

お気に入り登録
競馬サロン TOP

人気主宰者の「重賞」「自信の一鞍」など複数の予想を30日間定額で!

先着800名様限定!
30日間無料キャンペーン実施中

月額コースはコチラ

ただいま30日間
無料お試しキャンペーン実施中!

全コラムが見放題
月額コースはコチラ

月額コース購入に進む

この記事のみをご覧になりたい方はコチラ

単品購入(500pt)に進む

本記事は単品購入限定となります

PAGE TOP