競馬サロン

齋藤翔人
276
2022/04/29 19:00
【青葉賞】 トップトレーナーが管理する期待馬が勢揃い。予想は難解でも楽しみな一戦

今日からゴールデンウィークがスタートという方も多いのではないでしょうか。そうすると、5月8日まで最大10連休。夢のような時間ですね。外出自粛を求めないゴールデンウィークは3年ぶり。とはいえ、実際に旅行へ出かけるという方は、コロナ渦前よりもまだ少ないと思います。
そんな中、オーストラリアのダミアン・レーン騎手が短期免許を取得。今週から2年ぶりに日本で騎乗します。特に、初来日した2019年の活躍は凄まじかったですよね。
天皇賞・春当日の東京で騎乗を開始すると、いきなり4勝の固め打ちでド派手なデビュー。翌日の新潟大賞典で、あっさりとJRAの重賞初制覇を成し遂げます。
その2週間後には、ヴィクトリアマイルで5番人気のノームコアに騎乗し、人馬ともにJRAのGI初制覇。さらに、リスグラシューで宝塚記念を勝ち、その後、地方競馬でも短期免許を取得すると、オメガパフュームで帝王賞を勝利しました。
秋以降も、勢いは衰えるどころか増すばかり。新潟大賞典を勝ったメールドグラースと再びタッグを組み、母国オーストラリアのコーフィールドCを勝利すると、1週間後には、リスグラシューに騎乗してコックスプレートを制覇。わずか半年の間に、国内外の大レースを勝ちまくりました。
そして、この年のハイライトといえば、これが引退レースとなるリスグラシューと三度コンビを組んだ有馬記念。現役最強馬のアーモンドアイをはじめとするライバルたちを蹴散らし、5馬身も突き放す圧勝で相棒の花道を飾ったのは、まだ記憶に新しいところです。
特に、4コーナーから直線入口にかけてのコーナリングと手応えは、何度映像を見ても鳥肌もの。結局、ゴールまで一度も鞭を使われることなく軽く仕掛けただけでの圧勝。驚くほかありません。
ジャスタウェイの全盛時などもそうでしたが、古馬になって本格化したハーツクライ産駒に一流のジョッキーが騎乗するとどういった結果になるか。それをまざまざとみせつけたのが、この有馬記念だったように思います。
過去にも、短期免許を取得して来日した海外所属の騎手は多数います.その中でも、レーン騎手の来日初年度の成績は史上最高レベルといっても過言ではなく、同時に、我々日本の競馬ファンにとてつもないインパクトを与えたのではないでしょうか。しかも、当時まだ25歳だったという事実に、いっそう驚かされます。
日本調教馬とのコンビでという意味では、今年に入っても、既にクラウンプライドに騎乗してUAEダービーを勝利。同馬は、来週のケンタッキーダービーに、今度はルメール騎手とのコンビになりますが出走を予定しています。馬券が発売されるということもありますが、これまた楽しみですね。
また、今週の予定でいえば、天皇賞・春には騎乗しないものの、土曜日の青葉賞ではレヴァンジルに騎乗します。実績上位で、上位人気も間違いないでしょう。
前回来日した際は、サリオスと春二冠に挑みましたが、ともにコントレイルの2着と涙を飲んだレーン騎手。さらに、2019年のダービーでは、断然人気のサートゥルナーリアに騎乗して4着に敗れているだけに、クラシックにかける思いは、並々ならぬものを持っているはずです。
今春のGIシリーズでも、NHKマイルカップはインダストリア、オークスはスタニングローズと、騎乗予定馬が続々と決まりはじめている様子。3度目の来日でどんな結果を残すのか、注目しましょう。
ということで、今回はレーン騎手がレヴァンジルと臨む青葉賞の過去5年を深掘り調査。重視できそうな傾向を探り出し、そこから予想を組み立てたいと思います。
(1)生産牧場と前走4コーナーでの位置取り
(2)生産牧場と枠順
(3)前走馬番と人気
(4)前走クラス
(5)前走着順
例年、堅い決着に収まっている青葉賞。これ、という明確な傾向を見つけるのにかなり苦労しました。
その中で、重視できそうな指標は上記の5項目。まず(1)は、生産牧場と前走4コーナーでの位置取り別成績です。
ダービートライアルの青葉賞で強さを見せているのは、やはりノーザンファームの生産馬。過去5年の成績は[4-3-4-20/31]で、好走馬の大半を占めています。
中でも好走しているのは、前走4コーナーで3番手以内に位置していた馬。[3-3-3-8/17]で、勝率17.6%、複勝率52.9%。単勝回収率95%、複勝回収率128%と、超のつく好成績です。
(2)は、生産牧場と枠順について。ここも、ノーザンファームの生産馬にスポットを当てます。
同場生産馬で好走しているのは、今回1枠から4枠に入った馬。その成績は[3-2-2-6/13]で、勝率23.1%、複勝率53.8%。単勝回収率152%、複勝回収率119%と、(1)に負けないくらいの好成績でした。
(3)は、前走の馬番と前走の人気。
青葉賞は、前走外枠に入り、なおかつ上位人気に推されていた馬が強いレース。具体的には、前走8番から18番に入り、なおかつ前走4番人気以内だった馬で、その成績は[3-2-0-7/12]。勝率25.0%、複勝率41.7%。単勝回収率199%、複勝回収率110%と、好成績でした。
(4)は、前走クラスについて。
前走、芝の1勝クラスを勝った馬であれば、十分チャンスのある青葉賞。その中でも、キャリア7戦以下の関西馬は[2-1-2-4/9]。勝率22.2%、複勝率55.6%。単勝回収率133%、複勝回収率118%と、サンプル数は少ないものの、かなりの好成績を収めていました。
最後は(5)。前走の着順について。
これは、(4)とやや被る指標になりますが、前走芝の1勝クラスかオープン、重賞で7番人気以内。なおかつ3着以内で、今回1枠から4枠に入った馬は[3-2-3-8/16]。勝率18.8%、複勝率50.0%。単勝回収率123%、複勝回収率112%と、条件は非常に複雑ですが、かなりの好成績。
今年の出走馬で該当するのは、サンライズエースのみです。
これら5つの項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎13 ジャスティンスカイ
○1 クワイエットホーク
▲11 レヴァンジル
☆7 ロードレゼル
△12 エターナルビクトリ
△2 サンライズエース
△6 アスクヴィヴァユー
△10 ディライトバローズ
△8 ロンギングエーオ
△3 プラダリア
【買い目】
・馬単マルチ 13=1、11、7、12、2、6、10、8、3 計18点
・ワイド 13→1、12、2、6、10、8、3 計7点
・3連複軸2頭ながし 13、1→11、7、12、2、6、10、8、3 計8点
近年は堅い決着に収まっている青葉賞ですが、予想は困難を極めるものになりました。
本命候補は、唯一3項目に合致したクワイエットホークで、対抗候補は2項目に該当したダノンギャラクシーとジャスティンスカイ。しかしながら、このレースは前走未勝利戦組が[0-0-0-0/11]と不振です。
ただ、今年に関していえば、前走重賞で入着した馬や上位人気に推された馬は不在。さらに、前走1勝クラス好走組が軒並み外枠を引いたので、未勝利戦組でも通用して不思議はなさそう。
かなり頭を悩ませていましたが、そこへ「ダノンギャラクシー取消し」というニュースが。これで本命候補は2頭に絞られ、上位人気でも前走1勝クラス1着の実績を評価し、ジャスティンスカイを本命としました。
長距離戦に強い友道調教師の管理馬で、同舞台で行なわれるダービーを2勝、ジャパンCも1勝しています。また、レース当日は晴れそうですが、金曜日は雨が降り続いて馬場も適度に渋りそう。13番枠も、そこまで不利にならないとみます。
対抗は、最内枠を引いたクワイエットホーク。藤原調教師も、同じくダービーを2勝。しかも、金子真人オーナーの所有馬で、未勝利戦を勝ったばかりですが、こちらも侮れません。
馬券は、馬単マルチと、上位人気が予想される馬を相手から抜いたワイド。さらに、本命、対抗を軸にした3連複流しを買います。
なかなか、ダービー馬を輩出することができない青葉賞。しかし、今年はトップトレーナーが管理する将来有望なメンバーが顔を揃え、楽しみなレースになりそうです。
混戦といわれた皐月賞も、結局は上位人気馬がほぼ上位を占め、これらがダービーでも中心になるとは思いますが、この先、秋や古馬になってから覚えておいた方が良いのは、青葉賞出走馬かもしれません。また、今回は残念ながら出走取消になりましたが、もちろんダノンギャラクシーもその1頭です。
それでは、土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
そんな中、オーストラリアのダミアン・レーン騎手が短期免許を取得。今週から2年ぶりに日本で騎乗します。特に、初来日した2019年の活躍は凄まじかったですよね。
天皇賞・春当日の東京で騎乗を開始すると、いきなり4勝の固め打ちでド派手なデビュー。翌日の新潟大賞典で、あっさりとJRAの重賞初制覇を成し遂げます。
その2週間後には、ヴィクトリアマイルで5番人気のノームコアに騎乗し、人馬ともにJRAのGI初制覇。さらに、リスグラシューで宝塚記念を勝ち、その後、地方競馬でも短期免許を取得すると、オメガパフュームで帝王賞を勝利しました。
秋以降も、勢いは衰えるどころか増すばかり。新潟大賞典を勝ったメールドグラースと再びタッグを組み、母国オーストラリアのコーフィールドCを勝利すると、1週間後には、リスグラシューに騎乗してコックスプレートを制覇。わずか半年の間に、国内外の大レースを勝ちまくりました。
そして、この年のハイライトといえば、これが引退レースとなるリスグラシューと三度コンビを組んだ有馬記念。現役最強馬のアーモンドアイをはじめとするライバルたちを蹴散らし、5馬身も突き放す圧勝で相棒の花道を飾ったのは、まだ記憶に新しいところです。
特に、4コーナーから直線入口にかけてのコーナリングと手応えは、何度映像を見ても鳥肌もの。結局、ゴールまで一度も鞭を使われることなく軽く仕掛けただけでの圧勝。驚くほかありません。
ジャスタウェイの全盛時などもそうでしたが、古馬になって本格化したハーツクライ産駒に一流のジョッキーが騎乗するとどういった結果になるか。それをまざまざとみせつけたのが、この有馬記念だったように思います。
過去にも、短期免許を取得して来日した海外所属の騎手は多数います.その中でも、レーン騎手の来日初年度の成績は史上最高レベルといっても過言ではなく、同時に、我々日本の競馬ファンにとてつもないインパクトを与えたのではないでしょうか。しかも、当時まだ25歳だったという事実に、いっそう驚かされます。
日本調教馬とのコンビでという意味では、今年に入っても、既にクラウンプライドに騎乗してUAEダービーを勝利。同馬は、来週のケンタッキーダービーに、今度はルメール騎手とのコンビになりますが出走を予定しています。馬券が発売されるということもありますが、これまた楽しみですね。
また、今週の予定でいえば、天皇賞・春には騎乗しないものの、土曜日の青葉賞ではレヴァンジルに騎乗します。実績上位で、上位人気も間違いないでしょう。
前回来日した際は、サリオスと春二冠に挑みましたが、ともにコントレイルの2着と涙を飲んだレーン騎手。さらに、2019年のダービーでは、断然人気のサートゥルナーリアに騎乗して4着に敗れているだけに、クラシックにかける思いは、並々ならぬものを持っているはずです。
今春のGIシリーズでも、NHKマイルカップはインダストリア、オークスはスタニングローズと、騎乗予定馬が続々と決まりはじめている様子。3度目の来日でどんな結果を残すのか、注目しましょう。
ということで、今回はレーン騎手がレヴァンジルと臨む青葉賞の過去5年を深掘り調査。重視できそうな傾向を探り出し、そこから予想を組み立てたいと思います。
(1)生産牧場と前走4コーナーでの位置取り
(2)生産牧場と枠順
(3)前走馬番と人気
(4)前走クラス
(5)前走着順
例年、堅い決着に収まっている青葉賞。これ、という明確な傾向を見つけるのにかなり苦労しました。
その中で、重視できそうな指標は上記の5項目。まず(1)は、生産牧場と前走4コーナーでの位置取り別成績です。
ダービートライアルの青葉賞で強さを見せているのは、やはりノーザンファームの生産馬。過去5年の成績は[4-3-4-20/31]で、好走馬の大半を占めています。
中でも好走しているのは、前走4コーナーで3番手以内に位置していた馬。[3-3-3-8/17]で、勝率17.6%、複勝率52.9%。単勝回収率95%、複勝回収率128%と、超のつく好成績です。
(2)は、生産牧場と枠順について。ここも、ノーザンファームの生産馬にスポットを当てます。
同場生産馬で好走しているのは、今回1枠から4枠に入った馬。その成績は[3-2-2-6/13]で、勝率23.1%、複勝率53.8%。単勝回収率152%、複勝回収率119%と、(1)に負けないくらいの好成績でした。
(3)は、前走の馬番と前走の人気。
青葉賞は、前走外枠に入り、なおかつ上位人気に推されていた馬が強いレース。具体的には、前走8番から18番に入り、なおかつ前走4番人気以内だった馬で、その成績は[3-2-0-7/12]。勝率25.0%、複勝率41.7%。単勝回収率199%、複勝回収率110%と、好成績でした。
(4)は、前走クラスについて。
前走、芝の1勝クラスを勝った馬であれば、十分チャンスのある青葉賞。その中でも、キャリア7戦以下の関西馬は[2-1-2-4/9]。勝率22.2%、複勝率55.6%。単勝回収率133%、複勝回収率118%と、サンプル数は少ないものの、かなりの好成績を収めていました。
最後は(5)。前走の着順について。
これは、(4)とやや被る指標になりますが、前走芝の1勝クラスかオープン、重賞で7番人気以内。なおかつ3着以内で、今回1枠から4枠に入った馬は[3-2-3-8/16]。勝率18.8%、複勝率50.0%。単勝回収率123%、複勝回収率112%と、条件は非常に複雑ですが、かなりの好成績。
今年の出走馬で該当するのは、サンライズエースのみです。
これら5つの項目を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとしました。
◎13 ジャスティンスカイ
○1 クワイエットホーク
▲11 レヴァンジル
☆7 ロードレゼル
△12 エターナルビクトリ
△2 サンライズエース
△6 アスクヴィヴァユー
△10 ディライトバローズ
△8 ロンギングエーオ
△3 プラダリア
【買い目】
・馬単マルチ 13=1、11、7、12、2、6、10、8、3 計18点
・ワイド 13→1、12、2、6、10、8、3 計7点
・3連複軸2頭ながし 13、1→11、7、12、2、6、10、8、3 計8点
近年は堅い決着に収まっている青葉賞ですが、予想は困難を極めるものになりました。
本命候補は、唯一3項目に合致したクワイエットホークで、対抗候補は2項目に該当したダノンギャラクシーとジャスティンスカイ。しかしながら、このレースは前走未勝利戦組が[0-0-0-0/11]と不振です。
ただ、今年に関していえば、前走重賞で入着した馬や上位人気に推された馬は不在。さらに、前走1勝クラス好走組が軒並み外枠を引いたので、未勝利戦組でも通用して不思議はなさそう。
かなり頭を悩ませていましたが、そこへ「ダノンギャラクシー取消し」というニュースが。これで本命候補は2頭に絞られ、上位人気でも前走1勝クラス1着の実績を評価し、ジャスティンスカイを本命としました。
長距離戦に強い友道調教師の管理馬で、同舞台で行なわれるダービーを2勝、ジャパンCも1勝しています。また、レース当日は晴れそうですが、金曜日は雨が降り続いて馬場も適度に渋りそう。13番枠も、そこまで不利にならないとみます。
対抗は、最内枠を引いたクワイエットホーク。藤原調教師も、同じくダービーを2勝。しかも、金子真人オーナーの所有馬で、未勝利戦を勝ったばかりですが、こちらも侮れません。
馬券は、馬単マルチと、上位人気が予想される馬を相手から抜いたワイド。さらに、本命、対抗を軸にした3連複流しを買います。
なかなか、ダービー馬を輩出することができない青葉賞。しかし、今年はトップトレーナーが管理する将来有望なメンバーが顔を揃え、楽しみなレースになりそうです。
混戦といわれた皐月賞も、結局は上位人気馬がほぼ上位を占め、これらがダービーでも中心になるとは思いますが、この先、秋や古馬になってから覚えておいた方が良いのは、青葉賞出走馬かもしれません。また、今回は残念ながら出走取消になりましたが、もちろんダノンギャラクシーもその1頭です。
それでは、土曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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